音声学(実習含)Phonetics(Practice included)
科目責任者堀口 利之 (※)
担当者世良 時子 (※)
科目概要2年 (2単位・必修) [リハビリテーション学科 言語聴覚療法学専攻]

授業の目的

音声学では言語学的音声学の理論面を扱うが、同時に実習として、実際の発音と聞き取りの練習を行い、音声に関わるスキルの定着を目指す。また、音声学の理解を深めるために不可欠な音韻論の概要を説明するとともに実際の音韻分析の練習を行う。

教育内容・教育方法

言語学的音声学の概要を講義し、それが他の様々な音声学への入門となるようにする。音声の練習は、易しいものから難しいものへと進めるため、IPA の順序通りには行わないが、段々と難しくなっていくので、その都度復習を組み込み、定着を図る。また、音韻論は、概要を解説するとともに、実際に音韻分析を行う機会を設け、自分でデータを観察・分析する過程から、音声学・音韻論の理論への理解を促す。

授業内容

項目授業内容担当者日時
第1回言語における音声ヒトのコミュニケーションと動物のコミュニケーション、音声の産出と聴取について学ぶ世良 時子
4/12④
第2回音声と文字記号体系としての言語における音声と文字の機能とその違いについて学ぶ
発音練習①
世良 時子
4/12⑤
第3回音産出機構の概要source-filter理論の概要、気流流出機構、発声機構、変調機構について学ぶ世良 時子
4/19④
第4回子音と母音子音と母音の違い、IPAでのそれぞれを決定する要素について学ぶ
発音練習②
世良 時子
4/19⑤
第5回構音点
下部構音器官と上部構音器官、二重構音、二次構音について学ぶ世良 時子
4/26④
第6回構音法(1)狭めの度合いについて学ぶ
発音練習③
世良 時子
4/26⑤
第7回構音法(2)側面的音声と中線的音声について学ぶ世良 時子
5/10④
第8回構音法(3)流音、半母音について学ぶ
発音練習④
世良 時子
5/10⑤
第9回母音舌位の高低/前後、円唇母音と張唇母音、二重母音、母音連続について学ぶ世良 時子
5/15④
第10回音韻論とは能記と所記、音素、音韻体系について学ぶ
発音練習⑤
世良 時子
5/15⑤
第11回ミニマルペアと相補分布音韻的対立と音環境変異について学ぶ世良 時子
5/17④
第12回音韻分析の実際相補分布を用いた音韻分析の練習を行う
発音練習⑥
世良 時子
5/17⑤
第13回音韻規則(1)基底形の設定、音韻規制の考え方、弁別素性、有標性について学ぶ世良 時子
5/24④
第14回音韻規則(2)基底形の設定、音韻規制の考え方、弁別素性について学ぶ
発音練習⑦
世良 時子
5/24⑤
第15回オーバーラッピング、サンディ現象オーバーラッピングを含む複雑な音韻現象について学ぶ世良 時子
5/31④
第16回構音点・構音法の復習構音点・構音法と発音練習とのまとめを行う
発音練習⑧
世良 時子
5/31⑤
第17回気流流出機構肺気流とそれ以外の気流流出機構について学ぶ世良 時子
6/7④
第18回発声機構発声機構の構造と声帯振動の仕組みについて学ぶ
発音練習⑨
世良 時子
6/7⑤
第19回喉頭機構喉頭特徴、有声音と無声音、有気音と無気音、Voice Onset Time (VOT) について学ぶ世良 時子
6/14④
第20回口鼻調節閉鎖鼻音と他の鼻音性音声について学ぶ
発音練習⑩
世良 時子
6/14⑤
第21回プロソディー長さ、強さ、ピッチについて学ぶ世良 時子
6/21④
第22回音のまとまり音節とモーラについて学ぶ世良 時子
6/21⑤
第23回アクセント(1)東京方言アクセントの体系(名詞)について学ぶ世良 時子
6/28④
第24回アクセント(2)東京方言アクセントの体系(動詞、その他)について学ぶ
発音練習⑪
世良 時子
6/28⑤
第25回アクセント(3)日本語諸方言のアクセント体系の概要について学ぶ世良 時子
7/5④
第26回イントネーションイントネーションについて学ぶ
発音練習⑫
世良 時子
7/5⑤
第27回形態論とは屈折形態論と語形成、接辞付加と重複、屈折語と膠着語について学ぶ世良 時子
7/12④
第28回日本語形態音韻論(1)動詞の活用と音韻規則について学ぶ
発音練習⑬
世良 時子
7/12⑤
第29回日本語形態音韻論(2)繁辞(copula)と形容詞形態論について学ぶ世良 時子
7/19④
第30回総復習・発音テスト発音テストを行う。
音産出についての総まとめを行う。
世良 時子
7/19⑤

到達目標

1)音声学・音韻論の理論を理解し、それを用いて、実際の言語現象を分析できるようになる。
2)自らの器官を意識的にコントロールし、目標の音声が発音できる。また、それが聞き取りに応用できる。

評価基準

授業内での小テスト〔聞き取り含〕(40%)、実習への取り組み(10%)、授業内での発音テスト(10%)、定期試験時の筆記試験(40%)で評価する。

準備学習等(予習・復習)

予習よりも復習を重視する。復習することが、翌週の小テストの準備につながる。また、音声の発音は、段階的に難しくなっていくので、毎回十分な復習を行うこと。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書言語聴覚士のための基礎知識ー音声学・言語学編集 今泉 敏医学書院
参考書新ことばの科学入門 第2版G. J . ボーデン、K. S. ハリス、L. J . ラファエル著、廣瀬肇訳医学書院
参考書岩波講座言語の科学〈2〉音声田窪 行則、窪薗 晴夫、白井 克彦、前川 喜久雄、本多 清志、中川 聖一岩波書店
参考書日本語の音声(現代言語学入門2)窪薗晴夫岩波書店
参考書日本語音声学入門斉藤純男 三省堂
参考書言語の構造 音声音韻編柴谷方良 他くろしお出版
参考書音声学パイク著、今井邦彦訳研究社出版
参考書音声学概説ピーター・ラディフォギッド著、竹林滋他訳研究社出版
参考書音声音韻(朝倉日本語講座3)朝倉書店 
参考書基礎からの日本語音声学福盛 貴弘 東京堂出版