科目責任者 | 熊谷 寛 |
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担当者 | 稻岡 秀検※, 小川 恵美悠, 小菅 智裕※ |
科目概要 | 2年 (1単位・必修) [医療工学科 臨床工学専攻] |
臨床工学技士は,業務において医用電気機器の操作を必要とする。そのため、医用電気機器を構成する素子の動作原理や、医用電気機器の操作方法について学ぶ必要がある。そこでまず基本的な計測器の使用法を学ぶ。その後、直流回路、交流回路の基礎について学ぶ。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
グループに分かれ、導入としてテスターの使い方を学ぶ。次いで、電気工学実習に必須となるオシロスコープとファンクションジェネレータの使用法について学ぶ。4テーマ(計7週)の実験と実習試験を通じて、電気工学の基礎について習得する。
【教育方法】
授業形態:実習・実技
導入として、実習書の内容を講義形式で解説する。実習を通して計測機器の操作方法、測定誤差の概念、理論値と実測値との違いについて系統的に理解させる。
口頭試問の課題については、口頭試問終了直後に、口頭試問の出題の意図、模範解答、模範解答に至るまでの考え方について解説を行う。
レポート提出後にMoodle等を用いて、レポート作成における注意事項や、提出レポートに見られた問題点などについて解説を行う。実習ノート提出後にMoodle等を用いて、実習ノート作成における注意事項や、提出ノートに見られた問題点などについて解説を行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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1~2回 | 【対面】 ガイダンスおよび導入 | 実験に関する注意事項(安全管理を含む)、実験装置の取り扱い方、実験結果のまとめ方、実験結果の報告法などを説明する。 その後、テスターを用いて簡単な測定の練習を行う。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 9/4②③ |
3回 | 【対面】 課題作成 | 実験結果のまとめを作成する。最後に到達度の確認のために口頭試問を行う。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 9/4④ |
4~5回 | 【対面】 オシロスコープとファンクションジェネレータの使用法 | オシロスコープの動作原理、使用法、トリガ、2ch同時測定、プローブの校正法、リサージュ波形の利用法を理解する。 また、ファンクションジェネレータの動作について理解し、平均値、実効値を計算により求める。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 9/11②③ |
6回 | 【対面】 課題作成 | 実験結果のまとめを作成する。最後に到達度の確認のために口頭試問を行う。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 9/11④ |
7~8回 | 【対面】 キルヒホッフの法則 | 電源を含む回路の電流と電圧を測定し、理論値(キルヒホッフの法則)と比較する。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 9/28③④ |
9回 | 【対面】 課題作成 | 実験結果のまとめを作成する。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 9/28⑤ |
10〜11回 | 【対面】 鳳-テブナンの定理 | 電源を含む回路の電流と電圧を測定し、理論値(鳳-テブナンの定理)と比較する。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/5③④ |
12回 | 【対面】 課題作成 | 実験結果のまとめを作成する。最後に到達度の確認のために口頭試問を行う。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/5⑤ |
13~14回 | 【対面】 過度現象 | CR回路(積分回路、微分回路)のステップ応答を測定し、時定数を求め、理論値と比較する。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/12③④ |
15回 | 【対面】 課題作成 | 実験結果のまとめを作成する。最後に到達度の確認のために口頭試問を行う。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/12⑤ |
16~17回 | 【対面】 CR回路の周波数特性 | CR回路(積分回路、微分回路)の周波数特性(振幅、位相)を測定し、理論値と比較する。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/16②③ |
18回 | 【対面】 課題作成 | 実験結果のまとめを作成する。最後に到達度の確認のために口頭試問を行う。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/16④ |
19~20回 | 【対面】 LCR回路の周波数特性 | LCR共振回路の周波数特性(振幅)を測定し、理論値と比較する。また周波数特性からQ値を算出し、理論値と比較する。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/23②③ |
21回 | 【対面】 課題作成 | 実験結果のまとめを作成する。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/23④ |
22〜23回 | 【対面】 LCR回路の周波数特性(Q値を変えた場合) | LCR共振回路の周波数特性(振幅)を測定し、理論値と比較する。また周波数特性からQ値を算出し、理論値と比較する。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/30②③ |
24回 | 【対面】 課題作成 | 実験結果のまとめを作成する。最後に到達度の確認のために口頭試問を行う。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 10/30④ |
25〜26、27~28回 | 【対面】 実習試験 | 実習でこれまでに学んだ知識・技術を使って、制限時間内に未知の実習課題を一人で遂行し、レポートにまとめる。 | 小川 恵美悠 小菅 智裕 稻岡 秀検 | 11/13②③ 11/20②③ |
◆実務経験の授業への活用方法◆
研究所での経験を踏まえ、実際の工場などで用いられる、電子デバイスを用いての測定系について実例を挙げて解説する。
企業での機器開発経験を踏まえ、医用電気工学の基礎的な原理解説や、回路組立てと安全に実験を遂行するための指導を行う。
1. 計測器を適切に操作できる。
2. キルヒホッフの法則を適切に使用できる。
3. 鳳ーテブナンの定理を用いて複雑な回路の計算を簡単に行うことができる。
4. CR回路の過渡応答、周波数特性を説明できる。
5. LCR回路の周波数特性とQ値について説明できる。
6. 理論と実験結果の一致の程度を知り、くいちがいの原因を説明することができる能力を養う。
口頭試問(30%)、レポート(30%)、実習試験(15%)、実習ノート(5%)および期末試験(20%)によって総合判定する。
【授業時間外に必要な学習時間:3時間】
予習
本実習は、電気工学I、電気工学IIの講義と連携して行うので、それぞれの講義内容を理解しておくこと。
また実習書に目を通して実習内容の概要を把握しておくこと。
復習
実習終了後に、該当する範囲の電気工学I、電気工学IIの講義内容を確認すること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 電気工学実習 | 北里大学医療衛生学部電子工学研究室編 | |
参考書 | 医用電気工学 | 日本エム・イー学会 | コロナ社 |
参考書 | わかりやすい電気基礎 | 増田英二 | コロナ社 |
・実習は上記課題を1グループ原則2~3名に分かれて実施する。
科目ナンバリングコード: CE204-SS06