科目責任者 | 原 由紀 |
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担当者 | 原 由紀※, 水戸 陽子※, 上岡 清乃※, 髙橋 香代子※, 山岡 百葉※, 石坂 郁代※, 秦 若菜※ |
科目概要 | 3年 (3単位・必修) [リハビリテーション学科 言語聴覚療法学専攻] |
言語発達障害児の言語およびコミュニケーションの症状について、観察・評価・言語病理学的診断・指導の一連のプロセスを学び、具体的な指導プログラムを作成して実施する。さらに臨床場面を見学して知識と実践を結びつけて理解する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③④に関連する。
【教育内容】
さまざまな検査の施行方法を理解する。その上で各障害の具体的指導法を身につける。次に、臨床場面の見学を通して、基本情報の収集、初診時まとめ、訓練見学時の記録、全体的まとめを含むケースレポートを作成する。これらを踏まえた上で、言語発達の各期毎にロールプレイを行う。ロールプレイでは、模擬指導場面を設定して指導のロールプレイを行う。以上の内容をグループ学習や視聴覚教材を用いて多面的に学ぶ。
【教育方法】
授業形態:実習
講義形式と実習。前期は,講義にてパワーポイントと配布資料を用いて検査の内容を理解した後に,検査法を各自で学ぶ実習を行う。
後期は,臨床について具体的に記録の取り方などを学んだ上で,言語発達の支援を実際に見学し,レポートにまとめて,発表する。また,各言語期の指導について発表とロールプレイを行う。
【フィードバック】
検査まとめレポート、見学レポートは、全体を講評する形でフィードバックする。ロールプレイはその場で形式・内容についてフィードバックする。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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1回 | 実習のオリエンテーション | 実習のオリエンテーションを行い、検査用紙等実習に必要な資料を配布する。 | 上岡 清乃 原 由紀 水戸 陽子 | 4/9⑤ |
2・3・4回 | 【対面】 全体発達の検査 新版K式発達検査2020 | 新版K式発達検査2020の実施から採点、まとめ方を学ぶ。 | 上岡 清乃 | 4/16③④⑤ |
5・6・7回 | 【対面】 言語発達の検査1 国リハ式<S-S法>言語発達遅滞検査 | 国リハ式<S-S法>言語発達遅滞検査について学ぶ。実施、採点、まとめ方を学ぶ。 | 原 由紀 | 4/23③④⑤ |
8・9・10回 | 【対面】 言語発達の検査2 LC-R、LCSA | LC-R、LCSAについて学ぶ。 実施、採点、まとめ方を学ぶ。 | 水戸 陽子 | 5/7③④⑤ |
11・12・13回 | 【対面】 知能検査1 田中ビネー知能検査Ⅵ | 田中ビネー知能検査Ⅵについて検査項目や、実施、採点、まとめ方を学ぶ。 | 水戸 陽子 | 5/14③④⑤ |
14・15・16回 | 【対面】 知能検査2 WISC-Ⅴ知能検査 | WISC-Ⅴ知能検査の実施、採点、まとめ方を学ぶ。 | 水戸 陽子 | 5/21③④⑤ |
17・18・19回 | 【対面】 知能検査3 WPPSI-Ⅲ知能検査 | WPPSI-Ⅲ知能検査について実施、採点、まとめ方を学ぶ。 | 水戸 陽子 | 5/23①② 5/30① |
20回 | 【対面】 読み書きの検査 | 読み書きの検査の実際を学ぶ。 | 秦 若菜 | 6/6① |
21・22・23回 | 【対面】 学習認知の検査 | 学習障害の認知機能検査の実際を学ぶ (DN-CAS,KABC-Ⅱ) | 水戸 陽子 | 6/6② 6/11③④ |
24回 | 【対面】 行動観察による評価 1 | 事例を通して行動観察からの評価を立案する・準備する。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 6/11⑤ |
25・26回 | 【対面】 社会性、自閉スペクトラム症の症状・評価・指導 | 社会性の発達についての評価(M-CHAT、PEP-Ⅲなど)について学ぶ。 | 水戸 陽子 | 6/25③④ |
27回 | 【対面】 行動観察による評価 2 | 事例を通して行動観察からの評価を立案する・準備する。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 6/25⑤ |
28回 | 【対面】 臨床の基礎1:基本情報の取り方 | 基本情報の取り方を学ぶ。 | 水戸 陽子 | 9/2④ |
29・30回 | 【対面】 臨床の基礎2:観察記録の取り方 | 観察記録の取り方を学ぶ。 | 水戸 陽子 | 9/3①② |
31・32回 | 【対面】 ロールプレイ準備1:事例のまとめ | 模擬事例の情報より、評価のまとめ作成し、模擬事例について理解する。 | 水戸 陽子 | 9/10①② |
33・34回 | 【対面】 臨床の基礎3:指導プログラムの立案 | 指導プログラムの立て方を学ぶ。 | 水戸 陽子 | 9/12①② |
35・36回 | 【対面】 臨床の基礎4:見学レポートの書き方 | 見学のレポートの書き方を実際の指導場面を通じて学ぶ。 | 水戸 陽子 | 9/16③④ |
37・38 39・40 41・42回 | 【対面】 DVDによる臨床見学実習 事例1 | 臨床をDVDで視聴し,見学記録を取る練習をする。見学レポートを作成する。 | 水戸 陽子 原 由紀 | 9/17①②③④ 9/19①② |
43・44回 | 【対面】 ロールプレイ準備2:指導方針・指導プログラム | 模擬事例の指導方針を確認し、指導プログラムを作成、ロールプレイの準備をする。 | 水戸 陽子 | 9/26①② |
45・46回 | 【対面】 言語発達段階に応じた指導1:前言語期 | 前言語期の子どもに対する指導・支援について実践的に学ぶ。 | 原 由紀 | 9/30①② |
47・48・49回 | 【対面】 言語発達段階に応じた指導2:幼児前期 | 幼児前期の子どもに対する指導・支援について実践的に学ぶ。 | 水戸 陽子 | 9/30③④⑤ |
50・51・52回 | 【対面】 言語発達段階に応じた指導3:幼児後期 | 幼児後期の子どもに対する指導・支援について実践的に学ぶ。 | 石坂 郁代 | 10/1①②③ |
53・54回 | 【対面】 言語発達段階に応じた指導4:学童期 | 学童期の子どもに対する指導・支援について実践的に学ぶ。 | 石坂 郁代 | 10/3①② |
55回 | 【対面】 現場のSTによる事例紹介 | 地域の発達支援施設で小児の臨床を知る。 | 山岡 百葉 原 由紀 | 10/7③ |
56・57 58・59 60・61 回 | 【対面】 ロールプレイ準備3:指導プログラム作成・教材作成 | 模擬事例の具体的な指導プログラム計画を作成、教材を作成するなど、ロールプレイの準備を行う。 | 水戸 陽子 | 10/7④⑤ 10/8①②③④ |
62・63・64・65 66回 | 【対面】 ロールプレイ 実演 | 模擬事例に対して言語聴覚療法を模擬的に実施する(ロールプレイ) 1限は準備を行う。 2~5限はロールプレイを実演する。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 10/15①②③④⑤ |
67・68回 | 【対面】 ロールプレイの振り返り | ロールプレイの振り返りを行い、レポートを作成する。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 10/17①② |
69・70回 | 【対面】 小児の摂食嚥下障害 基礎 | 小児の摂食嚥下障害について学ぶ。 | 水戸 陽子 | 10/22①② |
71回 | 【対面】 小児の摂食嚥下障害 多職種連携 | 小児の摂食嚥下障害について、作業療法士のアプローチを学ぶ。 | 髙橋 香代子 | 10/22③ |
◆実務経験の授業への活用方法◆
多職種にわたる臨床経験を踏まえ、言語発達障害児に対する臨床場面での一連のプロセス、具体的な指導プログラムを実習を通して指導する。
1.各検査の目的と施行方法を理解した上で、一部施行することができる。
2.呈示された事例について、与えられた情報に基づいて、言語発達の評価をまとめることができる。
3.見学実習の事例について、基本情報と評価および見学記録をまとめることができる。
4.発達段階に即して指導プログラムの一部を作成し、発表およびロールプレイが行える。
検査まとめレポート(5%)、臨床見学レポート(10%)、ロールプレイの発表とレポート(10%)、定期試験(75%)で総合的に評価する。
全てのレポートの提出は、必須である。
【授業時間外に必要な学習時間: 28.5時間】
予習:教科書を利用して、実習内容の予習を行っておくこと。
復習:授業後に曖昧な事項について復習をしておくこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 最新言語聴覚学講座 言語発達障害学 | 石坂郁代・水戸陽子編 | 医歯薬出版株式会社(2023) |
教科書 | 言語発達障害学(第3版) | 深浦順一監修,藤野博,石坂郁代編 | 医学書院(2021) |
参考書 | 言語発達遅滞の言語治療 改訂第2版 | 小寺富子著 | 診断と治療社(2009) |
参考書 | 新編 言語治療マニュアル | 伊藤元信・笹沼澄子編 | 医歯薬出版株式会社(2002) |
参考書 | コミュニケーション障害の臨床1-言語発達遅滞 | 日本聴能言語士協会編 | 協同医書出版株式会社(2001) |
参考書 | ことばの障害の評価と指導 | 大石敬子編 | 大修館書店(2001) |
参考書 | 言語聴覚療法技術ガイド | 深浦順一編 | 文光堂(2014) |
科目ナンバリングコード: ST304-CP04