科目責任者 | 榊原 七重 (※) |
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担当者 | 榊原 七重 (※), 浅川 賢 (※) |
科目概要 | 2年 (2単位・必修) [リハビリテーション学科 視覚機能療法学専攻] |
後期、3年次から始まる実習においては、視覚機能を評価するための検査方法を多く学ぶ。そのためには、視機能が、眼は外界の情報を入力し、脳でそれを統合し、脳から眼球への出力系として1つの単位で働いた結果であることを理解する必要がある。視機能を評価するために必要な基礎知識を習得し、今後の講義・実習を理解するための土台となるような知識と、視機能評価の考え方を身に着ける。
【教育内容】
視覚機能療法学概論Ⅱでは、
眼球の神経、筋肉の解剖・生理・薬理、両眼視と空間位置覚(立体視とその障害)、眼球運動の生理学、視力、眼位と眼光学の関係、眼位の異常(斜視、斜位)、視覚の発達等を学び、
視機能療法学を理解するための基本的な考え方を身に着ける。
【教育方法】
視機能療法学を考えるうえで重要な眼、視機能の基礎知識について講義し、活用できる知識にするためペアワーク、グループワークを取り入れていく。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【オンライン】 はじめに(1) 視能訓練士法と視能訓練士の仕事 | 視能訓練士法において定められている業務について知り、業務をするうえで求められる事について理解する。 | 榊原 七重 | 4/20③ |
第2回 | 【オンライン】 はじめに(2) 臨床に必要な解剖・生理・薬理(1) 生理学、専門用語 | 外眼筋とその作用、外眼筋の神経支配、眼位、眼球運動の生理学、専門用語を理解する。 | 榊原 七重 | 5/18② |
第3回 | 【オンライン】 視力・屈折(1) 正常視力・屈折 | 「視能矯正学」について理解する。 視力・屈折の発達・加齢性変化と評価方法について理解する。 | 榊原 七重 | 5/25② |
第4回 | 【オンライン】 眼位・眼球運動(1) 正常眼位・眼球運動 | 単眼の眼位・眼球運動、両眼の眼位・眼球運動の基礎を理解する。 | 榊原 七重 | 5/27② |
第5回 | 【オンライン】 視力・屈折(2) 疾患と視力・屈折 | 「眼位と屈折状態の関係」について理解する。 | 榊原 七重 | 6/1② |
第6回 | 【オンライン】 近見反応(1) 正常近見反応 | 近見反応(輻湊、調節、縮瞳)、輻湊、開散、調節(AC/A比)とその加齢性変化について理解する。 | 榊原 七重 | 6/3① |
第7回 | 【オンライン】 臨床に必要な解剖・生理・薬理(2) 検査と点眼薬 | 単眼視、両眼視(融像、Panumの融像感覚圏、HoroptorとVieth-Muller円)について学び、理解する。 | 榊原 七重 | 6/3② |
第8回 | 【オンライン】 近見反応(2) 近見反応の異常と視機能評価 | 視力・屈折(1)(2)、臨床に必要な解剖・生理・薬理(1)(2)の復習をし、屈折矯正と近見反応の関係を理解する。 視機能評価における矯正の意味を考えられるようにする。 | 榊原 七重 | 6/8② |
第9回 | 【オンライン】 小児(1) 視機能の発達 | 「小児の視覚特性:視機能発達と弱視視能訓練 」について理解する。 | 榊原 七重 | 6/10① |
第10回 | 【オンライン】小児(2) 弱視・斜視治療 | 小児に対する弱視・斜視等の治療において配慮すべき背景を理解する | 榊原 七重 | 6/10② |
第11回 | 【オンライン】 単眼視・両眼視 | 検査に使用する点眼薬、臨床で用いられる点眼薬について、その薬理学的作用を理解する。 | 浅川 賢 | 6/11③ |
第12回 | 【オンライン】 単眼視、両眼視の利点 | 網膜対応、両眼視野、正常対応(NRC)、異常対応(ARC)、偏心固視について学び、理解する。 | 榊原 七重 | 6/15① |
第13回 | 【オンライン】 眼位・眼球運動(2) 検査 | 両眼視、眼位・眼球運動 の検査について理解する。 | 榊原 七重 | 6/15② |
第14回 | 【オンライン】 神経眼科疾病学 | 共同性斜視、麻痺性斜視 眼位・眼球運動、両眼視についての知識を復習し、共同性斜視と麻痺性斜視の違いを理解する。 | 榊原 七重 | 6/22① |
第15回 | 【オンライン】 まとめ | まとめ これまでの講義で習得した知識を利用して、グループで症例検討をする。 症例を通して、各項目の理解度を確認し、項目間の関係を理解する。 | 榊原 七重 | 6/22② |
◆実務経験の授業への活用方法◆
病院での臨床経験を踏まえ、臨床において視能訓練士が実施する検査・訓練が眼疾患の治療においてどのように展開されるのかを概説する。
視覚に関する専門用語を確実に理解する。
視覚器の解剖、生理、薬理ならびに発達を理解し、基礎を学ぶことにより視覚の病態生理と関連付けて説明できる。
2回目以降の講義開始時には小テストを行い、必要な知識が定着し、その後の講義に活用できるかを自ら意識することで、自己学習につなげる。
講義最終回には、呈示された症例について、その主訴をこれまでに得た知識で説明できるようになる。
さらに来年度の視能矯正学、神経眼科学の基礎である内容について、自ら考え、疑問を解決するための知識、考え方を身に着ける。
授業内小テスト(40%)、定期試験の結果(60%)により評価する。
講義の欠席は減点とする。
解剖学、薬理学、生理学の基礎分野をしっかり復習する。
眼科英語の関連分野で扱う、専門用語の英語と略語についても、講義内容と合わせて復習する。
【授業時間外に必要な学習時間:60時間】
予習:1回目の講義で説明
復習:
・学習した内容をふまえて、予習の要点や疑問点を整理し、知識を深めること。
・教科書(視能矯正学)の関連する項目を読み、講義内で学んだことを自分の言葉で説明できるようにすること。
・講義内小テストでは、前回講義内容について出題するため、理解不足であった項目についてはさらなる復習項目とすること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 視能矯正学 改訂第3版増補 | 丸尾敏夫他 | 金原出版 |
参考書 | 視能学 第2版 | 丸尾敏夫、久保田伸枝、深井小久子 | 文光堂 |
科目ナンバリングコード: OV201-SS02