科目責任者 | 川島 麗 (※) |
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担当者 | 川島 麗 (※), 市川 尊文 (※), 川上 文貴 (※), 前川 達則 (※) |
科目概要 | 2年 (2単位・必修) [医療工学科 臨床工学専攻] |
生物科学の基礎的分野としてヒトを含む高等動物の生命現象を理解するのに欠くことのできない生化学に関する基礎的知識を修得することを目標とし、エネルギー代謝と生体物質代謝の基本原理や全体像を把握し、代謝異常によってどのような病態が生じうるかを考える能力を修得する。
【教育内容】
生化学は、人体の構造と機能及び疾病の成り立ちに関連する分野の科目であり、生命現象を分子レベルで理解しようとする学問である。生体を構成する物質に関する化学的な理解を深め、それらが生命の基本単位である細胞レベルで、どのように合成され、どのような働きをして分解されていくのかを通して生命現象の本質を追求していく。さらに細胞が集まって形成される各器官の特徴を知り、異常時(病気)における診断のための検査の方法や栄養学の基礎を学習する。特に生命の仕組みを分子レベルで理解するため、細胞を構成する成分である糖質、脂質、アミノ酸・タンパク質、核酸、ビタミンなどの分子構造と機能およびそれらの代謝調節と遺伝子の発現、細胞増殖、生体内情報伝達機構について理解する。
【教育方法】
配布資料とスライドを用いた形の講義であるため、基本的には座学形式とする。講義の最後に小テストを行い、自己採点により習熟度を確認する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【対面】はじめに | 年間の講義の進め方、細胞の化学的構成について理解する | 川島 麗 | 9/1② |
第2回 | 【対面】基本的生体物質の構造と機能(1)(対面) | 糖質とは:糖質の分類、構造の特徴と役割について学ぶ | 川島 麗 | 9/8② |
第3回 | 【対面】基本的生体物質の構造と機能(2) | 糖質代謝:糖質の代謝について理解を深める | 川島 麗 | 9/15② |
第4回 | 【対面】基本的生体物質の構造と機能(3) | 脂質とは:脂質の分類、構造の特徴と役割について学ぶ | 川島 麗 | 9/29② |
第5回 | 【対面】基本的生体物質の構造と機能(4) | 脂質代謝:脂質の代謝について理解を深める | 川島 麗 | 10/6② |
第6回 | 【対面】基本的生体物質の構造と機能(5) | アミノ酸・タンパク質とは:アミノ酸の構造、種類とタンパク質について学ぶ | 川島 麗 | 10/13② |
第7回 | 【対面】基本的生体物質の構造と機能(6) | アミノ酸・タンパク質代謝:アミノ酸・タンパク質の代謝について理解を深める | 川島 麗 | 10/20② |
第8回 | 【対面】生体物質による体内調節システム(1) | ビタミンとは:ビタミンの種類、構造と機能及び欠乏症について理解する | 川島 麗 前川 達則 | 10/27② |
第9回 | 【対面】生体物質による体内調節システム(2) | 酵素とは:酵素の特徴、性質と酵素反応速度論を学ぶ | 川島 麗 川上 文貴 | 11/10② |
第10回 | 【対面】生体物質による体内調節システム(3) | ホルモンとは:ホルモンおよびその関連物質について理解を深める | 川島 麗 | 11/17② |
第11回 | 【対面】基本的生体物質の構造と機能(7) | 核酸とは:核酸の基本構造、DNAとRNAについて学ぶ | 川島 麗 | 11/24② |
第12回 | 【対面】基本的生体物質の構造と機能(8) | 核酸代謝:核酸の代謝およびDNAとRNAの機能について理解を深める | 川島 麗 | 11/30③ |
第13回 | 【対面】情報伝達による生体防御機構(1) | 免疫とは:生体免疫の生化学的特徴について学ぶ | 川島 麗 | 11/30④ |
第14回 | 【対面】情報伝達による生体防御機構(2) | 免疫反応:免疫反応の機序について理解を深める | 川島 麗 | 12/7③ |
第15回 | 【対面】まとめ | 疾患や病態の生化学について理解を深める | 川島 麗 市川 尊文 | 12/7④ |
◆実務経験の授業への活用方法◆
研究所での研究経験や病院での臨床経験を踏まえ、生化学を基礎とするライフサイエンス領域の研究成果が人体を理解する上でどのように役立っているか概説する。
1)生命活動の基本的なしくみの概論を説明できる。
2)生命活動に関わる物質とその役割を説明できる。
3)物質代謝とその異常と病気の関係を説明できる。
4)遺伝情報とはなにかを説明できる。
5)医療と生化学の関係を説明できる。
定期試験にて評価する。
各回の授業前に教科書を利用して講義内容の予習を行い、配布資料をもとに学習した内容をより深いものにするため参考書等を利用し復習する。授業時間外に必要な学習時間の目安は60時間である。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 資料を配布する。 | ||
参考書 | シンプル生化学 | 林典夫、廣野治子 | 南江堂 |
参考書 | 生化学—第2版 | 鈴木紘一 | 東京化学同人 |
参考書 | マッキー生化学 | 市川厚 | 化学同人 |
科目ナンバリングコード: CE201-SF06