科目責任者 | 吉田 和弘 (※) |
---|---|
担当者 | 氏平 政伸 (※), 酒井 利奈, 吉田 和弘 (※) |
科目概要 | 3年 (3単位・必修) [医療工学科 臨床工学専攻] |
医療機器の保守・点検・操作、あるいは新しい機器の開発において必要となる機械のしくみや機能についての基礎知識を習得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
医療機器はすべて機械であり、その保守・点検・操作には、機械の動作原理や損傷や破壊、振動や騒音の起きるメカニズムについて知っておく必要がある。本講義においては、機械工学分野で従来知られている基本的な原理や法則あるいは解析手法などについて学ぶ。
【教育方法】
授業形態:講義
講義形式
対面: 板書やパワーポイントを利用した説明。
【フィードバック】
授業中に演習問題を実施し、模範解答を解説する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
---|---|---|---|---|
第1回 | 【対面】 臨床工学と医用機械工学 | 機械とは何か、医用機械工学の歴史、臨床工学との関連について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 4/19② |
第2回 | 【対面】 固体の変形・応力とひずみ | 固体の変形(弾性変形、塑性変形)、応力、ひずみ、ヤング率、降伏点について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 4/26② |
第3回 | 【対面】 ポアソン比、固体の熱膨張 | ポアソン比について学ぶ。また、固体の熱膨張に伴う熱ひずみおよび熱応力について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 5/10② |
第4回 | 【対面】 梁の曲げ (1) ~力のつり合い~ | 梁の曲げを考える際に基礎となる力のつり合い(合力、モーメント)について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 5/17② |
第5回 | 【対面】 梁の曲げ (2) ~曲げモーメント図~ | 曲げに伴って生じる材料内部のモーメントの分布図(曲げモーメント図)について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 5/24② |
第6回 | 【対面】 梁の曲げ (3) ~断面形状と応力~ | 曲げによって発生する応力と断面二次モーメント、断面係数について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 5/31② |
第7回 | 【対面】 粘弾性 | 生体組織で代表される粘弾性体の力学的挙動について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 6/7② |
第8回 | 【対面】 波動(1)音波の特性 | 縦波と横波、音の三要素、縦波の伝搬速度について学ぶ。 | 酒井 利奈 | 6/14② |
第9回 | 【対面】 波動(2)超音波 | 超音波と可聴周波数、ドプラ効果、キャビテーションについて学ぶ。 | 酒井 利奈 | 6/21② |
第10回 | 【対面】 熱と仕事、熱力学の法則 | 気体による熱と仕事の関係及び熱力学の法則について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 6/28② |
第11回 | 【対面】 熱と熱の伝播 | 熱と温度の定義、熱の伝播様式(フーリエの法則)について学ぶ。 | 氏平 政伸 | 7/5② |
第12回 | 【対面】 伝熱について | 伝熱の種類と熱交換器について学ぶ。 | 氏平 政伸 | 7/12② |
第13回 | 【対面】 流体の性質と圧力 | 流体の性質と静止流体における力のつり合い、絶対圧とゲージ圧について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 9/3② |
第14回 | 【対面】 圧力差による流れ | 流体の圧縮性、トリチェリの定理、サイフォンの原理について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 9/10② |
第15回 | 【対面】 ベルヌーイの定理 | 全圧、動圧、静圧の関係、ベンチュリ管、ピトー管の原理について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 9/17② |
第16回 | 【対面】 流体と粘性 | 粘性の意味、ニュートン流体と非ニュートン流体の違い、層流乱流遷移、レイノルズ数について学ぶ。 | 氏平 政伸 | 10/1② |
第17回 | 【対面】 ハーゲン・ポアズイユの法則 | 円管内部の層流の圧力と流量の関係を示す基礎式について学ぶ。 | 氏平 政伸 | 10/8② |
第18回 | 【対面】 粘度計測 (1) ~毛細管粘度計 | ハーゲン・ポアズイユの法則を応用した毛細管粘度計の計測原理について学ぶ。 | 氏平 政伸 | 10/15② |
第19回 | 【対面】 粘度計測 (2) ~回転粘度計 | 回転粘度計の計測原理について学ぶ。 | 氏平 政伸 | 10/22② |
第20回 | 【対面】 液滴の形成圧力 | ラプラスの式による液滴形成圧力について学ぶ。 | 氏平 政伸 | 10/29② |
第21回 | 【対面】 ポンプと弁 | 流体機械の例として、ポンプと弁について学ぶ。 | 氏平 政伸 | 11/12② |
第22回 | 【対面】 生体内における流体の現象 | 定常流と拍動流、集軸効果、連銭形成、脈波伝播速度について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 11/19② |
第23回 | 【対面】 生体内における流体と固体の関係 | 生体内において生じている流体圧力と軟組織の変形について学ぶ。 | 吉田 和弘 | 11/26② |
◆実務経験の授業への活用方法◆
企業での機器開発経験を踏まえ、医用機械の原理と構造を解説する。
医用機器の構造・原理・動作の理解に必要な機械工学の知識を身につける。
1)材料力学に関する基礎事項を説明できる。
2)波動に関する基礎事項を説明できる。
3)熱力学および熱伝導の基礎事項を説明できる。
4)流体力学の基礎事項を説明できる。
1)定期試験〔前期〕(50%)、 2)定期試験〔後期〕(50%)
初等力学分野の基礎知識、及び応用数学分野の微分積分学の理解が必要になる。講義前に教科書を予習すること。復習として次回の講義迄にノートを読み返し、講義時間内に行った演習問題があれば解けるようにしておくこと。【授業時間外に必要な学習の時間:89時間】
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 臨床工学講座 医用機械工学 | 嶋津 秀昭、馬渕 清資 著 | 医歯薬出版 |
参考書 | 医用機械工学 臨床工学シリーズ 11 | 馬渕 清資 著 | コロナ社 |
科目ナンバリングコード: CE201-SS21