科目責任者 | 佐藤 雄一 (※) |
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担当者 | 佐藤 雄一 (※), 長塩 亮 (※) |
科目概要 | 2年 (1単位・必修) [医療検査学科] |
遺伝子検査学は講義だけでは理解できない部分が相当にある。よって、実習を通して臨床検査技師として必要と思われる遺伝子検査技術(材料の調整法、様々な検査方法)を学ぶと共に、これら方法の原理なども理解できるように教育する。
遺伝子検査法に必要な基礎的な技術や実際に使用されている検索方法等を中心に実習する。さらに、免疫染色法、in situ hybridization法も取り入れ、形態と遺伝子異常の関連性を追求する実習も展開する。
回 | 項目 | 授業内容 | 担当者 | 日時 |
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第1~3回 | 実習の説明 DNA抽出(新鮮材料) | 新鮮材料(培養細胞)とホルマリン固定パラフィン包埋材料からのDNA抽出法の1日目の操作(タンパク質分解酵素処理まで)を行う。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 9/20③④⑤ |
第4~6回 | DNA抽出(ホルマリン固定パラフィン包埋材料) | 新鮮材料とホルマリン固定パラフィン包埋材料からのDNA抽出法の2日目の操作(エタノール沈殿を用いたDNAの精製)を行い、DNAの濃度を測定する。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 9/21③④⑤ |
第7~9回 | DNAの切断 電気泳動 | 抽出したDNAを制限酵素を用いて切断する。 切断したDNAと未処理のDNAを用いてアガロース電気泳動を行い、泳動パターンの比較を行う。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 9/25③④⑤ |
第10~12回 | PCR法(β-globin遺伝子) | 抽出したDNAを用いてPCR法での増幅を行う。PCR産物をアガロースゲル電気泳動を行い、増幅の程度を確認する。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 9/26③④⑤ |
第13~15回 | PCR法(免疫グロブリン重鎖遺伝子の再構成バンドの検出) | 抽出したDNAを用いて、免疫グロブリン重鎖(IGH)遺伝子の再構成バンドをPCR法により確認する。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 9/27③④⑤ |
第16~18回 | RNA抽出 | 新鮮材料(ヒト癌細胞株とマウス肝組織)からのRNAの抽出を行う。抽出したRNAは変性アガロースゲルを用いて電気泳動を行い、泳動パターンを比較する。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 9/28③④⑤ |
第19~21回 | 免疫染色法(1日目) | ホルマリン固定パラフィン包埋細胞・組織の切片を用いて免疫染色法の1日目の作業(抗原性の賦活化、1次抗体との反応まで)を行う。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 10/2③④⑤ |
第22~24回 | 免疫染色法(2日目) ISH法(1日目) | 免疫染色の2日目の作業(2次抗体、発色操作)を行う。 ホルマリン固定パラフィン包埋組織を用いたin situ hybridization法によりウィルスRNAの検出を行う。1日目の作業はプローブのハイブリダイゼーションまで行う。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 10/3③④⑤ |
第25~27回 | ISH法(2日目) 顕微鏡での観察とスケッチ | in situ hybridization法の2日目の作業を行い、ウィルスRNAの発現を検出する。 免疫染色とin situ hybridization法で染めた切片を304実習室にて顕微鏡で観察しスケッチを行う | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 10/4③④⑤ |
第28~30回 | 片づけ・実習試験 | 実習で使用した器具類の片付けを行う。 実習で習った原理や手技の習得の確認のため実習試験を行う。 | 佐藤 雄一 長塩 亮 | 10/5③④⑤ |
遺伝子検査に関する講義と実習を通し、将来検査室で新しい遺伝子検査に対応出来るようにすることを目標とする。
各実験毎に作成する実習レポート(60%)と、実習で行った項目全体に関する実習試験(40%)で評価する。
実習内容について、予め実習テキスト・参考書で予習を行い、実習内容を理解して当日の実習に臨む。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 遺伝子検査学実習書 | 佐藤雄一、長塩 亮(著) | 北里大学医療衛生学部編 |
参考書 | 遺伝子・染色体検査学 | 奈良信雄 | 医歯薬出版 |
参考書 | 遺伝子検査学 | 菅野剛史、松田信義 | 医学書院 |
参考書 | DNA診断臨床検査技術 | 古泉快夫 | 講談社サイエンティフィック |