授業の目的

　作業環境管理の目的は労働者が健康に働けるような安全な労働環境を確保することである。そのために環境の実態を把握する目的で作業環境の測定を実施する。測定を行い、環境を評価し、対策をたてる。その評価の方法について測定から管理区分の決定に至るまでの過程を理解し、労働衛生工学について学ぶ。
　作業環境管理のための作業環境測定におけるデザイン、サンプリング、測定値の記録、評価値の計算、管理区分の決定という作業環境測定の一連の流れの沿って演習を行う。演習Ⅰでは主に単位作業場所の設定、測定点の決定方法等のデザインについて習得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の②に関連する。

教育内容・教育方法・フィードバック

【教育内容】
　作業環境測定における測定および管理の対象となる作業場の範囲（単位作業場所）の設定、測定点の決め方、測定日・時間等の決定など、各種作業場の事例を中心に演習を行う。作業環境測定により環境を評価するための測定値の統計学的処理とその意義、作業環境評価基準、管理水準、管理区分の決定について解説する。初歩的な労働衛生工学的対策、局所排気装置についても解説する。

【教育方法】
授業形態：演習
講義形式で解説を行う。説明にパワーポイントを使用する。各センテンスの最後にまとめのための演習問題を行う。演習問題野解説は授業内で行う。
講義形式で解説を行いながら、その中で必要に応じデザイン課題について演習を行う。デザイン課題については、プレゼンテーションを通して演習課題の解決を試みる。授業の最後に理解度を確認するための小テストを行うが、小テストの解説は次の授業内で行う。

授業内容

授業内容欄外

＊内容が未定の箇所については、決まり次第更新することとする。
＊対面を原則とするが，状況に応じてオンデマンドにする場合がある。

◆実務経験の授業への活用方法◆
労働衛生機関での測定の評価の経験、研究機関での排気装置等の設計の経験を踏まえて、評価法の意義及び排気装置の設計値と実測値の違いなど、測定（主にデザイン）のより実践的な内容（現場で落ちりやすい過ち、デザインの着眼点）を演習に含めて行う。

到達目標

　作業環境測定におけるデザインができ、作業環境管理に参画出来る力を確実につける。
　労働衛生管理における作業環境管理、作業環境管理における作業環境測定の位置づけを理解し、測定計画、測定、計算、管理区分の決定、措置までの一連の流れを理解する。

評価基準

　定期試験、参加態度、課題の完了等を含め総合的に評価する(100％)。

準備学習等(予習・復習)

　作業環境管理学Ⅰの講義内容を再度復習し、シラバスを参考に前もって教科書を読みなどの予習を30時間以上行う。授業終了後は知識を整理しておくこと。

教材

備考・その他

科目ナンバリングコード： HS302-SS22