科目責任者 | 石橋 仁 (※) |
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担当者 | 石橋 仁 (※) |
科目概要 | 1年 (2単位・必修) [医療検査学科] |
正常な人体の働きを知ることは、疾患を発見、理解、そして疾患からの機能回復を考えるうえで必須である。本講義では生体を構成する各器官の働きと、それら諸器官相互の協調的な作用を理解することを目的とする。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①②③に関連する。
【教育内容】
生命維持の基礎である生体恒常性について学んだ後、生体を構成する神経系、感覚系、筋肉系の機能について学ぶ。
【教育方法】
授業形態:講義
教科書および配付資料について、パワーポイントを用いて解説する。Google Classroomを利用した小テスト(Web復習テスト)を行う。Web復習テスト提出後に正解と解説を配布することで授業内容の理解を深める。学生からのメール等による質問には、メールおよびGoogle Classroomのストリーム上でフィードバックを行うが、必要であれば次回講義の際に解説する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 生理学の基礎 | 生理学の講義を通して何を学ぶのか、その目的を理解する。さらに、生命の最小単位である細胞の一般的な構造と機能について学習する。教科書の第1章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 9/8⑤ |
第2回 | 【対面】 神経系の基本的機能(1) | 神経細胞の役割の一つに、受け取った情報を統合して、他の細胞に指令を送ることがある。そのために、神経細胞は特別な構造をもち、電気活動を行っている。第2回の講義では、神経系の基本的機能として、神経細胞の構造および神経細胞が電気を発生させる仕組みを学ぶ。教科書の第2章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 9/15⑤ |
第3回 | 【対面】 神経系の基本的機能(2) | 活動電位および神経伝達物質を利用して神経細胞が情報を伝える仕組みを学ぶ。 | 石橋 仁 | 9/22⑤ |
第4回 | 【対面】 神経系の機能(1) | 神経系は多数の神経細胞が集まって形成されている。第4回の講義では、神経系の分類について、特に末梢神経系について学ぶ。教科書の第3章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 9/29⑤ |
第5回 | 【対面】 神経系の機能(2) | 神経系の分類に関して、特に中枢神経系の構造と機能について学ぶ。 | 石橋 仁 | 10/6⑤ |
第6回 | 【対面】 神経系の機能(3) | 前回に引き続き中枢神経系の機能について学ぶ。また、睡眠・覚醒と脳波について学ぶ。 | 石橋 仁 | 10/13⑤ |
第7回 | 【対面】 神経系の機能(4) | 自律神経系と内臓機能の調節について学ぶ。 | 石橋 仁 | 10/20⑤ |
第8回 | 【対面】 感覚の生理(1) | 感覚の概観について理解する。また、体性感覚・内臓感覚、味覚・嗅覚について学ぶ。教科書の第4章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 10/27⑤ |
第9回 | 【対面】 感覚の生理(2) | 視覚について学ぶ。 | 石橋 仁 | 11/10⑤ |
第10回 | 【対面】 感覚の生理(3) | 聴覚・前庭感覚について学ぶ。 | 石橋 仁 | 11/17⑤ |
第11回 | 【対面】 筋肉・運動の生理(1) | 筋肉の種類と特徴について学ぶ。骨格筋の基本構造と筋収縮の機序を学ぶ。教科書の第5章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 11/24⑤ |
第12回 | 【対面】 筋肉・運動の生理(2) | 神経筋接合部における情報伝達について学ぶ。また、骨格筋の収縮様式、収縮に用いられるATPエネルギーについても学習する。 | 石橋 仁 | 12/1⑤ |
第13回 | 【対面】 筋肉・運動の生理(3) | 骨格筋の感覚器について学ぶ。運動単位の概念を理解し、脊髄における運動機能(反射)について学習する。また脳幹による姿勢反射調節についても学ぶ。教科書の第6章を読んでおくこと。 | 石橋 仁 | 12/8⑤ |
第14回 | 【対面】 筋肉・運動の生理(4) | 中枢神経系の随意運動発現機構における機能的連絡を学ぶ。その後、大脳皮質運動野の分類と機能について学習する。 | 石橋 仁 | 12/15⑤ |
第15回 | 【対面】 筋肉・運動の生理(5) | 随意運動発現における大脳基底核の役割とその障害による疾患について学習する。また、小脳の随意運動発現における機能についても学び、その障害にともなう運動異常について学習する。 | 石橋 仁 | 後日掲示 |
◆実務経験の授業への活用方法◆
研究所での研究経験を踏まえ、生理学分野の研究成果が人体の仕組みの解明にどのように貢献しているか概説する。
正常な人体の機能に関する基本概念を身につける。そのために生体現象の機序をできる限りやさしくかつ総合的に理解することを目標にする。又、将来、疑問や問題点が生じたときに、自ら参考書を参照し自分自身で考える力を備えることも目標としている。なお、具体的な到達目標は以下の通りである。
1)細胞の構造と機能を説明できる
2)神経細胞の機能を具体的に説明できる。
3)中枢神経系および末梢神経系の構造と機能を具体的に説明できる。
4)自律神経系の機能を説明できる。
5)一般感覚および特殊感覚を担う感覚器の構造と機能について説明できる。
6)感覚受容と認知機能の関係について説明できる。
7)筋肉の構造と機能について説明できる。
8)運動の制御機構について具体的に説明できる。
定期試験(85%)と小テスト(Web復習テスト、15%)により評価する。
予習として、教科書の授業内容に該当する部分を読み、専門用語を調べておくこと。毎回の授業の後は、Web復習テストを実施するとともに教科書・授業プリントを中心に復習を行なうこと。練習問題を配布するので、各自その問題を解いて不明な点をなくす様にすること。
【授業時間外に必要な学習時間:60時間】
予習:教科書を中心に毎回1時間(計15時間)、復習:教科書・講義プリントを中心に毎回2時間(計30時間)、Web上での小テスト(Web復習テスト)に36分(15回、計9時間)、練習問題について1日あたり1.5時間を4日間(計6時間)。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 生理学(メディカルスタッフ専門基礎科目シリーズ) | 桑名俊一、荒田昌子 | 理工図書 |
参考書 | ギャノング生理学(原著 25 版) | 岡田泰伸、佐久間康夫他 | 丸善出版 |
参考書 | ガイトン生理学 (原著第13版) | John E Hall (著)、石川義弘(翻訳) | Elsevier |
参考書は必須ではない。図書館で勉強の参考に利用すると生理学の理解が深まります。
科目ナンバリングコード: ML201-SF02