科目責任者 | 横場 正典 |
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担当者 | 石井 直仁※, 福田 倫也※, 横場 正典※, 大津 真※, 佐藤 隆司※, 小島 史章※, 守屋 利佳※, 田中 知樹※, 飯田 淳貴※, 土居 楠太郎※, 別當 朋広※, 花岡 太郎※ |
科目概要 | 3年 (4単位・必修) [医療検査学科] |
臨床医学においては、臨床所見と検査所見との組合せによって総合的な判断のもとに各種疾患の診断が行われる。現在学習している臨床検査学が、臨床の場において疾患とどのような関連を持つかについてを理解する。
様々な系統の疾患の診断および治療と臨床検査との関連性を理解し、さらに、日々進歩を続けている医療において、新たな疾患概念と検査法に関して習得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
代表的な疾患について、その病態を概説し、診断をつける上でどのような臨床検査が必要かについて説明する。疾患により、検体検査(生化学的・免疫学的・血液学的など)、生理検査(心電図、呼吸機能検査、脳波など)あるいは画像検査がそれぞれ重要な役割をなすが、これらの組合せで診断されることが多く、その必要性について説明する。
【教育方法】
授業形態:講義
教科書および配布資料について、パワーポイントを活用しながら、オムニバス講義形式で行う。
【フィードバック】
学生から出た質問は講義内でフィードバックし、必要に応じて授業始めの10分間で前回の内容の振り返りを行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | 【対面】 医学概論、臨床病態学総論 | 疾患の診断における検査の意義について習得する。医療におけるコミュニケーション、安全対策、患者心理と対応について修得する。 | 横場 正典 | 4/16① |
2 | 【対面】 主要症状と疾患(発熱、疼痛、呼吸困難) | 発熱、胸痛、呼吸困難などの症状と原因疾患、さらにその鑑別診断に必要な検査について習得する。 | 横場 正典 | 4/16② |
3 | 【対面】 臨床医学総論①(生活習慣病) | 生活習慣病、メタボリック症候群の概念と原因、アルコールの影響と疾患について習得する。 | 横場 正典 | 4/23① |
4 | 【対面】 臨床医学総論②(生活習慣と疾患) | 喫煙の影響と疾患について習得する。 | 横場 正典 | 4/23② |
5 | 【対面】 臨床医学総論③(癌の臨床) | 癌の一般的な診断・検査・治療などについて習得する。 | 横場 正典 | 5/7① |
6 | 【対面】 臨床薬理学 | 抗菌薬や癌治療薬(分子標的治療薬)に関する、薬理力学、薬物動態学、毒性学について、実際の臨床に役立つ内容で習得をする | 小島 史章 | 5/7② |
7 | 【対面】 感染症①(感染症一般的総論) | 感染症の総論、疫学、診断、予防、治療について習得する。 | 横場 正典 | 5/21① |
8 | 【対面】 感染症②(細菌感染症) | 細菌感染症の症状・診断・治療について習得する。 | 横場 正典 | 5/21② |
9 | 【対面】 感染症③(ウイルス・真菌感染症) | ウイルス・真菌感染症の症状・診断・治療について習得する。 | 横場 正典 | 5/28① |
10 | 【対面】 循環器疾患①(先天性心疾患) | 先天性心疾患の症状・診断・治療について習得する。 | 横場 正典 | 5/28② |
11 | 【対面】 循環器疾患②(後天性心疾患・高血圧) | 後天性心疾患と高血圧の症状・診断・治療について習得する。 | 横場 正典 | 6/4① |
12 | 【対面】 代謝疾患 | 糖尿病の症状・診断・治療について習得する。 | 横場 正典 | 6/4② |
13 | 【対面】 内分泌疾患 | 甲状腺疾患、副腎疾患、下垂体疾患などの症状・診断・治療について習得する。 | 横場 正典 | 6/11① |
14 | 【対面】 呼吸器疾患①(肺炎、肺がん) | 肺炎、肺結核、肺がんの症状・診断・治療について習得する。 | 横場 正典 | 6/11② |
15 | 【対面】 呼吸器疾患②(慢性閉塞性肺疾患・気管支喘息) | 慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息などの症状・診断・治療について習得する。 | 横場 正典 | 6/18② |
16 | 【対面】 消化管疾患①(上部消化管) | 胃・十二指腸潰瘍、胃炎、胃がんの症状・診断・治療について習得する。 | 土居 楠太郎 | 9/4② |
18 | 【対面】 消化管疾患②(下部消化管) | 腸炎、腸の悪性腫瘍の症状・診断・治療について習得する。 | 別當 朋広 | 9/11② |
19 | 【対面】 腎疾患①(炎症性疾患) | 腎炎、腎盂炎などの症状・診断・治療について習得する。 | 守屋 利佳 | 9/12② |
20 | 【対面】 胆・膵疾患 | 胆嚢炎、胆石症、膵炎などの症状・診断・治療について習得する。 | 花岡 太郎 | 9/25① |
21 | 【対面】 血液疾患①(赤血球・白血球疾患) | 貧血、多血症、白血病などの症状・診断・治療について習得する。 | 大津 真 | 9/25② |
22 | 【対面】 血液疾患②(血小板・凝固系疾患) | 出血性疾患、血栓性疾患、紫斑病などの症状・診断・治療について習得する。 | 佐藤 隆司 | 9/26① |
23 | 【対面】 腎疾患②(尿路結石) | 尿路結石などの症状・診断・治療について習得する。 | 守屋 利佳 | 9/26② |
24 | 【対面】 神経・筋疾患①(脳血管障害、パーキンソン病、ギランバレー症候群) | 脳血管障害、パーキンソン病、ギランバレー症候群などの症状・診断・治療について習得する。 | 福田 倫也 | 10/2① |
25 | 【対面】 臨床病態と検体検査 | 病態を理解した上での臨床検査(検体系)の役割について習得する。 | 石井 直仁 | 10/2② |
26・27 | 【対面】 アレルギー・膠原病 | 慢性関節リウマチ、SLE、結節性動脈炎、全身性硬化症などの症状・診断・治療について習得する。 | 田中 知樹 | 10/3① 10/10① |
28 | 【対面】 神経・筋疾患②(進行性筋ジストロフィー症、筋無力症) | 進行性筋ジストロフィー症、筋無力症などの症状・診断・治療について習得する。 | 福田 倫也 | 10/3② |
29 | 【対面】 神経・筋疾患③(認知症の検査について) | 認知症検査と認知機能の評価尺度について習得する。 | 福田 倫也 | 10/10② |
30 | 【対面】 救急医療・災害医療 | 救急医療・災害医療における臨床検査の役割について習得する。救急医療・災害医療における臨床検査の役割について習得する。個人保護具を含めた安全対策・感染対策、トリアージ、患者急変時の対応について修得する。 | 横場 正典 | 10/17② |
17 | 【対面】 肝疾患 | 肝炎、肝硬変、肝がんなどの症状・診断・治療について習得する。 | 飯田 淳貴 | 10/23① |
予備日:9/11①、10/9①、10/16①、10/24②、10/27③④
◆実務経験の授業への活用方法◆
病院での臨床経験を踏まえ、様々な疾患の最新の検査、診断や治療がどのように展開されるのかを病因を含めて概説する。
①各種疾患(主として代表的内科疾患)についての概略と、その診断上必要な臨床検査項目を理解し、列挙できる。
②診断法としての臨床的有用性を習得し、臨床実習にて測定結果を予測しながら検査を遂行できる。
③臨床実習で被検者に適切な検査・測定を選択し、測定機器を操作できる。
④得られた検査結果を元に疾患の病態を討議できるようになる。
定期試験(90%)、受講態度(10%)によって評価する。
【授業時間外に必要な学習時間:120時間】
予習:2年次の臨床生理学ⅠA、3年次の臨床生理学ⅠB、臨床生理学Ⅱ、臨床生理学実習の復習と授業に関連する項目を教科書で事前に学び、整理して、授業に臨むこと。予習や授業で不明な点は積極的に質問すること。
復習:教科書と配布資料を参考に各授業の内容をまとめること。関連する他の授業も含めて幅広い知識を身につけるように復習を行うこと。これらを基に臨床実習の準備をすること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 臨床病態学 改訂第5版-医学概論・臨床医学入門・臨床検査医学総論・臨床各論-予防と診療 | 佐藤良暢・監修 勝田逸郎・松本禎之・編集 | 南江堂 |
参考書 | 救命救急スタッフのためのITLS 第4版 | RL Alson, K Han, JE Campbell編著、 ITLS日本支部翻訳 | メディカ出版 |
参考書 | 最新 臨床検査学講座 病態学/臨床検査医学総論 | 奈良信雄・高木康・和田隆志 編 | 医歯薬出版 |
参考書は必須ではない。図書館などで調べたり勉強したりするときに利用すると良い。
科目ナンバリングコード: ML301-SS17