科目責任者 | 坂口 和也 (※) |
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担当者 | 坂口 和也 (※), 安冨 蔵人 (※) |
科目概要 | 3年 (2単位・必修) [医療工学科 診療放射線技術科学専攻] |
核医学検査技術学は非密封の放射性同位元素で標識した放射性医薬品を体内に投与するなどして、臓器組織の機能および病態の解明を行う検査技術を取り扱う学問である。核医学技術学Ⅱでは生体内投与した放射性医薬品からの放射線を体外計測するインビボ検査を詳しく取り上げ、その検査手技等を講義し、将来多くの学生が一度は従事するであろう核医学検査(インビボ検査)について必要な知識を身につける。
核医学技術学Iを基に、検査の目的、用いる放射性医薬品とその集積原理(集積機序とも言う)、検査手技、画像解剖および臨床的意義を臓器ごとに学習し、核医学検査技術学の臨床的な項目について講義する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1回 | インビボ検査概論 | 体内に放射性医薬品を投与しガンマカメラ等で撮像するインビボ検査の概要を把握する。 | 坂口 和也 | 4/4⑤ |
第2回 | 骨・関節 | 代表的な核医学検査で、画像も比較的理解しやすい、骨シンチグラフィについて習得し、インビボ検査の概念理解を補強する。 | 坂口 和也 | 4/11⑤ |
第3回 | 内分泌系 | 機能画像検査の特徴を色濃く反映した内分泌系(甲状腺、副甲状腺、副腎皮質・髄質)シンチグラフィについて、生理学的背景と併せて習得する。 | 坂口 和也 | 4/18⑤ |
第4回 | 核医学治療 (RI内用療法) | α, β線放出核種を用いたRI内用療法について、内分泌系腫瘍の治療を対象としたものも多いので、本回で学び、前回講義の理解補強も併せて行う。 | 坂口 和也 | 4/25⑤ |
第5回 | 中枢神経系1 (脳血流) | 三大疾病の2つを占める血液循環系の疾患のうち、脳血流に関しての核医学検査について習得する。 また、血流を介した組織への薬物供給・排泄(薬物動態)について知識を深める。 | 坂口 和也 | 5/9⑤ |
第6回 | 中枢神経系2 (神経受容体) | 認知症やてんかん、精神疾患の病態把握など中枢神経受容体を対象とした核医学検査について学ぶ。 | 坂口 和也 | 5/16⑤ |
第7回 | 循環器系1 (心筋血流・代謝など) | 心筋血流、心筋梗塞、心筋脂肪酸代謝、心交感神経機能シンチグラフィおよび心筋PETについて習得する。 | 坂口 和也 | 5/23⑤ |
第8回 | 循環器系2 (心機能解析) | 心電図同期収集など、心拍出量や心駆出率等の心機能解析を行うための撮影法や解析方法ついて学ぶ。 | 坂口 和也 | 5/30⑤ |
第9回 | 呼吸器系 | 肺血流シンチグラフィと肺換気シンチグラフィについて呼吸器系疾患とともに学ぶ。 | 坂口 和也 | 6/6⑤ |
第10回 | 消化器系 | 唾液腺、消化管出血、肝・胆道、肝シンチグラフィについて検査の意義・手技などを学ぶ。 | 坂口 和也 | 6/13⑤ |
第11回 | 泌尿器系 | 腎静態シンチグラフィと腎動態シンチグラフィ(レノグラム)について薬物の排泄機構とともに習得する。 | 坂口 和也 | 6/20⑤ |
第12回 | 脳脊髄液・リンパ流・他 | 脳脊髄液・リンパ流の流れの観察や、センチネルリンパ節の特定を行う核医学検査法について学ぶ。 | 坂口 和也 | 6/27⑤ |
第13回 | 腫瘍・炎症1 (非特異的検査) | 非特異的な集積を示す薬剤による、腫瘍・炎症シンチグラフィ、PET検査について知識を深める。 | 坂口 和也 | 7/4⑤ |
第14回 | 腫瘍・炎症2 (特異的検査) | 腫瘍が持つ特徴を活かした腫瘍シンチグラフィ、PET検査について、特異的集積の背景と併せて習得する。 | 坂口 和也 | 7/11⑤ |
第15回 | 核医学検査技術学のまとめ | 血流による薬剤輸送、肝臓での代謝・解毒、腎臓から尿として排泄される等の過程(生理・薬理学的観点)から、核医学検査各論を再確認し、理解を深める。 | 坂口 和也 | 7/18⑤ |
各検査の生理学的背景や病理に基づく目的、放射性医薬品の種類と集積原理、検査方法、臨床的意義や検査結果画像を結び付けた、核医学検査技術学全体の知識を身に付け、説明できるようになる。
国家試験で例えれば、正しい選択肢を五者択一で当てられるだけで無く、誤りの選択肢についてもどの部分が誤りであるか指摘でき、引っ掛けなどの難問でも集積原理などから順序立てて正答を導き出せるところを到達目標とする。
主に定期試験(60%)とし、前回講義の小テストを日常の取り組み(40%)として評価に加える。
なお、学部試験内規に従い、出欠は定期試験受験資格の判定のみに用いる。また、再試験は実施しない。
小テストはマークシート形式で実施し、問題用紙と解答・解説は同日に持ち帰りができる(復習に充てること)。
初回を除き、次回予定の講義資料を先に配布する。その資料のうち最初の数ページは検査各論の導入として、関係する解剖学・生理学等の基本的背景を記載している。この導入部は知っているものとして講義を進めるので、読み進めておくこと。また、原則(連続する場合は除く)、講義始めに前回講義の小テスト(マークシート形式)を実施するので、復習をしておくこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 毎回、資料を配付する。 | ||
参考書 | 核医学検査技術学 改訂3版 | 佐々木雅之, 桑原康雄 | 南山堂 |
参考書 | 最新臨床核医学 改訂第3版 | 久田欣一 | 金原出版 |
参考書 | 核医学技術総論 | 日本核医学技術学会 | 山代印刷 |
参考書 | わかりやすい核医学 | 玉木 長良, 真鍋 治 | 文光堂 |
参考書 | 核医学画像診断ハンドブック 改訂版 | 中嶋憲一 | エルゼビア・ジャパン |
参考書 | 新 放射化学・放射性医薬品学 | 佐治英郎, 前田 稔 | 南江堂 |
診療放射線技師国家試験の「核医学検査技術学」に該当する科目であることから、十分な理解を促す目的で補講を実施することがある。