科目責任者 | 幅田 智也 (※) |
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担当者 | 幅田 智也 (※), 渡邉 誠 (※) |
科目概要 | 2年 (2単位・必修) [リハビリテーション学科 作業療法学専攻] |
解剖学、生理学、心理学等の知識を踏まえ、生体における身体運動、運動学習に基づく行動のメカニズムを理解する。
人間の運動、動作を観察、計測、分析するために必要となる知識を理解する。
リハビリテーションにおける運動学の学問的位置付けを理解する。
【教育内容】
人体の動きを理解するのに必要となる運動学の基礎を学ぶ。
生体の構造および生理的機能を理解し、人間が有する身体動作の原理を学ぶ。
運動学の理解からリハビリテーションにおける臨床業務の中でどのように活用されていくかを学ぶ。
【教育方法】
基礎運動学教科書を中心に人体の理解と動作の原理をアクティブラーニングなどの方法を利用し、グループワーク(演習)を実施しながら教育する。
課題に対するフィードバックは授業内でアクティブラーニングにて実施する。提出期限を守られたレポートの場合はコメントを付けフィードバックする。
1)物理学(力学)の授業を基に人間動作の人間工学的、運動力学(kinetics)的解釈の仕方を学ぶ。
2)解剖学、生理学、神経生理学、心理学の知識を基にして運動学(kinematics)的解釈の仕方を教育する。
3)運動学(kinesiology)を理解することからリハビリテーション、作業療法や理学療法の治療的戦略を学ぶ。
【前期対面授業の方法】
* 2グループに分かれて実施する。3限に実施するグループと4限に実施するグループとに分かれ、講義・演習を実施する。
* 運動学実習も同様の方法で実施するので、自分のグループを理解しておくこと。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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1回 | 【オンデマンド】 オリエンテーション 1章 運動学とは 2章 生体力学の基礎 | 運動学のその領域、身体運動と力学、身体運動の面と軸、関節運動の名称、筋力と重力について学習する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 | |
2回 | 【オンデマンド】 2章 生体力学の基礎 | 運動学的分析、円運動、筋力重力、モーメントを学習する | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
3回 | 【オンデマンド】3章 生体の構造と機能① | 生体の組織学、骨、関節の構造・機能について学習する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 | |
4回 | 【オンデマンド】 3章 生体の構造と機能② | 生体の腱、筋の構造・機能について学習する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 | |
5回 | 【オンデマンド】 3章 生体の構造と機能③ | 末梢神経系、中枢神経系について学習する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 | |
6回 | 【オンデマンド】 4章 関節運動学① (肩甲帯・肩・肘) | 上肢、上肢帯の構造・機能を理解する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
7回 8/5③④ | 【対面】 4章 関節運動学② (前腕・手・指) | 上肢、上肢帯の構造・機能を理解する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
8回 8/12③④ | 【対面】 4章 関節運動学③ (体幹) | 体幹の構造・機能を理解する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
9回 9/1③④ | 【対面】 4章 関節運動学④ (股・膝) | 下肢の構造・機能を理解する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
10回 9/8③④ | 【対面】 4章 関節運動学⑤ (足・足趾) | 下肢の構造・機能を理解する。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
11回 9/15③④ | 【対面】 7章 姿勢 8章 歩行と走行 | 歩行周期、歩行の運動学的分析と運動力学的分析を学ぶ。 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
12回 9/29③④ | 【対面】 5章 運動と動作の分析 | 運動学的分析の定義と方法を学ぶ。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
13回 10/6③④ | 【対面】 6章 栄養・代謝と運動処方①(栄養の理解) | 栄養とエネルギー代謝を学ぶ。 ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
14回 10/13③④ | 【対面】 6章 栄養・代謝と運動処方②(エネルギー代謝の理解) | 栄養、体力と運動処方の関連を学ぶ。ディスカッション、グループワーク、発表 | 幅田 智也 渡邉 誠 | |
15回 10/20③④ | 【対面】 10章 運動学習 | 学習と記憶、運動技能、練習と訓練を学ぶ。 | 幅田 智也 渡邉 誠 |
◆実務経験の授業への活用方法◆
総合病院でのリハビリテーション実務経験を踏まえ、臨床業務における人間工学と運動学的視点からの人間活動の捉え方と治療戦略の原理を教授する。
リハビリテーションにおける重要な動作分析や作業分析方法への展開を基礎運動学から教授する。
リハビリテーションにおける訓練内容の根拠、プログラムにつながる運動学的治療戦略を基礎運動学から教授する。
基礎医学の理解からどのようにリハビリテーション治療をセラピストが展開しているかの例を踏まえ教授する。
1)身体構造や動作を生体力学および人間工学的視点から解釈できそれを他人に説明できる。
2)人間の動作を分析するための方法を理解しそれを列挙し説明することができる。
3)高等学校、1群科目で学んだ代数幾何、基礎理科のニュートン力学や古典物理学を人間の動作評価に利用する方法の理解と物理法則との関係づけを説明することができる。
4)正常な身体機能の理解と障がいを抱えた場合の動作の変容、代償、逸脱した動作を専門用語を使い説明表現することができる。
5)1~4)の目標を到達しリハビリテーション治療の戦略や訓練プログラムを考え、説明することができる。
プレゼン、グループワーク参加(20%)、定期試験(50%)、課題レポート(30%)より総合的に成績評価を行う。講義後の課題提出内容も評価基準とする。出席困難であった場合は、資料や課題、授業内容を可能な限り早く確認に来てください(欠席時友人に資料などを渡すことはしません)。
講義欠席時の課題であっても、提出を認め評価の対象とします。体調不良や交通事情などの不本意な環境に負けずどん欲に学ぶことのを楽しむ姿勢の評価をいたします。数回の出席困難状況で悲観することなく、たった一つでも自分が「真に理解した」と感じたものをしっかり自己表現している提出物を評価します。提出物の内容の正解やまちがいを気にせず、授業や復習から学んで得た内容で自分オリジナルの内容を提出してください。
解剖学・生理学等の教科書を読んで、復習をするように心がけて下さい。
授業中に示す教科書のページに記述されている内容を読み、疑問点を明確にし、次回の講義開始時に確認すること。
(授業時間以外に必要な学習の時間:60時間)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 基礎運動学 | 中村隆一、斎藤宏、長崎浩 | 医歯薬出版株式会社 |
教科書 | 作業療法学全書第3巻 作業療法評価学 | 生田宗博 編集 社団法人 日本作業療法士協会 監修 | 協同医書出版社 |
参考書 | 筋骨格系のキネシオロジー | Donald A. Neumann 著 Paul D. Andrew 監訳 | 医歯薬出版株式会社 |
参考書 | モーターコントロール | Anne Shumway-Cookら 田中繁ら訳 | 医歯薬出版株式会社 |
科目ナンバリングコード: OT301-SS05