科目責任者 | 石橋 仁 |
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担当者 | 石橋 仁※, 緒形 雅則※, 小島 史章※, 江藤 圭※, 濱田 幸恵※ |
科目概要 | 2年 (2単位・必修) [医療検査学科] |
正常な人体の働きを知ることは、疾患を発見、理解、そして疾患からの機能回復を考えるうえで必須である。また、人体の機能を理解することは、健康とは何かを理解するための基礎にもなっている。生理学Ⅰに引き続き、本科目では生体を構成する各器官の働きと、それら諸器官相互の協調的な作用を理解することを目的とする。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
自律神経系の制御を受ける循環器、呼吸器、消化器、泌尿器、内分泌の各器官の生理的機能について系統的に学ぶとともに感覚について学び、生体を営む生命現象のメカニズムを理解する。実習では、実験手技や知識の確認を行うとともに、得られた結果の解析を通して生理学の理解を深める。
【教育方法】
授業形態:演習
講義では、教科書および配付資料についてパワーポイントを用いた解説を行う。実習では、グループごとに標本を用いた実験や生体を用いた測定を行う。
【フィードバック】
毎回の講義の後、Google Classroom を利用した小テスト(Web復習テスト)を実施し、提出後にその正解および解説を配布することで学生の講義内容への理解を深める。学生からのメール等による質問はメールおよびGoogle Classroom のストリーム上でフィードバックする。必要があれば次回の講義・実習の際に解説する。実習においては、実習レポートにコメントを付して返却する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 感覚の生理(1)~体性感覚、化学感覚 | 感覚の一般的性質を学んだ後、体性感覚、化学感覚について学習する。教科書第4章「感覚の生理」を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 4/16① |
第2回 | 【対面】 感覚の生理(2)〜視覚、聴覚 | 視覚と聴覚について学ぶ。 | 石橋 仁 | 4/23① |
第3回 | 【対面】 心筋の興奮と心電図 | 心筋の特徴を学んだ後、心臓と心電図について学ぶ。教科書第8章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 5/7① |
第4~6回 | 【対面】[実習] 学生実習(1)~ガイダンス | 実習で実施する実験の背景、基礎となる理論について学ぶ。また、実験動物に対する Animal rights について理解する。 | 石橋 仁 緒形 雅則 小島 史章 江藤 圭 濱田 幸恵 | 5/8③④⑤ |
第7~9 回 | 【対面】[実習] 学生実習(2)~心電図測定 | ヒトの心電図を種々の導出法により記録し、波形の形状、大きさ、および時間的関係を調べ各波形の意味について理解する。標準肢誘導からEinthovenの正三角形を作成し、その意義を理解する。 | 石橋 仁 緒形 雅則 小島 史章 江藤 圭 濱田 幸恵 | 5/9③④⑤ |
第10回 | 【対面】 循環 | 血液循環とその調節について学ぶ。 | 石橋 仁 | 5/14① |
第11~13回 | 【対面】[実習] 学生実習(3)~消化管運動の制御 | モルモットから摘出した小腸標本を用い、アセチルコリン受容体アゴニストおよびアンタゴニストの効果から、消化管運動の制御機構を理解する。 | 石橋 仁 緒形 雅則 小島 史章 江藤 圭 濱田 幸恵 | 5/15③④⑤ |
第14~16回 | 【対面】[実習] 学生実習(4)~感覚 | ヒトの皮膚の空間閾値の測定、触・圧点と痛点の分布、盲斑の検出の実験により、感覚について理解する。 | 石橋 仁 緒形 雅則 小島 史章 江藤 圭 濱田 幸恵 | 5/16③④⑤ |
第17回 | 【対面】 栄養素・消化器系の機能的構成 | 身体に必要な栄養素とその働きについて学ぶ。また、消化器系の構成について理解する。教科書第10章および第11章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 5/21① |
第18~20回 | 【対面】[実習] 学生実習(5)~神経筋 | カエルの坐骨神経腓腹筋標本を作製し、電気刺激による反応から、全か無かの法則、強さ時間曲線、筋収縮の種類、標本の疲労について実験し、神経と筋について理解する。 | 石橋 仁 緒形 雅則 小島 史章 江藤 圭 濱田 幸恵 | 5/22③④⑤ |
第21回 | 【対面】 消化・吸収 | 消化液の分泌機序・各種栄養素の消化・吸収について学ぶ。 | 石橋 仁 | 5/28① |
第22回 | 【対面】 泌尿器系 | 尿の生成について学ぶ。教科書第12章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 6/4① |
第23回 | 【対面】 内分泌(1)~視床下部下垂体系の制御を受けるホルモン | 視床下部・下垂体のホルモンと、それらのホルモンによって制御される甲状腺ホルモン・副腎皮質ホルモンについて学ぶ。教科書第14章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 6/11① |
第24回 | 【対面】 内分泌(2)~血圧・血糖値・血漿カルシウムの調節に関与するホルモン | 血糖値および血漿カルシウム濃度を調節するホルモンについて学ぶ。また性ホルモンについても学ぶ。 | 石橋 仁 | 6/18① |
第25回 | 【対面】 呼吸器系(1)~呼吸器の構造と換気 | 呼吸器系の構成と換気について学ぶ。教科書第9章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 6/25① |
第26回 | 【対面】 呼吸器系(2)~ガス交換と呼吸の調節 | ガス交換と呼吸の調節について学ぶ。 | 石橋 仁 | 7/2① |
・第1~3、10、17、21~26回は医療検査学科1年生と合同授業
◆実務経験の授業への活用方法◆
研究所での研究経験を踏まえ、生理学分野の研究成果が人体の仕組みの解明にどのように貢献しているか概説する。
臨床検査の分野と関係の深い諸器官の生理機能をより深く理解し、医療の担い手として有しているべき知識の基礎を築く。具体的には以下の項目について到達することを目標とする。
1)消化器系の構造と機能を具体的に説明できる。
2)各種栄養素の消化・吸収のメカニズムを説明できる。
3)循環器系の構造と機能を具体的に説明できる。
4)感覚受容器とその機能を説明できる。
5)呼吸器系の構造と機能、呼吸の調節メカニズムを説明できる。
6)泌尿器系の構造と機能を具体的に説明できる。
7)各種ホルモンの分泌器官とホルモンの作用・作用機序を具体的に説明できる。
8)運動神経が骨格筋を収縮させる機序を説明できる。
実習態度(5%)、実習レポート(20%)、小テスト(Web復習テスト、11%)および定期試験(64%)により評価する。
予習として、教科書の授業内容に該当する部分を読み、専門用語を調べておくこと。毎回の授業の後は、教科書・授業プリントを中心に復習を行なうこと。小テストおよび授業プリントの練習問題を解いて不明な点をなくす様にすること。
【授業時間外に必要な学習時間:45.5時間】
予習として1日の講義・実習あたり30分(計8時間)、小テストの実施ならびに授業の復習に毎回1時間(11時間)、実習の復習およびレポート作成として7.5 時間、試験直前の勉強として19 時間の授業外学習時間が必要である。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | メディカルスタッフ専門基礎科目シリーズ/生理学 | 桑名俊一、荒田晶子 編者 | 理工図書(ISBN 978-4-8446-0883-7) |
参考書 | (なし) |
科目ナンバリングコード: ML201-SF04