科目責任者 | 長谷川 智之 |
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担当者 | 長谷川 智之 |
科目概要 | 1年 (2単位・必修) [医療工学科 診療放射線技術科学専攻] |
本専攻に関わる分野で用いられる放射線物理学の基礎を学ぶ。重要事項を暗記するのみでなく、物理的な考え方、物事を論理的・定量的に分析・理解する能力、関連する演習問題を解答する能力を身につける。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③④⑤⑦に関連する。
【教育内容】
物理学の基礎、放射線の種類と基礎、相対性理論、量子論、原子モデル、原子核、放射線と物質の相互作用について学ぶ。
【教育方法】
授業形態:講義
教科書と配布資料に基づき授業を講義形式で行う。教育内容を理解するためには予習と復習が不可欠である。
【フィードバック】
授業時間中に配布資料の説明および質問等の時間を設けてフィードバックを図る。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 放射線物理学Iの復習 | 放射線物理学Iの内容について学ぶ。 | 長谷川 智之 | 9/9② |
第2回 | 【対面】 X線の種類と発生原理 | 制動X線、特性X線、連続エネルギースペクトル、線エネルギースペクトル、モーズレーの法則、オージェ効果、蛍光収率、オージェ収率などについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 9/16② |
第3回 | 【対面】 光子と物質の相互作用1(相互作用の種類ほか) | 干渉性散乱、トムソン散乱、レイリー散乱、光電効果、コンプトン散乱、非干渉性散乱、電子対生成、三電子生成、光核反応、運動学的計算、断面積、クライン-仁科の式などについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 9/30② |
第4回 | 【対面】 光子と物質の相互作用2(相互作用の詳細ほか) | 上記授業内容についてさらに学ぶ。 | 長谷川 智之 | 10/7② |
第5回 | 【対面】 光子と物質の相互作用3(そのほかの相互作用) | 上記授業内容についてさらに学ぶ。 | 長谷川 智之 | 10/14② |
第6回 | 【対面】 光子と物質の相互作用4(指数関数的な減弱ほか) | 指数関数的な減弱、線減弱係数、質量減弱係数、吸収端、相互作用確率、線質、半価層などについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 10/21② |
第7回 | 【対面】 電子・陽電子と物質の相互作用1(相互作用の種類ほか) | 弾性散乱、非弾性散乱、多重散乱、後方散乱、制動放射、チェレンコフ効果、陽電子消滅、消滅放射線、特性X線、オージェ効果、オージェ収率、蛍光収率、線スペクトル、制動X線、制動放射線、X線管、連続スペクトル、最短波長、デュエンハントの式などについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 10/28② |
第8回 | 【対面】 電子・陽電子と物質の相互作用2(相互作用の詳細ほか) | 上記授業内容についてさらに学ぶ。 | 長谷川 智之 | 11/4② |
第9回 | 【対面】 電子・陽電子と物質の相互作用3(阻止能ほか) | エネルギー損失、阻止能、衝突阻止能、放射阻止能、質量質量衝突阻止能、質量放射阻止能、ベーテブロッホの式、ハイトラーの式、最小電離、臨界エネルギー、飛程、経路長、飛跡・軌跡などについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 11/11② |
第10回 | 【対面】 陽子・重荷電粒子と物質の相互作用1(相互作用の種類ほか) | 弾性散乱、多重散乱、非弾性散乱、チェレンコフ効果、原子核反応、飛程、飛跡(軌跡)、ストラグリング、核破砕反応、ブフッグピークなどについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 11/18② |
第11回 | 【対面】 陽子・重荷電粒子と物質の相互作用2(阻止能ほか) | 阻止能、衝突阻止能、質量阻止能、質量衝突阻止能などについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 11/25② |
第12回 | 【対面】 中性子と物質の相互作用 | 中性子線の分類、速中性子、熱中性子、冷中性子、弾性散乱、非弾性散乱、共鳴散乱、吸収、誘導核分裂、指数関数的減弱、中性子の発生などについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 12/2② |
第13回 | 【対面】 総括 | 放射線物理学Iと放射線物理学Ⅱの内容について学ぶ。 | 長谷川 智之 | 12/9② |
第14回 | 【対面】 補足 | 授業内容の補足について学ぶ。 | 長谷川 智之 | 12/16② |
第15回 | 【対面】 まとめ(第30回は時間割枠が未定) | 授業内容のまとめについて学ぶ。 | 長谷川 智之 | 12/23後日掲示 |
放射線に関わる物理現象について論理的かつ定量的に考え理解できる。重要事項を記憶するのみではなく演習問題を自分自身で解答できる。
定期試験90%、レポート10%により評価する。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習に関しては、本科目の履修には基本的な物理学や数学の理解が不可欠なので、高校で物理を履修していない学生は高校の物理の教科書(文部科学省認定)等を参考書として用いることをお勧めする。また、授業中に勉強するだけでは十分に習得することが難しいため、授業で配布する演習問題については必ず復習して着実に理解を積み重ねていくこと。なお、必要な学習の時間については、理解度や得手不得手の個人差により一律には指定できないためあくまで目安である。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 診療放射線基礎テキストシリーズ 放射線物理学 | 鬼塚昌彦他著 | 共立出版 |
教科書 | アイソトープ手帳 ポケット版 | 日本アイソトープ協会編 | 丸善 |
参考書 | 放射線医学物理学 | 西臺武弘 | 文光堂 |
参考書 | 原子核物理学 | 永江知文、永宮正治 | 裳華房 |
科目ナンバリングコード: RT301-SF23