科目責任者 | 長塩 亮 |
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担当者 | 長塩 亮※, 朽津 有紀, 志賀 常雄※, 大島 知樹※, 今井 基貴, 植村 由衣※ |
科目概要 | 2年 (1単位・必修) [医療検査学科] |
一般検査の実施に必要である基礎的な生化学、形態学を中心とした実践的検査技術を修得する。さらに検査室で必要となる精密度や正確度など検査法を評価するための方法と関連知識を修得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
一般検査に関わる検査技術についての実習を行う。尿、糞便、髄液中に含まれる成分の生化学的分析、細胞や結晶など有形成分の形態観察、それらの臨床的意義について学ぶ。また検査法を評価するための基礎的検討技術や反応阻害物質について教育し、精密性、正確性の評価方法などを理解する。
【教育方法】
授業形態:実習・実技
実習項目について、実習テキストを用いて材料や方法の説明を行ったあと、実習を班で行う。実習で得られた結果について考察し、課題レポートを作成する。
【フィードバック】
レポート回収後、レポート内容について重要な点などの解説および総評を行うことで学生へフィードバックを行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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1~2回 | 【対面】 実習概説・諸注意 検査法の評価方法(精密度・正確度) | マイクロピペットの取扱い方を修得し、精密度・正確度の評価法を理解する。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 | 9/2③④ |
3~5回 | 【対面】 尿蛋白定性・定量検査 | 尿蛋白検査法の基本となる煮沸法、キングスベリー・クラーク法、スルフォ・サリチル酸法、色素法の原理と手法を習得する。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 | 9/3③④⑤ |
6~8回 | 【対面】 尿糖定性・定量検査 | 尿糖定性法のベネディクト法、ソモジー法、尿糖定量法の酵素法の原理と手法を習得する。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 | 9/4③④⑤ |
9~11回 | 【対面】 尿試験紙検査(手技・原理) 便潜血検査 | 実際に病院で使用されている尿試験紙を用いて尿検査を行い、検査の手技と原理を習得する。 疑似便を用いて免疫学的便潜血検査法を行い、検査の手技と原理を習得する。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 志賀 常雄 大島 知樹 | 9/5③④⑤ |
12~13回 | 【対面】 尿試験紙検査(偽陰性・偽陽性) その他の項目の確認試験 | 尿試験紙検査に影響を与える物質と検査項目について、実際に確認し、その機序について学ぶ。 その他の試験紙検査の項目(ケトン体・ビリルビン・ウロビリノゲン)についての確認試験の手技と原理を習得する。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 | 9/9③④ |
14~16回 | 【対面】 髄液検査 | 擬似髄液検体を用いて、比重や細胞数算定、蛋白定性・定量、糖定量検査を行うことで、髄液検査の理解並びに手技を習得する。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 | 9/10③④⑤ |
17~18回 | 【対面】 尿沈渣(自己尿の観察) | 自己尿を用いて尿沈渣標本作製の手技を習得する。 作製した尿沈渣成分の顕微鏡による観察を行う。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 植村 由衣 | 9/11③④ |
19~21回 | 【対面】 尿沈渣(患者尿の観察) | 患者尿を用いて尿沈渣標本を作製し、顕微鏡にて観察する。 様々な尿沈渣成分を供覧し、有形成分について学ぶ。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 植村 由衣 | 9/12③④⑤ |
22~24回 | 【対面】 技能修得到達度評価と片付け | 実習で身に着けた実技の確認試験を行う。 実習で使用した器具類の片づけを行う。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 | 9/16③④⑤ |
25回 | 【対面】 実習試験 | 実習で学習した内容習得の確認のため、実習試験を行う。 | 長塩 亮 朽津 有紀 今井 基貴 | 9/17③ |
◆実務経験の授業への活用方法◆
臨床検査技師として病院での臨床経験や企業、研究所での検体解析の経験を踏まえ、実際の一般検査の手技や得られた結果の評価法について概説する。
臨床検査技師として要求される各種一般検査の測定技術の手法を具体的に説明できる。形態観察により有形成分を区別し、判断ができる。各種検査法を実施し、測定およびその結果を評価することが出来る。班員と協力して実験を遂行できる。
実習で行った項目全体に関する実習試験(40%)、各実験毎に作成するレポート(50%)、受講態度(10%)により評価する。
*レポートは実習終了後に提出し、評価終了後に返却する。
【授業時間外に必要な学習時間: 7.5時間】
事前に配布テキストおよび教科書等で実習項目に関する知識を予習し、実習内容の概要を把握しておくこと。また、実習の終わりには、実習内容に関する実技確認や実習試験を行うので速やかなレポートの作成に努め、その日の実習内容の復習を行うこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 一般検査学実習テキスト | 臨床検査学研究室 | |
参考書 | 最新臨床検査学講座 一般検査学 | 宿谷賢一、三村邦裕 編 | 医歯薬出版 |
参考書 | 検査管理総論/臨床検査総論 | 伊藤機一、五味邦英 編 | 講談社サイエンティフィック |
参考書 | 臨床検査技術学2 臨床検査総論・検査管理総論・検査機総論 | 菅野剛史、松田信義 編 | 医学書院 |
参考書 | 最新臨床検査学講座 検査総合管理学 | 高木 康、三村邦裕 編 | 医歯薬出版 |
科目ナンバリングコード: ML304-SS06