放射線生物学IRadiation Biology I
科目責任者鍵谷 豪 (※)
担当者鍵谷 豪 (※), 兵藤 文紀
科目概要1年 (2単位・必修) [医療工学科 診療放射線技術科学専攻]

授業の目的

何故、放射線によって癌の治療が可能なのか、言い換えれば、何故、放射線により細胞は死滅するのか。放射線による生物への影響の過程を分子、細胞、組織及び個体へと展開し、その機構を理解することを目標とする。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③④⑤⑦に関連する。

教育内容・教育方法

【教育内容】
講義前半では分子、細胞レベルにおける放射線の生物作用を理解するため、その標的の1つであるDNAについて起こるイベント(変異、損傷等)、またそれに対する細胞の応答(修復、細胞死等)について学ぶ。後半では放射線の生物学的効果について講義を展開し、体系的に知識を理解する。

【教育方法】
授業形態:講義
板書による講義形式で進める。
講義始めに、前回の内容の振り返りを行う。学生から出た質問は講義内でフィードバックし、必要な場合には次回の講義で振り返りを実施する。

授業内容

項目授業内容担当者日時
第1回【対面】
放射線の生物学的基礎過程1
(放射線生物作用の過程)
身のまわりの放射線利用と放射線生物作用の過程について解説する。鍵谷 豪
9/8④
第2回【対面】
放射線の生物学的基礎過程2
( 放射線による化学的過程 )
放射線による化学的過程 (活性酸素種)について解説する。鍵谷 豪
9/15④
第3回【対面】
放射線の生物学的基礎過程3
(活性酸素種とラジカルスカベンジャー)
放射線による化学的過程(ラジカルスカベンジャー)について解説する。鍵谷 豪
9/22④
第4回【対面】
放射線の生物学的基礎過程4
(放射線による生化学的過程1)
放射線による生化学的過程(遺伝子の構造)について解説する。鍵谷 豪
9/29④
第5回【対面】
放射線の生物学的基礎過程5
(放射線による生化学的過程2)
放射線による生化学的過程(転写と翻訳機構)について解説する。鍵谷 豪
10/6④
第6回【対面】
放射線の生物学的基礎過程6
(放射線による突然変異誘発)
放射線による生化学的過程(突然変異)について解説する。鍵谷 豪
10/13④
第7回【対面】
放射線の生物学的基礎過程7
(直接作用と間接作用)
直接作用と間接作用について解説する。鍵谷 豪
10/20④
第8回【対面】
放射線の生物学的基礎過程8
(DNA修復)
DNA修復機構(BER、NER、ミスマッチ修復、組換え修復)について解説する。鍵谷 豪
10/27④
第9回【対面】
放射線の生物学的基礎過程9
(放射線による細胞死)
放射線への応答、細胞死について解説する。鍵谷 豪
11/10④
第10回【対面】
放射線の生物学的作用1
(酸素効果、防護効果)
放射線感受性(酸素効果、防護効果)について解説する。兵藤 文紀
11/17④
第11回【対面】
放射線の生物学的作用2
(ベルゴニー・トリボンドーの法則)
放射線感受性(ベルゴニー・トリボンドーの法則)について解説する。鍵谷 豪
11/24④
第12回【対面】
放射線の生物学的作用3
(希釈効果、温度効果)
放射線感受性(希釈効果、温度効果)について解説する。鍵谷 豪
12/1④
第13回【対面】
放射線の生物学的作用4
(細胞の生存率曲線)
細胞の生存率曲線について解説する。鍵谷 豪
12/8④
第14回【対面】
放射線の生物学的作用5
(SLDRとPLDR)
SLDRとPLDRについて解説する。鍵谷 豪
12/15④
第15回【対面】
放射線の生物学的作用6
(高LET放射線の治療応用)
粒子線(LET、RBEとOER)と中性子捕捉療法について解説する。鍵谷 豪
後日掲示

◆実務経験の授業への活用方法◆
研究センターでの高度専門教育の経験を踏まえ、放射線の生物作用を概説する。

到達目標

放射線を扱う医療技術者として放射線の生体への影響について具体的に説明できる。

評価基準

定期試験(90%)、受講態度(10%)により評価する。

準備学習等(予習・復習)

授業時間外に必要な学習時間:60時間
予習:講義時に配布されたプリントを読むこと。
復習:配布されたプリントを理解し、説明出来るようにすること。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書人体のメカニズムから学ぶ放射線生物学松本義久MADICAL VIEW
参考書現代人のための放射線生物学小松賢志京都大学学術出版会
参考書新版 放射線医科学 生体と放射線・電磁波・超音波大西武雄医療科学社

備考・その他

科目ナンバリングコード: RT301-SF04