科目責任者 | 石坂 郁代 (※) |
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担当者 | 堀口 利之 (※), 石坂 郁代 (※), 原 由紀 (※), 村上 健 (※), 水戸 陽子 (※) |
科目概要 | 2年 (3単位・必修) [リハビリテーション学科 言語聴覚療法学専攻] |
器質性および機能性構音障害についての基本的事項を理解し、臨床に必要な理論的基礎と臨床における基本的な知識と技術を修得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の②③に関連する。
【教育内容】
遠隔講義・対面講義と実習を通じて、器質性および機能性構音障害について段階的に理解を深め、その評価法や訓練法について理論的、かつ実践的に学ぶ。
【教育方法】
1)授業形態:演習
2)講義形式ではパワーポイントを使用するとともに視聴覚教材を用いる。実習では(可能な場合は)ロールプレイ、グループワーク等を活用したアクティブラーニングを取り入れる。
3)ロールプレイとそのレポートについては,全体を講評する形でフィードバックを行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | 【対面】 構音障害学への導入 | 講義の概要を知る。話しことば、構音(定義、発声・構音・共鳴の関係、子音と母音の特性ほか)、およびその障害について概念を理解する。 | 石坂 郁代 | 7/6④ |
2 | 【対面】 構音障害総論1:理論的基礎 | 構音障害の理論的基礎を学ぶ(障害の概念、分類法、評価と訓練の考え方等)。 | 石坂 郁代 | 7/6⑤ |
3 | 【対面】 構音障害総論2:発現の要因 | 構音障害の発現に関わる要因(発語器官、聴覚、発達、環境ほか)について学ぶ。 | 石坂 郁代 | 7/13④ |
4 | 【対面】 音韻の発達 1:研究と理論 | 音韻発達に関する研究と基礎的な理論について学ぶ。 | 石坂 郁代 | 7/13⑤ |
5 | 【対面】 正常な構音機能・構音動態の観察 | 教科書等の資料をみながら構音の動態について,各自自己視診による観察を行う。 | 水戸 陽子 | 9/2③ |
6 | 【対面】 語音の聴取と表記1[実習]:基本 | 語音表記の方法(聴取と視察、音声表記による記述)の基本を学び、実習する。 | 水戸 陽子 | 9/2④ |
7 | 【対面】 構音障害の医学的基礎1:生理学的基礎 | 話しことばの生理学的基礎について学ぶ。 | 堀口 利之 | 9/6① |
8 | 【対面】 構音障害の医学的基礎2:形態と機能 | 発語器官の形態・機能とその評価、診断について学ぶ。 | 堀口 利之 | 9/6② |
9・10・11 | 【対面】 語音の聴取と表記2[実習]:応用 | 典型的な構音の誤り(置換など)および特異な構音の誤り(声門破裂音ほか)の聴取と表記について学び、実習する。 | 水戸 陽子 | 9/9③④⑤ |
12・13 | 【対面】 構音検査1[実習]:理論的背景 | 構音検査法の理論的背景を学び実習する。 | 水戸 陽子 | 9/13①② |
14・15 | 【対面】 構音検査2[実習]:実施法 | 構音検査法の実施方法を学び実習する。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 9/16③④ |
16 | 【対面】 構音検査3[実習]:まとめ方 | 構音検査法のまとめ方を学び実習する。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 9/16⑤ |
17・18 | 【対面】 器質性構音障害の医学的基礎1:口蓋裂および類似疾患 | 口蓋裂および鼻咽腔閉鎖不全症の医学的基礎について学ぶ。 | 堀口 利之 | 9/27①② |
19 | 【対面】 口蓋裂とその類似疾患1:口蓋裂治療の特性 | 口蓋裂治療の特性と言語聴覚士の役割、チームアプローチについて学ぶ。 | 水戸 陽子 | 9/30③ |
20 | 【対面】 口蓋裂とその類似疾患2:口蓋裂言語 | 口蓋裂言語 の基礎(聴覚印象、音響的特徴、動態)および口蓋裂言語の総合評価、治療方針の設定について学ぶ。 | 水戸 陽子 | 9/30④ |
21・22 | 【オンライン】 発語器官の検査[実習] | 発声発語器官の検査および鼻咽腔閉鎖機能の検査について学ぶ。 | 水戸 陽子 | 10/4①② |
23・24 | 【オンライン】 構音検査3[実習]:構音類似運動検査 | 構音類似運動検査の実施法を学び実習する。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 10/7③④ |
25 | 【対面】 総合評価 | 構音障害例の総合評価(主訴、情報収集、構音検査、要因の検索、まとめ、治療方針)について学び、模擬事例に基づき実習をする。 | 水戸 陽子 | 10/11① |
26 | 【対面】 構音障害の訓練 1:理論的背景と実施の基礎 | 構音訓練の理論的背景と実施の基礎(評価から訓練の立案・実施まで)について学ぶ。 | 水戸 陽子 | 10/11② |
27 | 【対面】 構音障害の訓練2[実習]:特殊な構音の訓練 | 声門破裂音・口蓋化構音・側音化構音・鼻咽腔構音の訓練の訓練とその実際を学ぶ。 | 水戸 陽子 | 10/11③ |
28・29・30 | 【オンライン】 構音障害の訓練3[実習]:子音の産生訓練 | 子音の産生訓練とその実際を学ぶ。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 10/14③④⑤ |
31 | 【対面】 構音障害の訓練4[実習]:訓練の展開 | 無意味音節から単語・句・短文・文章への展開、会話へのキャリーオーバー、および知覚訓練の実際を学ぶ。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 10/18① |
32 | 【対面】 総合実習1[実習]:模擬事例 | 模擬事例について、評価のまとめ、訓練目標の設定、訓練プログラム立案の実際について学ぶ。 | 水戸 陽子 | 10/21③ |
33 | 【対面】 総合実習2[実習]:記録と報告 | 構音障害の臨床における評価・訓練の記録と報告の方法について学ぶ(カルテ記載を含む)。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 10/21④ |
34・35 | 【対面】 総合実習3[実習]:ロールプレイ準備 | 構音訓練のロールプレイの準備を行う。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 10/25①② |
36・37・38 | 【対面】総合実習4[実習]:ロールプレイ | 構音訓練の実際をロールプレイによって学ぶ。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 10/28③④⑤ |
39 | 【対面】 器質性構音障害の医学的基礎3:舌・口腔癌 | 舌・口腔癌等の特徴、医学的治療、術後の機能障害について学ぶ。 | 堀口 利之 | 11/1① |
40 | 【対面】 器質性構音障害の医学的基礎4:チームアプローチ | 舌・口腔癌等の評価、治療におけるチームアプローチについて学ぶ。 | 堀口 利之 | 11/1② |
41 | 【対面】 舌等切除後の構音障害 1:概論 | 舌・口腔底・中咽頭・顎切除後の構音の特徴・評価・訓練全般について学ぶ。 | 村上 健 | 11/4③ |
42 | 【対面】 舌等切除後の構音障害 2 [実習]:評価・訓練方法 | 舌等切除後構音障害の評価や訓練について学び実習する。 | 村上 健 | 11/4④ |
43・44 | 【対面】 舌等切除後の構音障害3・4 [実習]:評価・訓練の実際 | 舌等切除後構音障害の評価・訓練の実際について学び実習する。 | 村上 健 | 11/11③④ |
45 | 【対面】 授業のまとめ | 器質性・機能性構音障害に関わる臨床と研究の課題と展望について学ぶ。 | 原 由紀 水戸 陽子 | 11/11⑤ |
◆実務経験の授業への活用方法◆
医師、言語聴覚士としての臨床経験を踏まえ、構音障害に関する知識と技術を実践的に教授する。
1)器質性および機能性構音障害の評価法、訓練法に関する基本的な知識を列挙できる。
2)構音障害の評価の一部を実施し,記録することができる。
3)構音訓練の一部を実施し,その結果をまとめることができる。
4)グループによる実習では,積極的に自分の意見を述べるとともにメンバーと協力して内容を考えることができる。
定期試験(筆記および実技試験を含む,80%)および課題の成果(ロールプレイの発表およびレポート等の提出,20%)で総合的に評価する。
レポートの提出状況等で授業態度を評価し,悪い場合は減点する。
【授業時間外に必要な学習の時間:45時間】
予習:音声学の知識を踏まえて講義を進めるため、音声学について十分な復習をして備えること。
復習:語音、障害音の聴取と表記を習得するために、十分に復習・自習することが必要である。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 標準言語聴覚障害学 発声発語障害学 第2版 | 熊倉勇美、今井智子 | 医学書院、2015 |
教科書 | 口蓋裂の言語臨床 第3版 | 岡崎恵子、加藤正子 | 医学書院、2011 |
参考書 | 構音障害の臨床 -基礎知識と実践マニュアル- 改訂第2版 | 阿部雅子 | 金原出版、2008 |
参考書 | 構音と音韻の障害 音韻発達から評価まで | 船山美奈子、岡崎恵子監訳 | 協同医書出版社、2001 |
科目ナンバリングコード: ST302-SS02