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音声学演習Exercises of Phonetics
科目責任者堀口 利之 (※)
担当者世良 時子 (※), 堀口 利之 (※), 秦 若菜 (※)
科目概要2年 (2単位・必修) [リハビリテーション学科 言語聴覚療法学専攻]

授業の目的

音声学では言語学的音声学の理論面を扱うが、同時に実習として、実際の発音と聞き取りの練習を行い、音声に関わるスキルの定着を目指す。また、音声学の理解を深めるために不可欠な音韻論の概要を説明するとともに実際の音韻分析の練習を行う。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の②④に関連する。

教育内容・教育方法・フィードバック

【教育内容】
言語学的音声学の概要を講義し、それが他の様々な音声学への入門となるようにする。音声の練習は、易しいものから難しいものへと進めるため、IPA の順序通りには行わないが、段々と難しくなっていくので、その都度復習を組み込み、定着を図る。また、音韻論は、概要を解説するとともに、実際に音韻分析を行う機会を設け、自分でデータを観察・分析する過程から、音声学・音韻論の理論への理解を促す。

【教育方法】
授業形態:演習(発音の実習)
配付資料を使用する。発音練習の実習を行う。講義内で小テスト、発音テストを行う。授業内の筆記試験を行う。
授業始めの10分間で前回の内容の振り返り・フィードバックを行う。

授業内容

項目授業内容担当者日時
第1回【対面】
言語における音声
ヒトのコミュニケーションと動物のコミュニケーション、音声の産出と聴取について学ぶ世良 時子
4/9③
第2回【対面】
音声と文字【実習】
記号体系としての言語における音声と文字の機能とその違いについて学ぶ
発音練習①
世良 時子
4/9④
第3回【対面】
音産出機構の概要
source-filter理論の概要、気流流出機構、発声機構、変調機構について学ぶ世良 時子
4/16③
第4回【対面】
子音と母音【実習】
子音と母音の違い、IPAでのそれぞれを決定する要素について学ぶ
発音練習②
世良 時子
4/16④
第5回【対面】
構音点
下部構音器官と上部構音器官、二重構音、二次構音について学ぶ世良 時子
4/23③
第6回【対面】
構音法(1)【実習】
狭めの度合いについて学ぶ
発音練習③
世良 時子
4/23④
第7回【対面】
構音法(2)【実習】
側面的音声と中線的音声について学ぶ世良 時子
5/7③
第8回【対面】
母音【実習】
舌位の高低/前後、円唇母音と張唇母音、二重母音、母音連続について学ぶ
発音練習④
世良 時子
5/7④
第9回【対面】
音韻論とは
能記と所記、音素、音韻体系について学ぶ
世良 時子
5/12③
第10回【対面】
ミニマルペアと相補分布【実習】
音韻的対立と音環境変異について学ぶ
発音練習⑤
世良 時子
5/12④
第11回【対面】
構音法(3)
流音、半母音について学ぶ
世良 時子
5/14③
第12回【対面】
音韻分析の実際【実習】
相補分布を用いた音韻分析の練習を行う
発音練習⑥
世良 時子
5/14④
第13回【対面】
音韻規則(1)
基底形の設定、音韻規制の考え方、弁別素性、有標性について学ぶ世良 時子
5/21③
第14回【対面】
音韻規則(2)【実習】
基底形の設定、音韻規制の考え方、弁別素性について学ぶ
発音練習⑦
世良 時子
5/21④
第15回【対面】
オーバーラッピング、サンディ現象
オーバーラッピングを含む複雑な音韻現象について学ぶ世良 時子
5/28③
第16回【対面】
構音点・構音法の復習【実習】
構音点・構音法と発音練習とのまとめを行う
発音練習⑧
世良 時子
5/28④
第17回【対面】
気流流出機構
肺気流とそれ以外の気流流出機構について学ぶ世良 時子
6/4③
第18回【対面】
発声機構【実習】
発声機構の構造と声帯振動の仕組みについて学ぶ
発音練習⑨
世良 時子
6/4④
第19回【対面】
喉頭機構
喉頭特徴、有声音と無声音、有気音と無気音、Voice Onset Time (VOT) について学ぶ世良 時子
6/11③
第20回【対面】
口鼻調節【実習】
閉鎖鼻音と他の鼻音性音声について学ぶ
発音練習⑩
世良 時子
6/11④
第21回【対面】
プロソディー
長さ、強さ、ピッチについて学ぶ世良 時子
6/18③
第22回【対面】
音のまとまり
音節とモーラについて学ぶ世良 時子
6/18④
第23回【対面】
アクセント(1)
東京方言アクセントの体系(名詞)について学ぶ世良 時子
6/25③
第24回【対面】
アクセント(2)【実習】
東京方言アクセントの体系(動詞、その他)について学ぶ
発音練習⑪
世良 時子
6/25④
第25回【対面】
アクセント(3)
日本語諸方言のアクセント体系の概要について学ぶ世良 時子
7/2③
第26回【対面】
イントネーション【実習】
イントネーションについて学ぶ
発音練習⑫
世良 時子
7/2④
第27回【対面】
形態論とは
屈折形態論と語形成、接辞付加と重複、屈折語と膠着語について学ぶ世良 時子
7/9③
第28回【対面】
日本語形態音韻論(1)
連濁と音韻規則について学ぶ
発音練習⑬
世良 時子
7/9④
第29回【対面】
日本語形態音韻論(2)
形声文字と音韻の分析について学ぶ世良 時子
7/16③
第30回【対面】
総復習・発音テスト
発音テストを行う
音産出についての総まとめを行う
世良 時子
7/16④
第31回【対面】
筆記試験
筆記試験を行う
音声学についての総まとめを行う
世良 時子
堀口 利之
秦 若菜
7/16⑤
第1回
項目
【対面】
言語における音声
授業内容
ヒトのコミュニケーションと動物のコミュニケーション、音声の産出と聴取について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
4/9③
第2回
項目
【対面】
音声と文字【実習】
授業内容
記号体系としての言語における音声と文字の機能とその違いについて学ぶ
発音練習①
担当者
世良 時子
日時
4/9④
第3回
項目
【対面】
音産出機構の概要
授業内容
source-filter理論の概要、気流流出機構、発声機構、変調機構について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
4/16③
第4回
項目
【対面】
子音と母音【実習】
授業内容
子音と母音の違い、IPAでのそれぞれを決定する要素について学ぶ
発音練習②
担当者
世良 時子
日時
4/16④
第5回
項目
【対面】
構音点
授業内容
下部構音器官と上部構音器官、二重構音、二次構音について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
4/23③
第6回
項目
【対面】
構音法(1)【実習】
授業内容
狭めの度合いについて学ぶ
発音練習③
担当者
世良 時子
日時
4/23④
第7回
項目
【対面】
構音法(2)【実習】
授業内容
側面的音声と中線的音声について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
5/7③
第8回
項目
【対面】
母音【実習】
授業内容
舌位の高低/前後、円唇母音と張唇母音、二重母音、母音連続について学ぶ
発音練習④
担当者
世良 時子
日時
5/7④
第9回
項目
【対面】
音韻論とは
授業内容
能記と所記、音素、音韻体系について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
5/12③
第10回
項目
【対面】
ミニマルペアと相補分布【実習】
授業内容
音韻的対立と音環境変異について学ぶ
発音練習⑤
担当者
世良 時子
日時
5/12④
第11回
項目
【対面】
構音法(3)
授業内容
流音、半母音について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
5/14③
第12回
項目
【対面】
音韻分析の実際【実習】
授業内容
相補分布を用いた音韻分析の練習を行う
発音練習⑥
担当者
世良 時子
日時
5/14④
第13回
項目
【対面】
音韻規則(1)
授業内容
基底形の設定、音韻規制の考え方、弁別素性、有標性について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
5/21③
第14回
項目
【対面】
音韻規則(2)【実習】
授業内容
基底形の設定、音韻規制の考え方、弁別素性について学ぶ
発音練習⑦
担当者
世良 時子
日時
5/21④
第15回
項目
【対面】
オーバーラッピング、サンディ現象
授業内容
オーバーラッピングを含む複雑な音韻現象について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
5/28③
第16回
項目
【対面】
構音点・構音法の復習【実習】
授業内容
構音点・構音法と発音練習とのまとめを行う
発音練習⑧
担当者
世良 時子
日時
5/28④
第17回
項目
【対面】
気流流出機構
授業内容
肺気流とそれ以外の気流流出機構について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
6/4③
第18回
項目
【対面】
発声機構【実習】
授業内容
発声機構の構造と声帯振動の仕組みについて学ぶ
発音練習⑨
担当者
世良 時子
日時
6/4④
第19回
項目
【対面】
喉頭機構
授業内容
喉頭特徴、有声音と無声音、有気音と無気音、Voice Onset Time (VOT) について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
6/11③
第20回
項目
【対面】
口鼻調節【実習】
授業内容
閉鎖鼻音と他の鼻音性音声について学ぶ
発音練習⑩
担当者
世良 時子
日時
6/11④
第21回
項目
【対面】
プロソディー
授業内容
長さ、強さ、ピッチについて学ぶ
担当者
世良 時子
日時
6/18③
第22回
項目
【対面】
音のまとまり
授業内容
音節とモーラについて学ぶ
担当者
世良 時子
日時
6/18④
第23回
項目
【対面】
アクセント(1)
授業内容
東京方言アクセントの体系(名詞)について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
6/25③
第24回
項目
【対面】
アクセント(2)【実習】
授業内容
東京方言アクセントの体系(動詞、その他)について学ぶ
発音練習⑪
担当者
世良 時子
日時
6/25④
第25回
項目
【対面】
アクセント(3)
授業内容
日本語諸方言のアクセント体系の概要について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
7/2③
第26回
項目
【対面】
イントネーション【実習】
授業内容
イントネーションについて学ぶ
発音練習⑫
担当者
世良 時子
日時
7/2④
第27回
項目
【対面】
形態論とは
授業内容
屈折形態論と語形成、接辞付加と重複、屈折語と膠着語について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
7/9③
第28回
項目
【対面】
日本語形態音韻論(1)
授業内容
連濁と音韻規則について学ぶ
発音練習⑬
担当者
世良 時子
日時
7/9④
第29回
項目
【対面】
日本語形態音韻論(2)
授業内容
形声文字と音韻の分析について学ぶ
担当者
世良 時子
日時
7/16③
第30回
項目
【対面】
総復習・発音テスト
授業内容
発音テストを行う
音産出についての総まとめを行う
担当者
世良 時子
日時
7/16④
第31回
項目
【対面】
筆記試験
授業内容
筆記試験を行う
音声学についての総まとめを行う
担当者
世良 時子
堀口 利之
秦 若菜
日時
7/16⑤

授業内容欄外

◆実務経験の授業への活用方法◆
他大学の日本語・日本文化教育センター, 国際教育センター, 外国語学部等々での豊富な教育経験を活かしつつ, 本専攻では2008年度より音声学と言語学の講義および実習を担当, 言語聴覚士の臨床に必須な授業を行う.
臨床教員は病院での実務経験を踏まえ、臨床医学の各分野との関連について教授する.

到達目標

1)音声学・音韻論の理論を理解し、それを用いて、実際の言語現象を分析できるようになる。
2)自らの器官を意識的にコントロールし、目標の音声が発音できる。また、それが聞き取りに応用できる。

評価基準

授業内での小テスト〔聞き取り含〕(40%)、実習への取り組み(10%)、授業内での発音テスト(10%)、授業内の筆記試験(40%)で評価する。

準備学習等(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習時間:30時間】
【予習】教材の該当箇所を事前に読んでおくこと。
【復習】講義で配布した資料について、指摘された重要なポイントを確認しておくこと。
予習よりも復習を重視する。復習することが、翌週の小テストの準備につながる。また、音声の発音は、段階的に難しくなっていくので、毎回十分な復習を行うこと。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書言語聴覚士のための基礎知識ー音声学・言語学編集 今泉 敏医学書院
参考書新ことばの科学入門 第2版G. J . ボーデン、K. S. ハリス、L. J . ラファエル著、廣瀬肇訳医学書院
参考書岩波講座言語の科学〈2〉音声田窪 行則、窪薗 晴夫、白井 克彦、前川 喜久雄、本多 清志、中川 聖一岩波書店
参考書日本語の音声(現代言語学入門2)窪薗晴夫岩波書店
参考書日本語音声学入門斉藤純男 三省堂
参考書言語の構造 音声音韻編柴谷方良 他くろしお出版
参考書音声学パイク著、今井邦彦訳研究社出版
参考書音声学概説ピーター・ラディフォギッド著、竹林滋他訳研究社出版
参考書音声音韻(朝倉日本語講座3)朝倉書店 
参考書基礎からの日本語音声学福盛 貴弘 東京堂出版
教科書
署名
言語聴覚士のための基礎知識ー音声学・言語学
著者・編者
編集 今泉 敏
発行所
医学書院
参考書
署名
新ことばの科学入門 第2版
著者・編者
G. J . ボーデン、K. S. ハリス、L. J . ラファエル著、廣瀬肇訳
発行所
医学書院
参考書
署名
岩波講座言語の科学〈2〉音声
著者・編者
田窪 行則、窪薗 晴夫、白井 克彦、前川 喜久雄、本多 清志、中川 聖一
発行所
岩波書店
参考書
署名
日本語の音声(現代言語学入門2)
著者・編者
窪薗晴夫
発行所
岩波書店
参考書
署名
日本語音声学入門
著者・編者
斉藤純男 
発行所
三省堂
参考書
署名
言語の構造 音声音韻編
著者・編者
柴谷方良 他
発行所
くろしお出版
参考書
署名
音声学
著者・編者
パイク著、今井邦彦訳
発行所
研究社出版
参考書
署名
音声学概説
著者・編者
ピーター・ラディフォギッド著、竹林滋他訳
発行所
研究社出版
参考書
署名
音声音韻(朝倉日本語講座3)
著者・編者
発行所
朝倉書店 
参考書
署名
基礎からの日本語音声学
著者・編者
福盛 貴弘 
発行所
東京堂出版

備考・その他

科目ナンバリングコード: ST202-SF19