科目責任者 | 薮田 十司 |
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担当者 | 小野 真理子 (※) |
科目概要 | 2年 (2単位・必修) [健康科学科] |
健康科学科の3群科目で必要とされる分析化学の基礎知識の習得が目標である。特に労働衛生管理で重要な一課題である職場環境評価のための作業環境測定に必要な分析化学の基礎的技術水準を習得する。
【教育内容】
測定に際して用いられる単位、物質の物性、化学的性質や反応性などの分析化学に必要な基礎知識を学習する。また、測定対象物質の捕集法と分析に必要な機器や性能及び原理に関する基礎知識を学習する。
【教育方法】
講義形式で解説を行う。講義にはパワーポイントを使用し、必要に応じ理解度を確認するための小テストを行う。小テストの解説は、授業内または次の授業で行う。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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1・2回 | 【オンデマンド】 分析化学の基礎知識 | 原子、分子、物質の基本的性質 物質量と単位。原子量、分子量等物理化学的基礎知識。物質の状態(気体、液体、固体) 化学平衡の概念(平衡定数、酸塩基、pH、酸化還元、その他)などについて説明する。 | 小野 真理子 | |
3・4回 | 【オンデマンド】 分析化学の基本器具及び試薬等の知識 | 天秤、温度計、湿度計等物理量測定用器具の性能と取扱い。 流量計、真空計、計量ガラス器具等測容器具類の性能と取扱い。 ポンプ、水素発生装置その他の器具の性能と取扱い。 試薬類の純度、性質、取扱い(有機溶剤、精製水の知識)などについて説明する。 | 小野 真理子 | |
5・6回 | 【オンデマンド】 試料の捕集に関する知識及び試料の処理 | 直接捕集法、液体捕集法、固体捕集法の器具の取扱い。 捕集率、脱着率、回収率などについて説明する。 | 小野 真理子 | |
7・8回 | 【オンデマンド】 標準試料及び検量線 | 各捕集法における試料の処理と分析試料の調製 標準物質の選定と取扱い方法及び標準試料の調製と濃度計算 検量線の意義と作成法ならびにその利用方法などについて説明する。 | 小野 真理子 | |
9・10回 | 【オンデマンド】 分析機器の原理及び分析法 | クロマトグラフ分析法の知識(ガスクロマトグラフの原理と分析法、高速液体クロマトグラフの原理と分析法) 光分析の知識(吸光光度分析計の原理と分析法、原子吸光光度計の原理と分析法、蛍光光度分析計、赤外分析法、ICP)などについて説明する。 | 小野 真理子 | |
11~14回 | 【オンデマンド】 分析機器の原理及び分析法(X線回折分析法、放射線分析法) 物質の性質と反応及びガス検知管 分析結果の処理 | その他の分析法の原理と分析法(X線回折分析法、放射線分析法) 重量分析、容量分析、化学平衡、水素イオン濃度 無機化合物ならびに有機化合物の性質と反応 ガス検知管の知識 分析の基礎知識(分析手法のながれ、試料の一般的性質) 分析結果の整理(分析精度と有効数字)などについて説明する。 | 小野 真理子 | |
15回 | 総括 | 前期授業のまとめ | 小野 真理子 | 後日掲示 |
◆実務経験の授業への活用方法◆
研究機関での有害物質の分析(定性・定量)の経験を踏まえて、分析上の具体的な注意点などを含めて、講義を行う。
分析化学に必要な単位、物質の物性と化学的性質、また反応性等の物理的及び化学的概念を把握する。作業環境測定において使用されている分析法の基礎概念及び分析機器の原理と構成を理解する。
分析化学に必要な基礎知識の理解度及びそれに必要な計算能力を判定評価するために、小テストを適宜実施し、総合的な評価を定期試験により行う。
シラバスを参考に該当項目の予習及び小テストの内容等を踏まえての復習を60時間以上行う。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 作業環境測定のための分析概論 | 日本作業環境測定協会 | 日本作業環境測定協会 |
参考書 | 化学便覧 | 日本化学会 | |
参考書 | 分析化学便覧 | 日本分析化学会 |
科目ナンバリングコード: HS201-SF11