科目責任者 | 小久保 謙一 |
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担当者 | 小久保 謙一, 小林 こず恵 (※), 古平 聡 (※), 吉田 一成 (※), 海老根 智代 (※), 山家 敏彦 (※) |
科目概要 | 3年 (4単位・必修) [医療工学科 臨床工学専攻] |
臨床にて広く応用されている血液浄化療法、とくに血液透析を中心とした治療の医学的・工学的意義・重要性、基礎、原理などを理解する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
生体機能代行装置のうち血液浄化法に関わる臨床面と工学面のそれぞれについて、基礎項目から最新技術に至る内容を理解する。
【教育方法】
授業形態:講義
講義形式にて、教科書に添って授業を進める。内容に合わせて、板書、パワーポイント等を用いて講義を進める。授業始めに、前回の内容の振り返りを行う。学生から出た質問は講義内でフィードバックし、講義後に問い合わせのあった質問については、次回の講義で振り返りを実施し、全員で共有できるようにする。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 血液浄化療法総論 | 血液浄化療法の臨床的意義/医療の中での位置付けについて学ぶ。 | 小久保 謙一 | 4/6③ |
第2回 | 【対面】 血液浄化の原理1.血液浄化療法の目的 | 血液浄化療法の原理と分離の目的、分離技術について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 4/6④ |
第3回 | 【対面】 血液浄化の原理2.拡散・濾過・吸着 | 透析/拡散、限外濾過、吸着などの基本原理を具体的に学ぶ。 | 小久保 謙一 | 4/20③ |
第4回 | 【対面】 血液浄化の原理3.限外濾過の特徴と性能指標 | 限外濾過の特徴と性能指標について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 4/20④ |
第5回 | 【対面】 血液浄化膜特性 | 血液浄化膜とダイアライザの種類、特徴について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 4/27③ |
第6回 | 【対面】 ダイアライザの工学1.透析器の性能 | クリアランスの定義とその影響因子について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 4/27④ |
第7回 | 【対面】 ダイアライザの工学2.濾過の性能 | ふるい係数と限外濾過率について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 5/11③ |
第8回 | 【対面】 ダイアライザの工学3.性能を規定する因子 | 血液透析、血液透析濾過の溶質除去性能を規定する因子について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 5/11④ |
第9回 | 【対面】 急性期および慢性期における血液浄化療法 | 急性血液浄化と慢性透析療法について学ぶ。 | 山家 敏彦 | 5/18③ |
第10回 | 【対面】 腎不全の病態生理 | 腎不全患者の病態 急性期病態と慢性期病態について学ぶ。 | 山家 敏彦 | 5/18④ |
第11回 | 【対面】 血液透析の実際 | 血液透析/回路構成、透析液供給装置/ベッドサイドモニタ、水処理装置について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 5/25③ |
第12回 | 【対面】 血液濾過の実際 | 血液濾過の理論と実際について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 5/25④ |
第13回 | 【対面】 血液透析濾過の実際 | 血液濾透析濾過の理論と実際について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/1③ |
第14回 | 【対面】 血液浄化の操作条件 | 血流量、透析液流量、濾過流量の設定について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/1④ |
第15回 | 【対面】 水処理および透析液組成 | 水処理の実際および透析液組成について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/8③ |
第16回 | 【対面】 急性血液浄化の実際 | 急性血液浄化の理論と実際について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/8④ |
第17回 | 【対面】 透析療法への導入 | 透析の適応、シャント、導入時の特殊病態について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/15③ |
第18回 | 【対面】 透析患者の病態 | 尿毒症原因物質、合併症、感染・免疫、脂質代謝について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/15④ |
第19回 | 【対面】 アフェレシス療法の実際 | アフェレシス療法の種類と原理について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/22③ |
第20回 | 【対面】 各種アフェレシス療法 | 各種アフェレシス療法の特徴について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/22④ |
第21回 | 【対面】 透析患者のバスキュラーアクセス | AVシャント、ダブルルーメンカテーテルなど、透析患者のバスキュラーアクセスについて学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/22⑤ |
第22回 | 【対面】 バスキュラーアクセスの管理方法 | 透析患者のバスキュラーアクセスの管理方法について学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/29③ |
第23回 | 【対面】 透析患者の合併症 | 透析患者の骨・Ca・P代謝、腎不全アミロイドーシス、中枢・末梢神経障害、消化器、内分泌、ACDK、電解質異常についてについて学ぶ。 | 小久保 謙一 | 6/29④ |
第24回 | 【対面】 血液透析室における臨床工学技士の業務(準備) | 血液透析室における臨床工学技士の準備業務について学ぶ。 | 古平 聡 海老根 智代 | 6/29⑤ |
第25回 | 【対面】 血液透析室における臨床工学技士の業務(臨床技術) | 血液透析室における臨床工学技士の臨床業務について学ぶ。 | 古平 聡 海老根 智代 | 7/6③ |
第26回 | 【対面】 透析室の管理 | 消毒滅菌、感染症管理、データ管理について学ぶ。 | 小林 こず恵 | 7/6④ |
第27回 | 【対面】 腹膜透析 | 腹膜透析の原理、種類、手技、長所、短所、食事、合併症について学ぶ。 | 吉田 一成 | 7/6⑤ |
第28回 | 【対面】 腎移植 | 腎不全治療としての腎移植について学ぶ。 | 吉田 一成 | 7/13③ |
第29回 | 【対面】 最近のトピックス | 血液浄化療法の最近のトピックスについて学ぶ。 | 小久保 謙一 | 7/13④ |
第30回 | 【対面】 まとめ | まとめと今後の展望について解説する。 | 小久保 謙一 | 7/13⑤ |
◆実務経験の授業への活用方法◆
病院での臨床経験を踏まえ、血液浄化部門における臨床工学技士の役割、医学的側面から見た患者の病態について解説する。
血液透析の性能指標を説明できる。
拡散による除去の特徴を説明できる。
濾過による除去の特徴を説明できる。
透析膜の分離特性について説明できる。
透析液作成の手順と透析液の水質基準について説明できる。
血液透析、血液濾過、血液透析濾過の違いと特徴を説明できる。
透析液に含まれている成分について種類と濃度を説明できる
透析膜に用いられている膜素材について説明できる。
アフェレシス療法について説明できる。
透析患者の合併症について説明できる。
バスキュラーアクセスの種類を説明できる。
バスキュラーアクセスの管理方法を説明できる。
透析室の管理に必要な、感染管理、データ管理について説明できる。
血液透析・臓器移植・腹膜透析のそれぞれの利点・欠点を説明できる。
定期試験(100%)
【授業時間外に必要な学習時間:120時間】
予習:教科書を利用して講義内容の予習しておく(60時間)。
復習:講義内容について復習し、教科書や参考図書の該当箇所を読み知識を広げる(60時間)。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 血液浄化療法ハンドブック | 協同医書出版 | |
参考書 | ME早わかりQ&A 6巻 血液透析 | 南江堂 | |
参考書 | 臨床工学講座 生体機能代行装置学 血液浄化療法装置 | 医歯薬出版 |
科目ナンバリングコード: CE301-SS25