Web Syllabus(講義概要)
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免疫検査学IIImmunology II
科目責任者川村 俊彦 (※)
担当者川村 俊彦 (※), 久保 誠 (※), 太田 悦朗 (※)
科目概要3年 (2単位・必修) [医療検査学科]

授業の目的

 臨床検査技師として免疫検査を行うためには、検査手技の方法を機械的に記憶するのではなく、検査の原理・背景を理解した上で検査を行うことが求められる。そのために必要な免疫学の基礎を、しっかりと理解し学ぶことが必要である。免疫検査学IIでは、免疫検査学Iで学んだ免疫学の基本をもとに、疾患の範囲を更に広げ(臓器移植・癌・免疫不全症・自己免疫疾患等)、それらの病態・検査方法を学ぶとともに、免疫および輸血に関する具体的な検査手技・方法およびその原理を学ぶ。

教育内容・教育方法・フィードバック

 免疫検査の基本である試験管内抗原抗体反応について解説する。免疫反応が関与する疾患(臓器移植・癌・免疫不全症・自己免疫疾患)の病態、検査方法及びその原理について学ぶ。また、輸血の際に必要な免疫検査方法について、その検査方法及びその原理について解説する。免疫検査学実習と密接に関連させながら講義を進める。国家試験の頻出問題についての解説も行う。授業は、講義形式(パワーポイントおよび板書による説明)により進める。

授業内容

項目授業内容担当者日時
第1回7.試験管内抗原抗体反応-1沈降反応の原理およびそれに基づく検査法について学ぶ。久保 誠
4/9②
第2回7.試験管内抗原抗体反応-2凝集反応、溶解反応、中和反応の原理およびそれらに基づく検査法について学ぶ。久保 誠
4/16②
第3回7.試験管内抗原抗体反応-3標識抗原抗体反応、抗原抗体反応の機器測定およびそれらに基づく検査法について学ぶ。久保 誠
4/23②
第4回7.試験管内抗原抗体反応-4フローサイトメトリー、ウエスタンブロット法の原理とそれらを用いた検査法について学ぶ。久保 誠
5/7②
第5回11.血清タンパク異常症免疫グロブリン、その他の血清タンパク質異常の病態、検査法、検査値について学ぶ。久保 誠
5/14②
第6回15.移植免疫 (臓器移植)移植の種類、移植の副作用、拒絶反応のメカニズム、拒絶反応を抑える方法について学ぶ。川村 俊彦
5/21②
第7回12.腫瘍と免疫腫瘍に対する免疫反応、代表的な腫瘍マーカーについて学ぶ。川村 俊彦
5/28②
第8回13.免疫不全症先天性免疫不全症、後天性免疫不全症の原因、病態、検査法について学ぶ。川村 俊彦
6/4②
第9回10.自己免疫疾患-1臓器特異的自己免疫疾患の病態、自己抗体、検査方法について学ぶ。川村 俊彦
6/11②
第10回10.自己免疫疾患-2全身性自己免疫疾患の病態、自己抗体、検査方法について学ぶ。川村 俊彦
6/18②
第11回14.輸血と免疫-1同種抗原と同種免疫について学ぶ。太田 悦朗
6/25②
第12回14.輸血と免疫-2ABO血液型の検査法について学ぶ。ABO亜型や新生児血液の特徴も学習する。太田 悦朗
7/2②
第13回14.輸血と免疫-3Rh血液型とその他の血液型の種類、検査法を学ぶ。太田 悦朗
7/9②
第14回14.輸血と免疫-4血液製剤の種類・保存法・保存期間を学ぶ。血液型不適合妊娠について学習する。太田 悦朗
7/16②
第15回14.輸血と免疫-5輸血前に行う検査法について学ぶ。また、輸血に伴う副作用や合併症について学習する。太田 悦朗
7/16③
第1回
項目
7.試験管内抗原抗体反応-1
授業内容
沈降反応の原理およびそれに基づく検査法について学ぶ。
担当者
久保 誠
日時
4/9②
第2回
項目
7.試験管内抗原抗体反応-2
授業内容
凝集反応、溶解反応、中和反応の原理およびそれらに基づく検査法について学ぶ。
担当者
久保 誠
日時
4/16②
第3回
項目
7.試験管内抗原抗体反応-3
授業内容
標識抗原抗体反応、抗原抗体反応の機器測定およびそれらに基づく検査法について学ぶ。
担当者
久保 誠
日時
4/23②
第4回
項目
7.試験管内抗原抗体反応-4
授業内容
フローサイトメトリー、ウエスタンブロット法の原理とそれらを用いた検査法について学ぶ。
担当者
久保 誠
日時
5/7②
第5回
項目
11.血清タンパク異常症
授業内容
免疫グロブリン、その他の血清タンパク質異常の病態、検査法、検査値について学ぶ。
担当者
久保 誠
日時
5/14②
第6回
項目
15.移植免疫 (臓器移植)
授業内容
移植の種類、移植の副作用、拒絶反応のメカニズム、拒絶反応を抑える方法について学ぶ。
担当者
川村 俊彦
日時
5/21②
第7回
項目
12.腫瘍と免疫
授業内容
腫瘍に対する免疫反応、代表的な腫瘍マーカーについて学ぶ。
担当者
川村 俊彦
日時
5/28②
第8回
項目
13.免疫不全症
授業内容
先天性免疫不全症、後天性免疫不全症の原因、病態、検査法について学ぶ。
担当者
川村 俊彦
日時
6/4②
第9回
項目
10.自己免疫疾患-1
授業内容
臓器特異的自己免疫疾患の病態、自己抗体、検査方法について学ぶ。
担当者
川村 俊彦
日時
6/11②
第10回
項目
10.自己免疫疾患-2
授業内容
全身性自己免疫疾患の病態、自己抗体、検査方法について学ぶ。
担当者
川村 俊彦
日時
6/18②
第11回
項目
14.輸血と免疫-1
授業内容
同種抗原と同種免疫について学ぶ。
担当者
太田 悦朗
日時
6/25②
第12回
項目
14.輸血と免疫-2
授業内容
ABO血液型の検査法について学ぶ。ABO亜型や新生児血液の特徴も学習する。
担当者
太田 悦朗
日時
7/2②
第13回
項目
14.輸血と免疫-3
授業内容
Rh血液型とその他の血液型の種類、検査法を学ぶ。
担当者
太田 悦朗
日時
7/9②
第14回
項目
14.輸血と免疫-4
授業内容
血液製剤の種類・保存法・保存期間を学ぶ。血液型不適合妊娠について学習する。
担当者
太田 悦朗
日時
7/16②
第15回
項目
14.輸血と免疫-5
授業内容
輸血前に行う検査法について学ぶ。また、輸血に伴う副作用や合併症について学習する。
担当者
太田 悦朗
日時
7/16③

到達目標

・免疫検査の基本である試験管内抗原抗体反応について、それらの反応・試験の種類を列挙することができ、その原理を説明できる。
・臓器移植の際の拒絶反応を免疫学的に説明できる。
・癌に対する免疫反応を説明できる。
・代表的な腫瘍マーカーを列挙し、どの癌のマーカーであるかを説明できる。
・代表的な先天性免疫不全症を列挙し、それぞれにおいてどの免疫機能が障害されているかを説明できる。
・自己免疫疾患を、臓器特異的自己免疫疾患と全身性自己免疫疾患に分類できる。
・自己免疫疾患で検出される自己抗体を、疾患別に列挙できる。
・輸血に必要な検査方法を列挙し、その原理を説明できる。
学習の到達目標としては、臨床検査技師国家試験の免疫学分野の問題の正答率が80%以上になることを目標とする。

評価基準

 定期試験の成績(70%)、授業中に行われる小テストの成績(15%)、出席状況(15%)を総合的に評価する。

準備学習等(予習・復習)

 指定教科書の該当する範囲を読み、予習をしてから授業に臨むこと。その際、理解できなかった箇所をノート等に記載しておき、それらを授業を受けて解決するように心がけること。授業項目の前に付いた番号は、指定教科書の章番号を示している。例: 第7回の授業の項目「12.腫瘍と免疫」の 「12」は、教科書 p159-p165 「12.腫瘍と免疫」に対応している。また、講義終了後は、講義で配布したレジュメを中心に、復習をすること。授業を受けても、理解できなかった箇所は、積極的に質問することにより解決することを心がける。質問等は大歓迎するので、研究室を気軽に訪れてほしい。また、授業ごとに、復習として、国家試験問題集(2019年版 医歯薬出版社)の免疫学の該当部分の問題を解くこと。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書新版臨床免疫学-第3版宮坂信之、烏山一、浅川英男、山田俊幸編講談社サイエンティフィク
参考書2019年版 臨床検査技師国家試験問題集日本臨床検査学教育協議会 編医歯薬出版株式会社
参考書免疫検査学窪田哲郎他編医師薬出版株式会社
参考書免疫検査学折笠道昭編医学書院
参考書リッピンコットシリーズ イラストレイテッド免疫学 原書2版矢田純一/高橋秀実 監訳丸善出版
参考書絵でわかる免疫安保徹講談社
教科書
署名
新版臨床免疫学-第3版
著者・編者
宮坂信之、烏山一、浅川英男、山田俊幸編
発行所
講談社サイエンティフィク
参考書
署名
2019年版 臨床検査技師国家試験問題集
著者・編者
日本臨床検査学教育協議会 編
発行所
医歯薬出版株式会社
参考書
署名
免疫検査学
著者・編者
窪田哲郎他編
発行所
医師薬出版株式会社
参考書
署名
免疫検査学
著者・編者
折笠道昭編
発行所
医学書院
参考書
署名
リッピンコットシリーズ イラストレイテッド免疫学 原書2版
著者・編者
矢田純一/高橋秀実 監訳
発行所
丸善出版
参考書
署名
絵でわかる免疫
著者・編者
安保徹
発行所
講談社