科目責任者 | 田ヶ谷 浩邦 |
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担当者 | 林 徹, 高橋 博之※ |
科目概要 | 1年 (2単位・必修) [保健衛生学科 臨床心理学コース] |
【解剖学分野】構造がなければ生体の機能は発揮できないし、機能をもたない構造は生体とはいえない。この講義では、人体の正常な構造に関する知識を器官系ごとに修得し、その機能を考察する。同時に、各器官系相互の協調的な配置と働きにも触れ、ヒトのボディープランを理解する。
【病理学分野】病理学は疾病の本質を理解する上で重要な学問であり、医療系教育課程における「義務教育」と位置づけられる。疾病の原因や経過、それに伴う人体の形態的および機能的変化を科学的に理解し、説明できるレベルの知識を身につける。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の②⑤に関連する。
【教育内容】
解剖学分野:第1-5, 7, 9, 11, 13, 15回: 生体を構成する各器官系のうち、筋骨格系、神経系についての基本的内容を講義し、生体の営む生命現象の機序を総合的に概観する。
病理学分野:第6, 8, 10, 12, 14回:疾病の原因とそれに対する生体の反応など、全身の諸臓器に共通する概念の中から、細胞傷害と細胞増殖、組織、細胞の修復と再生、循環障害について講義する。さらに循環障害に基づく重要な疾患として、動脈硬化症と虚血性心疾患についても講義する。
【教育方法】
授業形態:講義
解剖学分野:第1-5, 7, 9, 11, 13, 15回: プリントを配布した上でプレゼンテーションツールを用いて講義をする。
病理学分野:第6, 8, 10, 12, 14回:配布する講義資料とパワーポイントを使用した講義形式。授業後にGoogle classroomで小テストを実施し、講義内容の振り返りを行う。
【フィードバック】
解剖学分野:原則として、対面およびメール等で寄せられた質問に対して1週間以内に返答する。
病理学分野:google classroomのフィードバック機能で質疑応答に対応する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 解剖学序論 | 人体の外形と方向用語について学ぶ。 | 林 徹 | 9/10④ |
第2回 | 【対面】 細胞と組織、器官系 | 細胞と組織、器官系について学ぶ。 | 林 徹 | 9/17④ |
第3回 | 【対面】 筋・骨格系 Ⅰ 〜 骨や筋の形や構造 | 骨、関節、筋肉の構造について学ぶ。 | 林 徹 | 9/24④ |
第4回 | 【対面】 筋・骨格系 Ⅱ 〜 体幹の骨と筋 | 体幹の骨格と筋肉について学ぶ。 | 林 徹 | 10/1④ |
第5回 | 【対面】 筋・骨格系 Ⅲ 〜 上肢の骨と筋 | 上肢の骨格と筋肉について学ぶ。 | 林 徹 | 10/8④ |
第6回 | 【対面】 病理学概論 細胞傷害と細胞増殖(1) 細胞増殖と細胞死 | 病理学とはどのような学問か、何を学ぶのか、について解説する。 増殖能からみた細胞の分類、アポトーシスと壊死の違い、について学ぶ。 | 高橋 博之 | 10/8⑤ |
第7回 | 【対面】 筋・骨格系 Ⅳ 〜 下肢の骨と筋 | 下肢の骨格と筋肉について学ぶ。 | 林 徹 | 10/15④ |
第8回 | 【対面】 細胞傷害と細胞増殖(2) 細胞傷害による組織の変化 | 変性、萎縮、肥大、過形成について、その病態および組織学的特徴を学ぶ。 | 高橋 博之 | 10/15⑤ |
第9回 | 【対面】 神経系(中枢神経 Ⅰ)〜 神経系の構成 | 神経組織と脳の構造について学ぶ。 | 林 徹 | 10/22④ |
第10回 | 【対面】 組織、細胞の修復と再生 | 組織の再生能力と創傷治癒の機序について学ぶ。 | 高橋 博之 | 10/22⑤ |
第11回 | 【対面】 神経系(中枢神経 Ⅱ)〜 脊髄の構造 | 脊髄の構造と伝導路について学ぶ。 | 林 徹 | 10/29④ |
第12回 | 【対面】 循環障害 | 局所的な循環障害と全身的な循環障害について、その病態を学ぶ。 | 高橋 博之 | 10/29⑤ |
第13回 | 【対面】 神経系(末梢神経 Ⅰ)〜 末梢神経の構成 | 脊髄神経について学ぶ。 | 林 徹 | 11/12④ |
第14回 | 【対面】 動脈硬化症と虚血性心疾患 | 動脈硬化症と虚血性心疾患の発症機序、病理所見、合併症について学ぶ。 | 高橋 博之 | 11/12⑤ |
第15回 | 【対面】 神経系(末梢神経 Ⅱ)〜 12対の脳神経 | 脳神経と自律神経について学ぶ。 | 林 徹 | 11/19④ |
*対面を原則とするが,状況によりオンデマンドとなる場合がある
◆実務経験の授業への活用方法◆
大学での医療技術者としての経験を踏まえ、医療における病理学の意義および実際の病理診断がどのように展開されるのかを概説する。
医師として医療機関で勤務した経験を踏まえ,講義を構成する.
【解剖学分野】①正常な身体を構成する各器官の構造と位置を説明できる。② 解剖学に関する疑問や問題点が生じたときに、自ら教科書・参考書を参照し、自分自身で考えることができる。
【病理学分野】①病理学的な専門用語を正しく理解し、適切に使うことができる。②細胞や組織が傷害を受けたときの組織学的変化と機能回復のメカニズムを理解し、説明できる。③循環障害の際にみられる臓器の組織学的変化の特徴を理解し、説明できる。④粥状硬化症および虚血性心疾患とはどのような病変か理解し、その形成過程と組織像を説明できる。
定期試験(85%)、その他(15%: 内訳は下記)で総合評価とする。
【解剖学分野:第1-5, 7, 9, 11, 13, 15回】課題(10%)により評価する。課題の内容は担当者が講義中にアナウンスする。
【病理学分野:第6, 8, 10, 12, 14回】講義時間後にGoogle classroomで行う小テスト(5%)により評価する。
【解剖学分野:第1-5, 7, 9, 11, 13, 15回】 授業時間外に必要な学習時間:40 時間
予習:教科書の該当ページを読み、疑問点についてあらかじめ調べてくること。
復習:配付する講義資料を復習理解しておくこと。
【病理学分野:第6, 8, 10, 12, 14回】 授業時間外に必要な学習時間:20時間
予習:重点項目の理解を容易にするために、講義内容の事前配布プリントおよび教科書の該当箇所に目を通しておく。
復習:知識を定着させるために、講義資料や教科書を読みなおして講義内容の振り返りをしておくこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 【解剖学分野:第1-5, 7, 9, 11, 13, 15回】 入門人体解剖学 | 藤田恒夫 | 南江堂 |
教科書 | 【病理学分野:第6, 8, 10, 12, 14回】 シンプル病理学 | 笹野公伸 他 | 南江堂 |
参考書 | 【解剖学分野:第1-5, 7, 9, 11, 13, 15回】 人体解剖学 | 藤田恒太郎 | 南江堂 |
参考書 | 【解剖学分野:第1-5, 7, 9, 11, 13, 15回】 分担 解剖学1,2,3 | 小川鼎三 他 | 金原出版 |
参考書 | 【病理学分野:第6, 8, 10, 12, 14回】 PT OT 専門基礎分野 病理学 | 横井豊治 他 | 医学書院 |
科目ナンバリングコード:HS201-CP01