科目責任者 | 石井 直仁 |
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担当者 | 石井 直仁※, 大津 真※, 川村 俊彦※, 横場 正典※, 高橋 博之※, 佐藤 隆司※, 佐野 肇※, 髙橋 香代子※, 天羽 康之※, 荒井 有美※, 小池 良輔※, 二本柳 伸※, 宇治橋 善勝※, 三枝 克磨※, 井越 尚子※, 鎌田 一宏※ |
科目概要 | 3年 (1単位・必修) [医療検査学科] |
臨床検査技師の責任と役割を理解するとともに、医療業務における医療安全と医療事故や医療過誤の発生原因や特徴から対策までを理論的かつ系統的に学ぶ。 高齢化が進むわが国では、地域医療連携システムの実現が重要となることから、地域医療・在宅医療を学ぶ。 鼻腔部、咽頭部、舌部、皮膚表在組織病変部、肛門部からの検体採取を安全に行い、高い検出率を実現するために必要な知識と技術を学ぶ。 臨床検査技師の医療におけるタスクシフト/シェアを学び、臨床検査技師は常に進化しなければならないことを認識する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
①医療倫理、②医療安全、③法的知識と責任範囲、④地域医療・在宅医療の基礎を講義し、⑤医療の質・安全・効率をより向上させるためのチームワーク形式の演習(Team Strategies and Tools to Enhance Performance and Patient Safety, Team STEPPS)を行う。 ⑥鼻腔部、咽頭部、舌部、皮膚表在組織病変部、肛門部からの検体採取法・器具使用法の基礎知識と臨床検査技師のタスクシフト/シェアを講義し、臨床検査技師として良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための取り組みを習得する。
【教育方法】
授業形態:講義
対面講義形式の講義を行い、パワーポイントやプロジェクター・モニターを使用し、また資料を配布する。講義内で課題演習や小テストを行う。
【フィードバック】
学生から出た質問は講義時間内にフィードバックし、毎講義開始の10分間程度で前回講義の重要ポイントとなる内容の振り返りを行う。また、レポート回収後、レポート内容について重要な点を解説し、学生へフィードバックを行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 総論 | 医療安全推進、検体採取、地域医療・在宅医療、タスクシフト/シェアの基礎を学ぶ。 | 石井 直仁 | 4/7③ |
第2回 | 【対面】 検体採取1 | 皮膚表在組織病変部からの検体採取 器具の使用方法、器具使用による合併症および禁忌、医療安全・感染対策を学ぶ。 | 天羽 康之 | 4/7④ |
第3回 | 【対面】 検体採取2 | 臨床検査技師による検体採取 各部位からの採血法、器具の基礎知識と使用法を学ぶ。 | 佐藤 隆司 | 4/7⑤ |
第4回 | 【対面】 検体採取3 | 鼻腔部・咽頭部からの検体採取 器具の知識と使用法、器具使用による合併症と禁忌、医療安全と感染対策を学ぶ。 | 佐野 肇 | 4/8③ |
第5回 | 【対面】 地域医療・在宅医療1 | 地域医療・在宅医療におけるチーム医療 作業療法士の役割を学ぶ。 | 髙橋 香代子 | 4/8④ |
第6回 | 【対面】 検体採取4 | 肛門部からの検体採取 患者心理に配慮、器具の知識と使用法、器具使用による合併症と禁忌、医療安全と感染対策を学ぶ。 | 高橋 博之 | 4/8⑤ |
第7回 | 【対面】 タスクシフト/シェア1 | 臨床検査技師のタスクシフト/シェアへの取り組み 皮下グルコース検査・持続皮下グルコース検査を学ぶ。 | 石井 直仁 | 4/9③ |
第8回 | 【対面】 タスクシフト/シェア2 | 臨床検査技師のタスクシフト/シェアへの取り組み 吸引痰採取法と検査を学ぶ。 | 川村 俊彦 | 4/9④ |
第9回 | 【対面】 タスクシフト/シェア3 | 臨床検査技師のタスクシフト/シェアへの取り組み 上部消化管内視鏡を用いた組織検体の採取手技と治療を学ぶ。 | 横場 正典 | 4/9⑤ |
第10回 | 【対面】 地域医療・在宅医療2 | 地域医療・在宅医療におけるチーム医療 臨床検査技師の役割を学ぶ。 | 井越 尚子 | 4/10③ |
第11回 | 【対面】 タスクシフト/シェア4 | 臨床検査技師のタスクシフト/シェアへの取り組み 静脈路の確保・電解質輸液の接続を学ぶ。 | 大津 真 | 4/10④ |
第12回 | 【対面】 タスクシフト/シェア5 | 臨床検査技師のタスクシフト/シェアへの取り組み 肛門機能と直腸肛門機能検査を学ぶ。 | 高橋 博之 | 4/10⑤ |
第13回 | 【対面】 タスクシフト/シェア6 | 臨床検査技師のタスクシフト/シェアへの取り組み 成分採血法と成分採血装置の運転法を学ぶ。 | 大津 真 | 4/14③ |
第14回 | 【対面】 医療安全推進1 | 法的知識と責任範囲 医療安全、医療事故、医療過誤を学ぶ。 | 小池 良輔 | 4/14④ |
第15回 | 【対面】 医療安全推進2 | 法的知識と責任範囲 医療職者の法的責任を学ぶ。 | 小池 良輔 | 4/14⑤ |
第16回 | 【対面】 タスクシフト/シェア7 | 臨床検査技師のタスクシフト/シェアへの取り組み 造影剤注入によるの超音波造影検査を学ぶ。 | 宇治橋 善勝 | 4/15③ |
第17回 | 【対面】 タスクシフト/シェア8 | 臨床検査技師のタスクシフト/シェアへの取り組み 術中モニタリングとしての運動誘発電位検査・体性感覚誘発電位検査を学ぶ。 | 横場 正典 | 4/16③ |
第18回 | 【対面】 医療安全推進3, 4 | 医療機関の医療安全 感染対策を学ぶ。 | 二本柳 伸 | 4/16④ |
第19回 | 【対面】 医療安全推進4 | 医療機関の医療安全 インシデント(ヒヤリ・ハット)、リスクマネージメントを学ぶ。 | 荒井 有美 | 4/16⑤ |
第20回 | 【対面】 地域医療・在宅医療3, 4 | 地域医療・在宅医療におけるチーム医療 看護師の役割を学ぶ。 医師の役割・医療DXを学ぶ。 討論会 | 三枝 克磨 石井 直仁 鎌田 一宏 | 4/21④⑤調整 |
第21, 22回 | 【対面】 医療安全推進5, 6 | 法的知識と責任範囲 TeamSTEPPS演習を通して医療の質・患者安全向上のためのメンタルモデル理論、コミュニケーション方法、組織的管理、患者心理とその対応、接遇を学ぶ。 | 横場 正典 石井 直仁 | 4/23④⑤ |
◆実務経験の授業への活用方法◆
臨床検査技師、衛生検査技師、細胞検査士、医師、薬剤師、看護師、作業療法士、研究員、弁護士として病院、研究所、企業での臨床・研究・接遇業務経験を踏まえ、医療安全管理学の意義及び実際の臨床検査でどのように展開されるのかを概説する。
①医療倫理、医療安全管理について説明できる。②医療事故、医療過誤の実態について説明できる。③感染対
策、④地域・在宅医療について例を挙げて説明できる。⑤患者心理に配慮した接遇や医療現場での安全・安心
問題の解決法を考えることができる。⑥検体採取や医療におけるタスクシフト/シェアを安全に行い、チーム医療の水準向上を実現するために必要な知識と技術について説明できる。
項目講義ごとにの課題レポート(65%)と受講態度(演習問題、小テスト、35%)で総合的に評価する。課題レポート、演習問題は、全講義終了後提出する。
【授業時間外に必要な学習の時間:1時間】
予習:解剖学、生理学、病理学、血液学、免疫学、微生物検査学、臨床生理学、臨床化学、臨床病態学、検査管理学、検査機器学、保険医療福祉総論の講義内容や教科書により講義内容を確認する。復習:個人ノート(講義・実習内容)、配布資料、教科書を相対させ確認する。本講義は、広範囲の教科に関わる内容なので、予習同様、各種教科書を用い確認する。学習で得られた知識は、病院での「臨床実習」に繋がる。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 最新臨床検査学講座 医療安全管理学 | 諏訪部 章、他 編 | 医歯薬出版 |
参考書 | JAMT技術教本シリーズ 検体採取者のためのハンドブック | 日本臨床衛生検査技師会 監修 | じほう |
参考書 | 在宅医療における臨床検査医学 | 臨床検査振興協議会 監修 | じほう |
参考書 | 在宅医療における臨床検査 実践編 | 臨床検査振興協議会 監修 | じほう |
科目ナンバリングコード: ML301-SS31