科目責任者 | 河村 晃依 (※) |
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担当者 | 河村 晃依 (※), 上出 直人 (※) |
科目概要 | 3年 (1単位・必修) [リハビリテーション学科 作業療法学専攻] |
高齢者の特性および個人特性に加え、社会情勢・制度や環境を踏まえた、実践的でその人らしい作業療法アプローチを修得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
高齢者を対象とした一連の作業療法評価・アプローチについて、グループ演習および学外実習を通じて修得する。
認知症者の生活障害を疾患・環境・個人特性から捉え、有効な作業療法アプローチをグループで検討する。
地域社会における介護予防の意義及び作業療法士の役割について、講義および演習を通して学ぶ。
高齢者の権利擁護および最期までその人らしさを支えるケアと作業療法士の役割について理解を深める。
【教育方法】
授業形態:実習
パワーポイント、配布資料、視聴覚教材(DVD)を用いた講義および実習(対面)
模擬症例の実演をもとに評価・介入演習・グループワーク・発表・レポート作成(対面)
※各班の発表後に教員・模擬患者から内容についてコメントする。また、レポートはコメントを付記し第21回に返却する。
介護予防実習・地域生活実習(認知症当事者)・老年期作業療法実施施設における1日体験実習への参加とレポート作成(学外実習・オンライン)
※レポートはコメントを付記し、第29回に返却する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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1回 | 【対面】 認知症(1)中核症状とBPSD | 認知症/MCIについて解説する。中核症状とBPSDについて、事例を通して解説する。 | 河村 晃依 | 6/3① |
2回 | 【対面】 認知症(2)生活障害 | 認知症者の生活障害について事例を通して解説する。若年性認知症者の支援、高齢者の自動車運転等についても近年の制度および作業療法の関わりを含めて解説する。 | 河村 晃依 | 6/3② |
3回 | 【対面】 認知症(3)評価 | 認知症の評価尺度(診断、認知機能、ADL・IADL・QOL、行動・精神観察、MCI評価他)の特徴と使用方法について解説する。 | 河村 晃依 | 6/10① |
4回 | 【対面】 認知症(4)評価演習 | 認知症の評価尺度(診断、認知機能、ADL・IADL・QOL、行動・精神観察、MCI評価他)を模擬実践する。 | 河村 晃依 | 6/10② |
5回 | 【対面】 認知症(5)認知症ケア | 認知症ケアの基本的理念・技法について解説した上で、事例への対応について討議する。 | 河村 晃依 | 6/17① |
6回 | 【対面】 認知症(6)OTアプローチ | 事例を通して、認知症者ケアにおける作業療法の視点について検討する。 | 河村 晃依 | 6/17② |
7回 | 【対面】 老年期作業療法のプロセス(1)評価の目的・内容 | 老年期作業療法における評価の目的・内容について解説する。 | 河村 晃依 | 6/22③ |
8回 | 【対面】 老年期作業療法のプロセス(2)評価計画・情報収集・観察 | 模擬症例に対する評価演習(評価計画・情報収集・観察)を行う。 | 河村 晃依 | 6/22④ |
9・10回 | 【対面】 老年期作業療法のプロセス(3)面接・検査測定・全体像のまとめ | 模擬症例に対する評価演習(面接・検査測定)を行う。模擬症例の評価結果から全体像をまとめる。 | 河村 晃依 | 6/24①② |
11回 | 【対面】 老年期作業療法のプロセス(4)課題抽出・目標設定 | 課題を抽出し、症例の利点・課題に即した長期目標・短期目標を設定する(グループワーク)。 | 河村 晃依 | 6/29③ |
12回 | 【対面】 老年期作業療法のプロセス(5)プログラム立案 | 目標達成に向けた効果的なOTプログラムを立案する(グループワーク)。 | 河村 晃依 | 6/29④ |
13・14回 | 【対面】 老年期作業療法のプロセス(6)プログラム実施 | プログラム実践における環境設定・段階付け・OTの関わり方について具体的に検討し、模擬実践する(グループワーク)。 | 河村 晃依 | 7/1①② |
15・16回 | 【対面】 老年期作業療法のプロセス(7)発表会 | グループで立案したOTプログラムを発表し、改善点を検討する(発表・グループワーク)。 | 河村 晃依 | 7/8①② |
17・18回 | 【対面】 サルコペニア、栄養リハビリテーション、フレイル | 運動機能低下、サルコペニアの評価と介入について解説する。サルコペニアに関連する低栄養および栄養リハビリテーションについても解説する。フレイルの定義および予防介入について解説する。 | 上出 直人 | 9/2①② |
19・20回 | 介護予防実習 (学外実習) | 地域高齢者の介護予防の実際を知り、その意義や支援のあり方について、地域づくりの視点を踏まえて学ぶ。持続可能な介護予防プログラムの立案(レポート作成)を行う。 | 河村 晃依 | 9/8①② 9/30③④ |
21・22回 | 【オンライン】 生活行為向上マネジメント | 生活行為向上マネジメントについて解説する。地域生活を送る高齢者事例の活動・参加に向けたプログラム立案および発表を行う。 | 河村 晃依 | 9/9①② |
23・24回 | 【オンライン】 地域生活実習(認知症当事者) | 認知症当事者同士の対話および当事者と学生の対話を通して、作業療法士に求められるコミュニケーションの質と姿勢について理解を深める。同時に、認知症当事者の活動と参加のあり方と、伴走する作業療法士の役割について整理し、レポートを作成する。 | 河村 晃依 | 9/9③④ |
25-28回 | 老年期作業療法実施施設における1日体験実習 (学外実習) | 高齢者一人ひとりに合ったコミュニケーション手法、老年期の生活および生活障害、多職種連携における作業療法士の役割について、体験を通して理解を深める。 | 河村 晃依 | 10/8①②③④ |
29・30回 | 【対面】 老いと死と作業療法 | 高齢者の権利擁護、成年後見制度等について解説する。看取り、アドバンスケアプランニングについて解説した後、多様で個別性の高い「老いと死」に寄り添う作業療法士に求められる視点について討議する。 | 河村 晃依 | 10/21①② |
◆実務経験の授業への活用方法◆
高齢者を対象とした病院及び介護保険領域での臨床経験を踏まえ、高齢者のリハビリテーションがどのように展開されるのかを概説する。
◆介護予防実習について◆
Aグループ:9月8日1・2限、Bグループ:9月30日3・4限、のいずれかに参加する(グループ分けは授業内で行う)。
老年期作業療法の遂行プロセスを理解し、模擬的に実施できる。
認知症のある方の生活障害を疾患・環境・個人特性から捉え、作業療法アプローチを立案できる。
地域社会における介護予防の意義および作業療法士の役割について説明できる。
その人らしさを支えるケアとして作業療法の視点から関与できることについて、討議の上、説明できる。
定期試験(50%)、課題レポートおよび提出物(30%)、実習参加状況およびレポート(20%)により評価
【授業時間外に必要な学習の時間:‐時間】
教科書及び配布資料を用いて予習・復習を行い、疑問点は授業内で確認すること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 老年期の作業療法 第3版 | 浅海奈津美、守口恭子著 | 三輪書店 |
教科書 | 高齢者のための知的機能検査の手引き | 大塚俊男 | ワールドプランニング |
参考書 | 認知症の作業療法 ソーシャルインクルージョンをめざして 第2版 | 小川敬之 竹田徳則編 | 医歯薬出版 |
参考書 | その他授業内で紹介する |
科目ナンバリングコード: OT304-SS17