科目責任者 | 浅川 賢 (※) |
---|---|
担当者 | 門谷 裕一, 小畑 秀一, 田口 明子 (※), 林 徹, 木村 武俊, 浅川 賢 (※) |
科目概要 | 2年 (1単位・必修) [リハビリテーション学科 視覚機能療法学専攻] |
肉眼解剖と病理組織の顕微解剖よる実際の観察から、視器や皮質中枢の構造と役割を学ぶ。また、眼科臨床において必要な解剖所見は、スケッチにより病理や疾患の発症機序とともに理解し、本科目に関連する視機能評価の手技は、実技実習を行いながら体得することを目的とする。
視器の解剖は、豚眼を用いて眼球・眼球付属器の形態や諸器官相互の位置関係を学ぶ。また、ヒトやサル、家兎の前眼部・後眼部の組織標本と病理所見をスケッチすることで観察力を養う。さらに、視器に関する機能評価の実習を行い、視器の「診かた」を習得する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
---|---|---|---|---|
1・2 | 眼病理実習(前眼部) | 前眼部における病理発生機序と組織破綻との関連を習得する。 | 浅川 賢 | 9/6②③ |
3 | 内眼筋の解剖 | 神経支配、筋の構造と機能について、スライドを見ながら学ぶ。 | 浅川 賢 | 9/13② |
4 | 眼自律神経系の解剖① | 交感神経(毛様脊髄中枢、節前線維、節後線維)の経路を習得する。 | 浅川 賢 | 9/13③ |
5 | 眼自律神経系の解剖② | 副交感神経(Edinger-Westphal核、毛様体神経節、短毛様神経)の経路・中脳背側(視蓋前域・後交連)を習得する。 | 浅川 賢 | 9/20② |
6 | 眼自律神経系の診かた・ 評価実習 | 瞳孔径と対光反射、輻湊反応、涙液分泌量、調節反応の評価法を体得する。 | 浅川 賢 | 9/20③ |
7・8 | 眼病理実習(後眼部) | 後眼部における病理発生機序と組織破綻との関連を習得する。 | 浅川 賢 | 9/27②③ |
9 | 眼組織実習の概要 | 顕微鏡の扱い方を習得する。 組織標本の観かたを学ぶ。 | 門谷 裕一 小畑 秀一 田口 明子 林 徹 木村 武俊 浅川 賢 | 10/4② |
10~12 | 眼組織標本の観察 | 前眼部の組織所見を観察する。 後眼部の組織所見を観察する。 | 門谷 裕一 小畑 秀一 田口 明子 林 徹 木村 武俊 浅川 賢 | 10/4③④⑤ |
13 | 網膜の構造障害と機能変化 | 黄斑部・網膜神経線維の診かたを学ぶ。 顕微鏡と光干渉断層計との違いを学ぶ。 | 浅川 賢 | 10/11② |
14 | 視神経の構造障害と機能 変化 | 視神経乳頭形状・視神経の診かたを学ぶ。 中心視野・周辺視野の概要と、その異常の捉え方を学ぶ。 | 浅川 賢 | 10/11③ |
15・16 | 視覚に関連する脳神経系の診かた・評価実習 | 視覚に関連する脳神経の評価法(対座法、角膜知覚、眼挙筋力、瞼裂幅、眼球突出)を体得する。 | 浅川 賢 | 10/18②③ |
17 | 眼窩の解剖 | 眼窩を構成する骨を模型を使用して学ぶ。 | 浅川 賢 | 10/25② |
18 | 外眼筋の解剖 | 神経支配、起始部と付着部、作用方向、自己受容器について、模型眼を使用して学ぶ。 | 浅川 賢 | 10/25③ |
19 | 眼球運動に関する解剖 | 核上性中枢(前頭眼野・頭頂眼野)、中間中枢(傍正中橋網様体・内側縦束吻側間質核・Cajal間質核)、核間(内側縦束)、神経核、末梢神経の経路を習得する。 | 浅川 賢 | 11/1② |
20 | 眼球運動の制御機構 | ステップ信号とパルス信号の違いを学ぶ。 プレモーター回路、脳幹(中脳・橋・延髄)と小脳(虫部・片葉)の役割を学ぶ。 | 浅川 賢 | 11/1③ |
21 | 眼球運動障害の診かた・ 評価実習 | 眼球運動の評価法を体得する。 | 浅川 賢 | 11/8② |
22 | 眼球模型の作製 | 眼球模型を作製して筋の作用方向を再確認する。 | 浅川 賢 | 11/8③ |
23 | 視器解剖実習の概要 | 解剖に対する心得や基本手技を習得する。 | 門谷 裕一 小畑 秀一 田口 明子 林 徹 木村 武俊 浅川 賢 | 11/15② |
24~26 | 豚眼実習 | 肉眼的解剖による諸器官相互の位置関係を習得する。 | 門谷 裕一 小畑 秀一 田口 明子 林 徹 木村 武俊 浅川 賢 | 11/15③④⑤ |
27 | 視覚伝導路の解剖 | 視交叉、視索、外側膝状体、視放線、有線領における線維走行と視野投射との関連を習得する。 | 浅川 賢 | 11/22② |
28 | 高次視覚領域・膝状体外 視覚系の解剖 | 高次視覚領域を支配する血管の分布と、その異常の捉え方を学ぶ。 膝状体外視覚系(非膝状体視覚系)の意義を学ぶ。 | 浅川 賢 | 11/22③ |
29 | 実験動物慰霊祭 | 実験動物慰霊祭を挙行する。 | 浅川 賢 | 11/29② |
30 | まとめ | 実習のまとめを行う。 | 浅川 賢 | 11/29③ |
正常組織や病理像の肉眼解剖、顕微鏡観察を行うことで、視器の解剖や病理の基本所見を観ることができる。また、視機能評価の実技実習を通して、関連する神経系を視診することができる。さらに、実験動物に対する尊厳と愛護の気持ちを持つことができる。
スケッチ(30%)、定期試験(70%)の結果により、総合して評価する。
[予習]
・「視器解剖・病理学」の講義内容と、整理した内容を確認しておくこと。
[復習]
・学習した内容をふまえて、評価法の手技や組織標本の観かた、視器の診かたを再確認すること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 視器解剖・病理学実習 | 浅川 賢 | 北里大学医療衛生学部 編 |
参考書 | 眼の発生と解剖・機能 | 大鹿哲郎、他 編 | 中山書店 |
参考書 | 眼の組織・病理アトラス | 猪俣 孟、他 編 | 医学書院 |
参考書 | 眼科検査ガイド(第2版) | 根木 昭、他 編 | 医学書院 |