科目責任者 | 川島 麗 |
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担当者 | 川島 麗※, 市川 尊文※, 前川 達則, 玉木 竣※ |
科目概要 | 2年 (4単位・必修) [医療検査学科] |
生命現象の分子基盤を理解するために、エネルギー代謝と生体物質代謝の基本原理や全体像を把握し、代謝異常によって人体にどのような病態が生じうるかを考える能力を修得する。さらに人体と栄養の意義について理解し、疾病治療・予防と健康維持・増進と栄養の関連を知る。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
生化学は、人体の構造と機能及び疾病の成り立ちに関連する分野の科目であり、生命現象を分子レベルで理解しようとする学問である。生体を構成する物質に関する化学的な理解を深め、それらが生命の基本単位である細胞レベルで、どのように合成され、どのような働きをして分解されていくのかを通して生命現象の本質を追求していく。さらに細胞が集まって形成される各器官の特徴を知り、異常時(病気)における診断のための検査の方法や栄養学の基礎を学習する。
【教育方法】
授業形態:講義
講義形式、教科書および配布資料についてパワーポイントを用いて解説する。
【フィードバック】
各回の最後に課題を課し、その後解説を行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 はじめに | 生化学序論として生体元素および細胞の多様性について学ぶ。 | 川島 麗 | 4/11② |
第2回 | 【対面】 アミノ酸・タンパク質の構造と機能 | アミノ酸の分類と構造および役割について学ぶ。 | 玉木 竣 | 4/18② |
第3回 | 【対面】 糖質の構造と機能 | 糖質の分類と構造および役割について学ぶ。 | 市川 尊文 | 4/25② |
第4回 | 【対面】 糖質の代謝 | 糖質の吸収および解糖系、クエン酸回路、電子伝達系によるATP産生機構について理解を深める。 | 市川 尊文 | 5/9② |
第5回 | 【対面】 アミノ酸・タンパク質の代謝 | タンパク質の体内動態、タンパク質の分解と代謝経路について理解を深める。 | 玉木 竣 | 5/16② |
第6回 | 【対面】 脂質の構造と機能 | 脂質の分類と構造および役割について学ぶ。 | 前川 達則 | 5/30② |
第7回 | 【対面】 脂質の代謝 | 脂質の吸収および脂質の分解と生成、脂質の生体内輸送について理解を深める。 | 前川 達則 | 6/6② |
第8回 | 【対面】 生体膜の構造と機能 | リン脂質が主成分である生体膜の機能と情報伝達について学ぶ。 | 前川 達則 | 6/13② |
第9回 | 【対面】 酵素触媒反応 | 酵素の特徴と性質および酵素反応速度論について学ぶ。 | 玉木 竣 | 6/20② |
第10回 | 【対面】 酵素による体内調節システム | 酵素阻害と疾患との関わりについて学ぶ。 | 玉木 竣 | 6/27② |
第11回 | 【オンデマンド】 核酸の構造と代謝 | 核酸の分類および生成と分解について学ぶ。 | 川島 麗 | 7/1 |
第12回 | 【オンデマンド】 核酸の機能 | DNA複製機構について理解を深める。 | 川島 麗 | 7/2 |
第13回 | 【オンデマンド】 核酸の役割 | 遺伝子発現機構について理解を深める。 | 川島 麗 | 7/3 |
第14回 | 【対面】 ミトコンドリア | ミトコンドリアの構造と機能について学び、エネルギー代謝について理解を深める。 | 市川 尊文 | 7/4② |
第15回 | 【対面】 代謝の相互関係 | 代謝の相互関係と調節について理解を深める。 | 川島 麗 | 7/4③ |
第16回 | 【対面】 医化学・栄養学総論 | 医化学・栄養学で学ぶべきことを理解する。 | 川島 麗 | 9/3② |
第17回 | 【対面】 栄養学(1)食事と栄養 | 栄養素の代謝とエネルギーについて理解し、日本人の食事摂取基準について考える。 | 川島 麗 | 9/10② |
第18回 | 【対面】 栄養学(2)ビタミン | 水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの種類、構造と機能及び欠乏症について理解する。 | 前川 達則 | 9/17② |
第19回 | 【対面】 栄養学(3)食物の消化 | タンパク質の消化・吸収について理解を深める。 | 市川 尊文 | 9/24② |
第20回 | 【対面】 栄養学(4)栄養素の吸収 | 糖質及び脂質の消化・吸収について理解を深める。 | 市川 尊文 | 10/1② |
第21回 | 【対面】 臨床栄養学(1)ライフステージと栄養 | 各ライフステージにおける特性とそれに対応する栄養について理解を深める。 | 川島 麗 | 10/8② |
第22回 | 【対面】 臨床栄養学(2)疾患と栄養 | 栄養サポートチームについて理解を深める。 | 川島 麗 | 10/15② |
第23回 | 【対面】 医化学(1)ホルモンの生化学 | ホルモンおよびその関連物質について理解を深める。 | 玉木 竣 | 10/22② |
第24回 | 【対面】 医化学(2)生体色素の生化学 | 生体色素(ポルフィリンとその代謝産物)について理解を深める。 | 前川 達則 | 10/29② |
第25回 | 【対面】 医化学(3)免疫の生化学 | 免疫の生化学について理解を深める。 | 川島 麗 | 11/12② |
第26回 | 【対面】 医化学(4)がんの発生と免疫 | がんの発生と腫瘍免疫について理解を深める。 | 玉木 竣 | 11/19② |
第27回 | 【対面】 医化学(5)肝臓の生化学 | 肝臓の生化学について理解を深める。 | 市川 尊文 | 11/26② |
第28回 | 【対面】 医化学(6)神経の生化学 | 神経の生化学について理解を深める。 | 前川 達則 | 12/3② |
第29回 | 【対面】 医化学(7)運動系の生化学 | 運動系とエネルギー代謝について理解を深める。 | 川島 麗 | 12/10② |
第30回 | 【対面】 医化学・栄養学のまとめ | 疾患や病態の生化学・栄養学について理解を深める。 | 川島 麗 | 12/11② |
オンデマンド講義の日時は、公開予定日時を表示しています。公開日時は変更がある場合があります。
◆実務経験の授業への活用方法◆
研究所での研究経験や病院での臨床経験を踏まえ、生化学を基礎とするライフサイエンス領域の研究成果が人体を理解する上でどのように役立っているか概説する。
1)生命活動の基本的なしくみの概論を説明できる。
2)生命活動に関わる物質とその役割を説明できる。
3)物質代謝及びその異常と病気の関係を説明できる。
4)遺伝情報とはなにかを説明できる。
5)医療と生化学の関係を説明できる。
6)栄養素の吸収・代謝について説明できる。
7)栄養サポートチームの役割を説明できる。
定期試験(90%)と授業への参加態度(10%)を総合して評価する。
【授業時間外に必要な学習時間:120時間】
各回の授業前に教科書を利用して講義内容を確認しておくこと。配布した講義資料を次回までに理解しておけるよう、復習を行うこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 臨床検査学講座 生化学 | 原 諭吉、岡村直道、大城 聡 | 医歯薬出版 |
参考書 | 臨床検査技術学8 生化学 | 菅野剛史、松田信義 | 医学書院 |
参考書 | シンプル生化学 | 林典夫、廣野治子 | 南江堂 |
参考書 | マッキー生化学 | 市川厚 | 化学同人 |
参考書 | ヴォート基礎生化学 | 田宮信雄、村松正実、八木達彦、遠藤斗志也 | 東京化学同人 |
参考書 | ハーパー生化学 | 上代淑人 | 丸善 |
科目ナンバリングコード: ML201-SF06