科目責任者 | 榊原 七重 (※) |
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担当者 | 榊原 七重 (※), 藤村 芙佐子 (※), 浅川 賢 (※) |
科目概要 | 1年 (2単位・必修) [リハビリテーション学科 視覚機能療法学専攻] |
2年次から始まる実習においては、視覚機能を評価するための検査方法を多く学ぶ。そのためには、視機能が、眼は外界の情報を入力し、脳でそれを統合し、脳から眼球への出力系として1つの単位で働いた結果であることを理解する必要がある。視機能を評価するために必要な基礎知識を習得し、今後の講義・実習を理解するための土台となるような知識と、視機能評価の考え方を身に着ける。
【教育内容】
眼球の神経、筋肉の解剖・生理・薬理、両眼視と空間位置覚(立体視とその障害)、眼球運動の生理学、視力、眼位と眼光学の関係、眼位の異常(斜視、斜位)、視覚の発達等を学び、視機能療法学を理解するための基本的な考え方を身に着ける。
【教育方法】
視機能療法学を考えるうえで重要な眼、視機能の基礎知識について講義し、活用できる知識にするためペアワーク、グループワークを取り入れていく。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】 はじめに | 「視能矯正学」について理解する。 概論Ⅰ・Ⅱとの関係について解説し、解剖・生理・薬理を視能矯正とどう関連付けるか、学ぶための視点を理解する。 | 榊原 七重 | 10/26② |
第2回 | 【対面】 視力・屈折(1) 正常視力 | 解剖学的発達と、視力・屈折の変化の関係を理解する。「正常視力」の条件を理解する。 | 榊原 七重 | 10/30⑤ |
第3回 | 【対面】 視力・屈折(2) 疾患と視力・屈折 | 加齢による解剖学的変化と、視力・屈折の変化、疾患による視力・屈折の変化を理解する。「視覚障害」「ロービジョン」「社会的弱視」の定義を理解する。 | 榊原 七重 | 11/2② |
第4回 | 【対面】 眼位・眼球運動(1) 単眼の眼位・眼球運動 | 眼位・眼球運動の解剖学的仕組みを復習し、その異常と検出方法について理解する。 | 榊原 七重 | 11/13⑤ |
第5回 | 【対面】 眼位と両眼視(2) 両眼の眼位・眼球運動 | 眼位と両眼視の関係について復習し、各異常が見え方に与える影響、その結果適応的に生じる異常について理解する。(複視、抑制、網膜対応異常) | 榊原 七重 | 11/16② |
第6回 | 【対面】 眼位・眼球運動(3) 麻痺性の眼位・眼球運動異常 | 麻痺による眼位・眼球運動を学び、眼球運動に関するHeringの法則、Sheringtonの法則について理解する。 | 榊原 七重 | 11/20⑤ |
第7回 | 【対面】 両眼視と頭位異常 | 両眼視における頭位異常の役割を学び、Bielschowsky Head Tilt Testによる麻痺筋の判定方法を理解する。 | 榊原 七重 | 11/27⑤ |
第8回 | 【対面】 症例検討① | 症例を通して、学んだ知識を臨床でどう活用するかを理解する。(小児症例) | 藤村 芙佐子 | 11/30② |
第9回 | 【対面】 症例検討② | 症例を通して、学んだ知識を臨床でどう活用するかを理解する。(成人症例) | 藤村 芙佐子 | 12/4⑤ |
第10回 | 【対面】 眼位・眼球運動(4) 眼位・眼球運動に影響する因子 | 調節・輻湊の発達が眼位に与える影響について復習し、近見反応とその異常について理解する。 | 榊原 七重 | 12/7② |
第11回 | 【対面】 症例検討③ | 症例を通して、学んだ知識を臨床でどう活用するかを理解する。(全身疾患①) | 浅川 賢 | 12/14① |
第12回 | 【対面】 小児の視覚的特性 | 症例を通して、学んだ知識を臨床でどう活用するかを理解する。(全身疾患②) | 浅川 賢 | 12/14② |
第13回 | 【対面】 視力・屈折(3) 調節麻痺剤と視力・屈折 | 調節麻痺剤を用いた視力・屈折検査について学び、完全屈折矯正が両眼視に与える影響について理解する。 | 榊原 七重 | 12/18⑤ |
第14回 | 【対面】 症例検討④ | 小児の視覚的特性について、解剖学的な視点以外に未発達であることが与える影響を理解する。 | 榊原 七重 | 12/21① |
第15回 | 【対面】 まとめ | 概論Ⅲを通して学んだ知識を、次年度以降の講義・実習でどのように活用するのかを意識し、次年度の目標を考える。 | 榊原 七重 | 12/21② |
講義日程については、4月以降に日程変更の可能性がある。
◆実務経験の授業への活用方法◆
病院での臨床経験を踏まえ、臨床において視能訓練士が実施する検査・訓練が眼疾患の治療においてどのように展開されるのかを概説する。
修得した基礎知識をふまえて、興味があったテーマについて討論ができる。2年次以降の専門科目に対する個々の目標を立てることが出来る。
定期試験(80%)、講義内小テスト(20%)により評価する。
講義の欠席は減点とする。
講義内小テストは、返却し、内容の解説を行う。
視覚療法学概論Ⅱについて復習し、予習とすること。講義内では、当日の学習内容と、概論Ⅱ・Ⅲで扱う内容の関連について言及するため、関連項目については各内容を反復して復習し理解に努めること。
【授業時間外に必要な学習時間:60時間】
予習:
・1回目の講義で説明
・関連する概論Ⅱの内容の復習(教科書:病気がみえる) をもって予習とすること。
復習:
・学習した内容をふまえて、予習の要点や疑問点を整理し、知識を深めること。
・教科書(視能矯正学)の関連する項目を読み、講義内で学んだことを自分の言葉で説明できるようにすること。
・講義内小テストでは、前回講義内容について出題するため、理解不足であった項目についてはさらなる復習項目とすること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 視能矯正学 改訂第3版 | 丸尾敏夫 編 | 金原出版 |
教科書 | 病気がみえる vol.12 眼科 | 医療情報科学研究所 編 | メディックメディア |
参考書 | 視能学(第2版) | 丸尾敏夫、他 編 | 文光堂 |
科目ナンバリングコード: OV201-SS03