科目責任者 | 江藤 圭 (※) |
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担当者 | 江藤 圭 (※) |
科目概要 | 1年 (2単位・必修) [保健衛生学科] |
正常な人体の生理機能を知ることは、疾患を発見し理解していくうえで必須である。この講義により、生体を構成する各器官の生理機能の発現の仕組みを理解する。さらにそれらの器官相互の協調的な働きがあってはじめて全体としての人体の働きが発現することを知る。2年次以降の専門科目を学ぶ上で必要とされる正常な人体機能に関する知識を身につける。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の①に関連する。
【教育内容】
生理学Ⅰでは、生命維持の基礎である生体恒常性について初めに講義し、続いて生体を構成する神経系、感覚系、筋肉・運動系についてその機能発現メカニズムを系統的に解説する。
【教育方法】
授業形態:講義
講義形式で行ない、教科書および配布資料について、パワーポイントを用いて解説する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 生理学の基礎と細胞の機能的構造 | 生体恒常性について学習し、その後、細胞の機能的構造、特に細胞膜について学ぶ。教科書の「第1章「生理学の基礎」を読んでおくこと。 | 江藤 圭 | 9/10⑤ |
第2回 | 【対面】 細胞膜の興奮(1):静止膜電位と活動電位 | 神経細胞の形態、種類を学ぶ。続いて静止膜電位と活動電位の発生機序について学習する。教科書の第2章「神経系の基本的機能」を読んでおくこと。 | 江藤 圭 | 9/17⑤ |
第3回 | 【対面】 細胞膜の興奮(2):興奮の伝導と伝達 | 軸索における興奮伝導の機序、神経線維の種類と興奮伝導速度について学ぶ。さらにシナプスにおける興奮伝達の機序について学習する。 | 江藤 圭 | 9/24⑤ |
第4回 | 【対面】 神経系(1):末梢神経と中枢神経の分類 | 神経系の解剖学的分類と機能的分類を理解し、その後、末梢神経と中枢神経の機能の概要を学ぶ。教科書の第3章「神経系の機能」を読んでおくこと。 | 江藤 圭 | 10/1⑤ |
第5回 | 【対面】 神経系(2):大脳皮質の機能 | 大脳皮質の機能局在について学習する。続いて各連合野の機能および言語野と失語症ついて学ぶ。 | 江藤 圭 | 10/8⑤ |
第6回 | 【対面】 神経系(3):脳波・睡眠・記憶 | 脳波の分類と健常成人の脳波について学習する。続いて睡眠に伴う脳波の変化(ノンレム睡眠とレム睡眠)について学ぶ。また記憶・学習についても学ぶ。 | 江藤 圭 | 10/15⑤ |
第7回 | 【対面】 神経系(4):自律神経系 | 自律神経の分類と神経伝達物質、受容体について学習する。また自律神経による内臓調節について学ぶ。 | 江藤 圭 | 10/22⑤ |
第8回 | 【対面】 感覚系(1):感覚の一般的性質と体性感覚 | 感覚の一般的性質を学んだ後、体性感覚系の受容器、伝導路、特徴について学習する。教科書の第4章「感覚の生理」を読んでおくこと。 | 江藤 圭 | 10/29⑤ |
第9回 | 【対面】 感覚系(2):深部感覚、味覚、嗅覚 | 深部感覚の受容器、伝導路、特徴を学ぶ。また、味覚の受容器等の味覚系の構造を学習し、その後、受容器電位の発生と伝導路について学習する。続いて嗅覚受容器等の嗅覚系の構造を学習し、その後、受容器電位の発生と伝導路について学習する。 | 江藤 圭 | 11/12⑤ |
第10回 | 【対面】 感覚系(3):視覚 | 視覚に関して眼球の構造と網膜の視細胞の種類と特徴について学ぶ。また、視覚における光の受容機序と伝導路について学ぶ。受容器電位の発生機序についても学習する。 | 江藤 圭 | 11/19⑤ |
第11回 | 【対面】 感覚系(4):聴覚、平衡感覚 | 聴覚の感覚器の構造と受容器について学習する。また、聴覚の受容器電位の発生機序と伝導路について学習する。続いて、平衡感覚における感覚器(耳)の構造と受容器について学習する。また受容器電位の発生機序についても学習する。 | 江藤 圭 | 11/26⑤ |
第12回 | 【対面】 筋肉・運動系(1):神経筋接合部、骨格筋の収縮機構 | 骨格筋の基本構造と筋収縮機序、および神経筋接合部における情報の伝達機序について学習する。その後、骨格筋の収縮機構について学習する。教科書の第5章を読んでおくこと。 | 江藤 圭 | 12/3⑤ |
第13回 | 【対面】 筋肉・運動系(2):ATPエネルギー、骨格筋の特性 | 骨格筋の収縮に用いられるATPエネルギーについて学習する。また、骨格筋の特性について学習する。教科書の第5章を読んでおくこと。 | 江藤 圭 | 12/10⑤ |
第14回 | 【対面】 筋肉・運動系(3):脊髄の運動機能、脳幹の運動機能、中枢神経系による運動の制御の概略 | 運動単位の概念を理解し、脊髄における運動機能(反射)について学習する。また脳幹による姿勢反射調節についても学ぶ。さらに、中枢神経系の随意運動発現機構における機能的連絡を学ぶ。教科書の第6章「運動の制御機構」を読んでおくこと。 | 江藤 圭 | 12/17⑤ |
第15回 | 【対面】 筋肉・運動系(4):大脳皮質運動野、大脳基底核、小脳 | 大脳皮質運動野の分類と機能について学習する。随意運動発現における大脳基底核の役割とその障害による疾患について学習する。また、小脳の随意運動発現における機能についても学び、その障害にともなう運動異常について学習する。 | 江藤 圭 | 後日掲示 |
◆実務経験の授業への活用方法◆
研究所での研究経験を踏まえ、生理学分野の研究成果が人体の仕組みの解明にどのように貢献しているか概説する。
生体恒常性の概念について具体例を挙げて説明ができる。神経系の基本的機能として、静止膜電位の発生や活動電位の発生の機序について説明ができる。さらに興奮の伝導、伝達の特徴やメカニズムについても説明することができる。神経系を機能的に分類することができ、更にそれぞれの働きを実例をもとに説明することができる。感覚系における受容器の役割を知り、その一般的な働きと特徴について説明することができる。各感覚の受容機序並びに伝導路を説明することができる。筋肉の基本的構造並びに収縮機序を理解し、説明することができる。随意運動発現に関与する中枢神経系を列挙でき、それらの役割について説明することができる。各講義内容を理解し、感覚系、神経系、運動系の各部位の異常が、どのような機能障害や疾患に繋がるかを示すことができる。
定期試験(85%)及びweb小テスト(15%)により評価する。
予習として、教科書の授業内容に該当する部分を読み、専門用語を調べておくこと。毎回の授業の後は、教科書・講義プリントを中心に復習を行なうこと。Web小テストを各自その問題を解いて不明な点をなくす様にすること。
【授業時間外に必要な学習時間:60時間】
予習:教科書を中心に毎回1時間(計15時間)、復習:教科書・講義プリントを中心に毎回2時間(計30時間)、講義ごとのweb小テストの作成に30分(計7.5時間)。復習に30分(計7.5時間)。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 生理学(メディカルスタッフ専門基礎科目シリーズ) | 桑名俊一、荒田昌子 編著 | 理工図書 |
参考書 | 参考書なし |
科目ナンバリングコード: HS201-SF02