科目責任者 | 大場 謙一 (※) |
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担当者 | 大場 謙一 (※) |
科目概要 | 2年 (2単位・必修) [保健衛生学科] |
働く人々が健康で生きがいある労働環境と労働文化を確保し、維持増進させることが重要である。本講義では、職場における健康影響因子である粉じん、化学的、物理的、生物学的因子や心理的因子について取り上げ、これら諸因子と職業性疾病との関係や、その予防対策について理解する。衛生管理者の資格取得科目。第1種衛生管理者として実社会での実践のための専門知識を習得することを目的とする。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の②に関連する。
【教育内容】
労働衛生学の歴史的発展、労働災害の現状の理解、職業病、有害因子による生体影響の理解とその評価また予防対策、化学物質の許容濃度等の評価管理指標の理解、化学物質の生態影響評価指標としての生物学的モニタリングの意義、IT、IoT、AI化による産業職場の労働態様の変化に対応した健康障害の予防対策等を講義する。
【教育方法】
授業形態:講義
講義は基本的に講義形式であり、パワーポイントを利用して行う。講義中に課題を解答させ、次回の講義でその解答を配布する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 労働衛生学概論 | 作業場における有害因子の把握とその生体影響の評価・対策における労働衛生学の意義と目的を概説する。 また、労働衛生教育の重要性を認識させる。衛生管理者の役割と重要性、衛生管理体制について概説する。 | 大場 謙一 | 4/9① |
第2回 | 【対面】 労働衛生の歴史と発展 | 歴史的事例とその対策を概説する。 | 大場 謙一 | 4/16① |
第3回 | 【対面】 労働衛生の現状 労働災害 健康診断状況の統計 | 労働災害の現状を、労働衛生管理統計から具体的に認識させ、その問題点について概説する。 | 大場 謙一 | 4/23① |
第4回 | 【対面】 作業環境要因と作業要因の健康影響概論 | 環境条件による人体機能の変化について概説する。有害化学物質、有害エネルギー、生物学的要因並びに作業要因による疾病とその予防対策について解説する。 | 大場 謙一 | 5/7① |
第5回 | 【対面】 化学物質管理 | 化学物質管理の必要性、化学物質のリスクアセスメントについて概説する。 | 大場 謙一 | 5/14① |
第6回 | 【対面】 職業性疾病概論 | 物理・化学・生物学的有害因子の生体内進入の形態、職業性疾病の発症と予防対策について事例をあげ概説する。 7〜13回の講義で、作業場における有害因子が人体に及ぼす影響、有害物の体内侵入の形態、有害物の量に関する指標、職業性疾病の予防対策について概説する。 | 大場 謙一 | 5/21① |
第7回 | 【対面】 職業性疾病(1) 有害物による障害 | 酸素欠乏、一酸化炭素中毒、塵肺症有毒ガス(硫化水素中毒、シアン化水素中毒等)による生体影響障害とその予防対策について概説する。許容濃度、生物学的モニタリング等についても概説する。 | 大場 謙一 | 5/28① |
第8回 | 【対面】 職業性疾病(2) 重金属による障害 | 代表的な重金属中毒による生体影響障害とその予防対策について概説する。 | 大場 謙一 | 6/4① |
第9回 | 【対面】 職業性疾病(3) 有機溶剤による障害 | 代表的な有機溶剤中毒による生体影響障害とその予防対策について概説する。 | 大場 謙一 | 6/11① |
第10回 | 【対面】 職業性疾病(4) 職業性がん | 特定化学物質中毒、職業性の発癌について概説する。特に、発癌メカニズムについて分子生物学的見地から概説する。 | 大場 謙一 | 6/18① |
第11回 | 【対面】 職業性疾病(5) 有害化学物質の生体影響評価 | 有害化学物質の生体影響評価における分子生物学的アプローチについて事例を示し概説する。 | 大場 謙一 | 6/25① |
第12回 | 【対面】 職業性疾病(6) 有害エネルギーによる障害 | 温熱条件による障害、異常気圧障害、騒音・振動による障害、非電離放射線による障害、電離放射線障害とそれらの予防対策について概説する。 | 大場 謙一 | 7/2① |
第13回 | 【対面】 職業性疾病(7) 職業性アレルギー等 | 職業性皮膚疾患、呼吸器系障害等について概説する。 | 大場 謙一 | 7/9① |
第14回 | 【対面】 作業環境管理 労働衛生管理の体系 | 労働衛生管理における作業環境管理の位置づけ、作業環境管理と作業環境測定の関連性、作業環境中の有害因子の性状について概説する。 各講義の労働衛生管理における重要性を総括する。 | 大場 謙一 | 7/13④ |
第15回 | 【対面】 まとめ | まとめ及び解説を行う。 | 大場 謙一 | 7/16① |
◆実務経験の授業への活用方法◆
企業における労働衛生管理(作業環境管理、作業管理、健康管理)の実務経験を基に産業職場における労働衛生の基礎知識について講義を行う。
種々の産業職場で働く人々を取り巻く健康影響要因を理解し、健康障害の予防対策の基本的考え方を修得する。さらに、最近の産業職場の労働態様の変化に対応した健康障害の予防対策等、快適職場の形成について考え、第1種衛生管理者としての実践能力の基礎を修得し実践できるようになる。
講義中に実施する数回のショートレポート(講義内容の理解度の確認)(10%)と定期試験(90%)で評価する。
一般教育部での自然科学(物理、化学、生物等)、基礎医学(病理学、解剖学、生理学)の講義内容を各講義項目の内容を復習し、講義内容の理解に勉める。また、講義中に紹介する参考書により、講義中の質疑等や課題演習により講義内容の理解を深めるよう予習、復習を行う。なお、これらの予習、復習には60時間以上の時間をついやすこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 講義資料を配付する。 | ||
参考書 | 衛生管理 第1種用 上 | 中央労働災害防止協会 | 中央労働災害防止協会 |
参考書 | 労働衛生のしおり(最新年度版) | 中央労働災害防止協会 | 中央労働災害防止協会 |
参考書 | 新 やさしい局排設計教室 改訂第7版 | 沼野雄志 著 | 中央労働災害防止協会 |
参考書 | 産業保健マニュアル 第7版 | 森 晃爾 総編集 | 南山堂 |
参考書 | 今日の職業性疾病 | 吉川 博 | 中央労働災害防止協会 |
科目ナンバリングコード: HS201-SS05