科目責任者 | 渡邉 祐介 |
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担当者 | 渡邉 祐介※, 石上 稔※, 渡辺 宝※, 石山 博條※, 稲田 龍司※, 中野 正寛※ |
科目概要 | 3年 (2単位・必修) [医療工学科 診療放射線技術科学専攻] |
悪性腫瘍の自然史、生物学的ならびに病理学的特徴、進展度に応じた治療体系の考え方を理解し、今日のがん集学的治療に占める放射線治療の役割を正しく認識する。合わせて各疾患に特徴的な放射線治療法、治療技術、治療に伴う有害事象とその予防と対策についての知識を修得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③④⑤⑦に関連する。
【教育内容】
(1)腫瘍の自然史、(2)腫瘍の特徴に関連する生物学的・病理組織学的因子、(3)病期診断と画像診断、(4)放射線治療の特徴、(5)放射線治療の基礎知識、(6)放射線治療の適応、(7)各疾患別の放射線治療法・併用療法、(8)治療に伴う有害事象と予防・対策、(9)患者管理・緩和ケア、(10)チーム医療について学ぶ。
【教育方法】
授業形態:講義
パワーポイントと配布資料を用いて講義形式ですすめる。
【フィードバック】
項目によっては、課題レポートや小テストに対してコメントや解説等を行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 放射線腫瘍学総論 | 「放射線腫瘍学とは」腫瘍の自然史、がんの治療法、放射線治療の特徴について学ぶ | 渡邉 祐介 | 4/17① |
第2回 | 【対面】 放射線治療の基礎知識(1):放射線感受性と効果の修飾 | 1. 細胞レベル 2. 組織レベル 3. 腫瘍組織と正常組織の違い 4. 感受性の修飾因子について学ぶ | 渡邉 祐介 | 4/19① |
第3回 | 【対面】 放射線治療の基礎知識(2):時間的線量配分 | 1. 4つのR 2. 線量率効果 3. 各種分割法の理論について学ぶ | 渡邉 祐介 | 4/24① |
第4回 | 【対面】 放射線治療の基礎知識(3):空間的線量分布 | 1. 標的体積の概念 2. 治療範囲の決定に関わる臨床的因子 3. 照射技術と治療計画について学ぶ | 渡邉 祐介 | 4/26① |
第5回 | 【対面】 放射線治療の基礎知識(4):重粒子線治療と効果判定 | 1. LETの概念 2. LETとRBE 3. 線量分布と照射技術 4. 画像による評価について学ぶ | 中野 正寛 | 5/8① |
第6回 | 【対面】 放射線治療の適応と目的 | 1. 適応疾患 2. 治療可能比 3. 根治的照射 4. 姑息的照射 5. 対症的照射について学ぶ | 渡邉 祐介 | 5/15① |
第7回 | 【対面】 放射線治療の臨床(1):脳・頭頸部・胸部 | 各領域の放射線治療の概要と治療法について学ぶ | 石山 博條 | 5/22① |
第8回 | 【対面】 放射線治療の臨床(2):消化器・泌尿器・婦人科腫瘍・緩和 | 各領域の放射線治療の概要と治療法について学ぶ | 石山 博條 | 5/29① |
第9回 | 【対面】 放射線治療の臨床(3):照射技術 | 臨床における放射線治療の照射技術について学ぶ | 中野 正寛 | 6/5① |
第10回 | 【対面】 放射線治療の臨床(4):放射線治療プロセス | 臨床における放射線治療のプロセスについて学ぶ | 稲田 龍司 | 6/12① |
第11回 | 【対面】 放射線治療の臨床(5):看護 | 放射線治療におけるがん看護について学ぶ | 石上 稔 | 6/19① |
第12回 | 【対面】 放射線治療に伴う有害事象 | 1. 全身的反応 2. 局所的反応 3. 急性反応 4. 遅発性反応・晩期障害 5. 予防と対策について学ぶ | 渡邉 祐介 | 6/26① |
第13回 | 【対面】 集学的治療に占める放射線治療の役割 | 1. 外科手術との併用、2. 化学療法との併用、3. 温熱療法との併用について学ぶ | 渡辺 宝 | 7/3① |
第14回 | 【対面】 チーム医療と医療安全 | 放射線治療の品質管理と医学物理士・診療放射線技師の役割について学ぶ | 渡邉 祐介 | 7/10① |
第15回 | 【対面】 放射線腫瘍学総括 | 放射線腫瘍学を総括する | 渡邉 祐介 | 7/11① |
◆実務経験の授業への活用方法◆
病院での臨床経験を踏まえ、各疾患における放射線治療法や治療に伴う有害事象とその予防と対策について概説する。
(1)腫瘍の特徴に応じた治療体系を説明できる。(2)集学療法の中で放射線治療の役割を説明できる。(3)各臓器の悪性腫瘍の特徴と放射線治療法(解剖学的特性と外照射技術、密封小線源療法、内照射療法)との関係を説明できる。(4)放射線治療による有害事象の予防と対策法について説明できる。(5)技術系医療者のチーム医療の中の役割について説明できる。
定期試験(90%)、受講態度(10%)により評価
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:教科書を読み、授業内容に関する項目の基礎的知識の予習を行うこと。
復習:講義内容でわからなかったところは参考文献などで調べる。講義の中で取り上げる課題について自分の考えをまとめる。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 放射線治療計画ガイドライン 2020年版 | 日本放射線腫瘍学会編 | 金原出版株式会社 |
参考書 | 臨床放射線腫瘍学 | 日本放射線腫瘍学会 、日本放射線腫瘍学研究機構著 | 南江堂 |
参考書 | がん・放射線療法2017 | 大西洋、唐澤久美子、唐澤克之編著 | 学研メディカル秀潤社 |
参考書 | 放射線医学 放射線腫瘍学 | 楢林勇、杉村和朗監修、猪俣泰典編 | 金芳堂 |
参考書 | 放射線治療ケーススタディ | 中川恵一監修、山下英臣 著 | 新興医学出版社 |
参考書 | 代表的照射野とCT上のターゲット | 大西洋、唐澤久美子、唐澤克之編著 | 篠原出版新社 |
参考書 | 放射線治療基礎知識図解ノート | 榮武二、櫻井英幸 監修 | 金原出版 |
科目ナンバリングコード: RT301-SS17