科目責任者 | 稻岡 秀検 (※) |
---|---|
担当者 | 稻岡 秀検 (※) |
科目概要 | 2年 (2単位・必修) [医療工学科 診療放射線技術科学専攻] |
電磁気学の基礎である電界・磁界について基礎理論を習得する。電気工学の基礎である電気回路理論を習得するとともに、電子工学の基礎である半導体・ダイオード・トランジスタや演算増幅器の原理を理解することを第一の目標とする。次いで、生体物性、生体の電気的安全について理解し,最後に情報の基礎について理解することを目標とする。
【教育内容】
電磁気学の範囲として、電荷、電界、クーロン力、磁界について学ぶ。次いで電気工学の範囲として、直流回路、交流回路の過渡応答、周波数特性について学ぶ。電子工学の範囲として、半導体、ダイオード、トランジスタについて学び、演算増幅器による各種回路の特性を学ぶ。医療安全の範囲として、生体の電気的物性、電気的安全について学ぶ。その他の範囲として、情報の基礎、論理回路の基礎について学ぶ。
【教育方法】
パワーポイントを使用した講義を行う。項目の終了時に関連する国家試験の問題に対する模範解答を示し、さらにその内容について解説する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
---|---|---|---|---|
第1回 | 【オンデマンド】 電磁気学の基礎(電荷と電界) | 電荷、クーロン力、電界、電位、電流、静電容量について学ぶ。 | 稻岡 秀検 | |
第2回 | 【オンデマンド】 電磁気学の基礎(電流と磁界) | 磁界、フレミングの法則、電流と磁界、コイル、誘導作用について学ぶ。 最後に、電磁気学についてまとめ、関連する国家試験問題について解説する。 | 稻岡 秀検 | |
第3回 | 【オンデマンド】 直流回路(キルヒホッフの法則) | 導体、抵抗、オームの法則、抵抗の直列、並列接続、コンデンサの直列、並列接続、キルヒホッフの法則について学ぶ。 | 稻岡 秀検 | |
第4回 | 【オンデマンド】 直流回路(ブリッジ回路) | 電力、熱量、ブリッジ回路、ブリッジ回路の応用について学ぶ。 最後に、直流回路についてまとめ、関連する国家試験問題について解説する。 | 稻岡 秀検 | |
第5回 | 【オンデマンド】 交流回路(コンデンサと交流) | 複素平面における正弦波、交流電力、コンデンサと交流回路、皮相電力について学ぶ。 | 稻岡 秀検 | |
第6回 | 【オンデマンド】 交流回路(コイルと交流) | コイルと交流回路、変圧器による昇圧、LCR回路と共振について学ぶ。 | 稻岡 秀検 | |
第7回 | 【オンデマンド】 交流回路(CR回路) | CR回路、LR回路の過渡応答、時定数、周波数特性について学ぶ。 最後に、交流回路についてまとめ、関連する国家試験問題について解説する。 | 稻岡 秀検 | |
第8回 | 【オンデマンド】 半導体とダイオード | 半導体の基礎、ダイオードの性質、整流回路と平滑化、各種ダイオード回路について学ぶ。 | 稻岡 秀検 | |
第9回 | 【オンデマンド】 トランジスタ | バイポーラトランジスタとFETおよび交流増幅回路の基礎について学ぶ。 | 稻岡 秀検 | |
第10回 | 【オンデマンド】 X線管による整流回路 | ダイオードを用いた各種整流回路について学ぶ。 さらに,光電子倍増管、二極真空管について学ぶ。その後、二極真空管によるX線管を利用した、各種整流回路について学ぶ。 最後に、整流回路についてまとめ、関連する国家試験問題について解説する。 | 稻岡 秀検 | |
第11回 | 【オンデマンド】 演算増幅器 | 集積回路、増幅の概念、演算増幅器、反転増幅回路、非反転増幅回路、ボルテージフォロア、動増幅回路とCMRR、微分回路、積分回路、フィルタと応答特性について学ぶ。 | 稻岡 秀検 | |
第12回 | 【オンデマンド】 生体物性と電気的安全 | 生体の受動的な電気的性質、能動的な電気的性質、磁気的性質および電気的安全について学ぶ。 最後に、増幅器・電気的安全についてまとめ、関連する国家試験問題について解説する。 | 稻岡 秀検 | |
第13回 | 【オンデマンド】 デジタル回路 | トランジスタスイッチ、TTLとCMOS、論理回路、論理回路を用いた発振回路について学ぶ。 | 稻岡 秀検 | |
第14回 | 【オンデマンド】 情報の基礎 | 2進数、8進数、16進数、ブール代数、AD変換、DA変換、フーリエ解析について学ぶ。 最後に、情報の基礎・論理演算についてまとめ、関連する国家試験問題について解説する。 | 稻岡 秀検 | |
第15回 | 【オンデマンド】 まとめ | 電磁気学・電気工学・電子工学に関する知識を演習を通して系統的に学び、整理する。 | 稻岡 秀検 |
◆実務経験の授業への活用方法◆
研究所での経験を踏まえ、実際の工場などで用いられる、電子デバイスを用いての測定系について概説する。
1.電磁気学の基礎を説明できる。
2.簡単な直流回路の電圧、電流、電力を計算できる。
3.簡単な交流回路のインピーダンス、電圧、電流、それらの周波数特性、電力について計算できる。
4.半導体の基礎、ダイオード、トランジスタについて説明できる。
5.X線管を用いた各種整流回路について説明できる。
6.演算増幅器による簡単な増幅回路の利得や同相除去比について計算できる。
7.生体物性と電気的安全について説明できる。
8.簡単な論理演算ができる。
9.2進数、16進数、サンプリング定理などの情報の基礎について説明できる。
10.後期の「医用工学実習」を行うための知識を習得する。
Moodleによる小テスト(60%)、定期試験(40%)により評価する。
【授業時間外に必要な学習時間:60時間】
予習
次回の講義範囲を予習し、専門用語の意味などを理解しておくこと。
復習
授業後、配布したプリントの内容を復習し、自ら計算などができることを確認すること。本講義は、医用工学実習と連携しているので、講義の内容を理解して実習に参加すること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 臨床工学技士のための基礎電子工学 | 稲岡秀検、野城真理著 | コロナ社 |
教科書 | 初歩の医用工学 | 西山篤、大松将彦、長野宣道、加藤広宣、賈棋、福田覚 | 医療科学社 |
参考書 | わかりやすい電気基礎 | 増田英二編著 | コロナ社 |
参考書 | 医用電気工学 | 日本エム・イー学会監修 | コロナ社 |
参考書 |
科目ナンバリングコード: RT201-SF11