科目責任者 | 土屋 紅緒 (※) |
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担当者 | 土屋 紅緒 (※) |
科目概要 | 2年 (2単位・必修) [医療検査学科] |
臨床検査技師を志す者にとって病理検査学の知識は必要不可欠であり、臨床検査技師国家試験における病理学出題数の約8割を占める重要な項目である。病理標本の作製技術および各種染色法の病理診断における意義を理解することにより、国家試験問題へ容易に取り組むことができるレベルの知識を身につける。
【教育内容】
概論として病理検査室業務の紹介を行う。病理検査に必要な基礎知識として、病理解剖、組織の固定・薄切法、各種染色法の原理、方法、結果の解釈と病理診断への応用について講義する。
【教育方法】
講義動画と配布する講義資料を併用した、オンデマンド型遠隔授業を行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | 【オンデマンド】 病理検査概論 | 病理検査室業務を紹介するDVDを視聴し、本講義で学ぶべき病理検査技術の全体像を把握する。 | 土屋 紅緒 | |
第2回 | 【オンデマンド】 病理解剖 試薬の管理 | 病理解剖の目的と臨床検査技師の役割、検査で扱う有害物質の管理について学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第3回 | 【オンデマンド】 標本作製法(1) 切り出し 固定(1) | 検体組織の切り出しについて、要点や注意事項を学ぶ。 固定液の種類と組成、特徴を理解する。 | 土屋 紅緒 | |
第4回 | 【オンデマンド】 標本作製法(2) 固定(2) 脱灰 | 固定液の種類と組成、特徴を理解する。 脱灰の手順と注意事項、各種脱灰液の特徴を学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第5回 | 【オンデマンド】 標本作製法(3) 包埋 薄切 | 包埋剤の種類およびパラフィン包埋の手順を理解する。 ミクロトームの種類と特徴、パラフィンブロック薄切時の注意事項を学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第6回 | 【オンデマンド】 標本作製法(4) 凍結標本の作成法 染色法総論 基本染色法 | 迅速標本作製の目的と標本作製法について学ぶ。 色素の性質と染色性について学ぶ。 HE染色の原理と用いる試薬について学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第7回 | 【オンデマンド】 特殊染色法(1) 膠原線維の染色法 弾性線維の染色法 | 膠原線維の染色(アザン・マロリー、マッソン・トリクローム)および弾性線維の染色(エラスチカ・ワンギーソン)について、染色目的と原理、試薬、染色結果を理解する。 | 土屋 紅緒 | |
第8回 | 【オンデマンド】 特殊染色法(2) 細網線維の染色法 | 細網線維の染色(渡辺の鍍銀、PAM)について、染色目的と原理、試薬、染色結果を理解する。 | 土屋 紅緒 | |
第9回 | 【オンデマンド】 特殊染色法(3) 多糖類の染色法 | 多糖類の染色(PAS、アルシアン青、トルイジン青)について、染色目的と原理、試薬、染色結果を理解する。 | 土屋 紅緒 | |
第10回 | 【オンデマンド】 特殊染色法(4) 脂質の染色法 核酸の染色法 アミロイドの染色法 線維素の染色法 | 脂質染色の注意事項と染色法(ズダンⅢ、ナイル青)について学ぶ。核酸の染色法(メチル緑・ピロニン)、アミロイドの染色法(コンゴー赤)、線維素の染色法(PTAH)について、染色目的と結果を学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第11回 | 【オンデマンド】 特殊染色法(5) 組織内病原体の染色法 組織内無機物質の染色法 | 組織内病原体の染色法(グロコット、チール・ネルゼンなど)と組織内無機物の染色法(ベルリン青、コッサ)について、染色目的、用いる試薬、染色結果を学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第12回 | 【オンデマンド】 特殊染色法(6) 神経組織の染色法 生体内色素の染色法 | 神経組織の染色法(クリューバ・バレラ、ボディアンなど)および生体内色素の染色法(マッソン・フォンタナ、シュモール反応)について、染色目的、用いる試薬、染色結果を学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第13回 | 【オンデマンド】 組織化学染色(1) 免疫組織化学染色 | 酵素抗体法について、染色原理を理解し、染色方法、染色結果の解釈とトラブルシューティングを学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第14回 | 【オンデマンド】 組織化学染色(2) 遺伝子の染色法 | in situ hybridization法およびFISH法について、目的と原理を理解し、染色方法、染色結果の解釈を学ぶ。 | 土屋 紅緒 | |
第15回 | まとめ | まとめ及び解説を行う。 | 土屋 紅緒 |
◆実務経験の授業への活用方法◆
大学での医療技術者としての経験を踏まえ、病理診断における病理検査の意義および実際の病理検査がどのように行われるのかを概説する。
①固定、脱灰、薄切、凍結標本作製法など、病理組織標本作製の目的や要点を説明できる。
②各種染色法の目的、原理、注意点を理解し、各種疾患の病態と染色結果を関連付けて考察できる。
③臨床検査技師国家試験レベルの問題(病理検査学分野)の80%以上を正解できる。
定期試験により評価する。
授業時間外に必要な学習の時間はおおよそ60時間。
予習:重点事項の理解を容易にするために、講義内容の事前配布プリントおよび教科書の該当項目に目を通して授業内容の概要を把握しておくこと。
復習:知識を定着させるために、各回終了後には講義資料や教科書の該当箇所を読みなおして、講義内容の振り返りをしておくこと。病理検査学の理解を深めるには、組織学および病理学の知識と関連づけながら学習することが必須であるため、各科目の教科書や参考書(カラーアトラスなど)も利用するとよい。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 最新臨床検査学講座 病理学/病理検査学 | 松原 修 | 医歯薬出版 |
参考書 | 最新 染色法のすべて (Medical Technology別冊) | 医歯薬出版 |
科目ナンバリングコード: ML301-SS02